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白く塗っちゃうぞ!!それだけはやめてくれー

●ジャグロンズのリソースのひとつが、農業機械、私はとにかく機械いじりが好きで、調子が悪いとすぐにばらしてしまう。また、トラクターなどを、ジャンク&鉄くずで購入し「入魂」レストアを施すことで現役で活躍させる。これがとにかく刺激的である。
●先日、ブローカーのSさんから、マッセイ・ファーガソンMF4235を売ってくれないかと、電話があった。これから長く使う予定だから白く塗る予定だといったら、電話の向こうで「それだけはやめろー〜」との叫び声。何とかして手に入れたいらしい。
●今日は、農場脇の道端で、トラックに乗った中国人風の2人組から声をかけられた。「売れるトラクターありませんか〜」、対して「そんなトラクターあったら私が買います」と私。彼らは笑って去っていった。
●三重なら頻繁にトラクターが盗まれるが、その点、秋田は安心である。クボタのトラクターが盗まれ易いと聞くが、私が所有するクボタは3台ともすべて白く塗られた「RAVID BROWN」仕様※である。白塗りのトラクターには盗難予防効果があるのである。
http://www.jagrons.com/archives/2014/11/post_1169.html


やっぱりジャグロンズは必要だなあ。

●新しい技術に関心を持っても、その技術に科学的裏付けがないと、それを産業で活かすことは難しい。
●農業の現場では、1番乗りで、新しい技術を切り開くのは勇気がいるし、それに見合う経済的見返りが少ないことのほうが多い。
●しかし、研究の現場には常にテーマが存在するように、技術を活かした生産の現場にも常に解決すべき問題点や、新しいニーズが存在する。これを切り開くには、リスクを採る勇気がいる。
●そのリスクを、わくわくやそれを乗り越える楽しみに変えて活動しているのがジャグロンズである。
●やっぱり日本の農業にジャグロンズは必要なのだ。そう感じる今日このごろである。
●2日後には、愛知県田原町と、岐阜県から、新しい農業に挑戦する志を持った2名の生産者が、来園し、ほうれん草の移植作業の研修を受けることになっている。
●ジャグロンズの毎日は、決して順風満帆何日ではないが、明日に向かってさらなる一歩を踏みだそうと思う。


「農業道」の道場「ジャグロンズ」2013.10.25

●農業研修の場面で、理想の成果を上げるには、単に作業をまねすることだけでなく、教える側、教わる側共に、頭を使うことが不可欠である。
●現在、私を含めたジャグロンズの常駐スタッフ3名のうち、1名(A君)は、「農の雇用事業」という、国の農業支援システムを受けながら農業の現場で活躍できる人材になるために頑張っている。
●A君は、ジャグロンズにやってきて2年目半ばを迎えるが、1年目は、とにかく全部が空回りで、雇用する側からすると使い物にならなかった。しかし、1年で、できることも増え、現在の安定したジャグロンズの活動を支える重要なメンバーの一人に育ちつつある。
●彼の良さは、農業で生きていくことを決意していること。こつこつ地道に作業をこなす忍耐力があること。一方、スタッフとしての特徴は、作業を覚えるのに多くの時間を要すること。教える側にも覚悟が必要である。
●今日も、台風対策の仕事をさせてみたが、毎日のルーチンワークでないため、なかなか私の指示する仕事ができない。そこで、予定していた私の仕事を取りやめて、ワンツーマンで、仕事を教えた。説明だけではなかなかできないので、まず私が見本を見せる。そして、同じことをA君にさせてみる。その結果を踏まえて、A君と私の作業に違いがあればその相違点を説明し、作業技術を改善させる。そんなこんなで、今日は、1日が過ぎていった。研修現場では、2人で1.3〜1.5人分ぐらいの仕事しか進まない。ある意味投資である。
●研修は、「教える側」と「教える側」で成り立つ。私自身教えることで、多くのことに気づくことができる。研修の営みが行われる農場は、「農業道」を志す研修生の道場であるが、教える側にしても同じことがいえる。
●私は、初めての事例として、現在の研修制度を実験的に取り組んでいるので、多くのメリットを感じている。A君に対する今回の取り組みにより、大きな成果があがれば、それ以上のことはない。私は、全力を尽くす覚悟でこの研修制度に取り組んでいるが、万が一、思うように成果が上がらなかった場合、私は2度と同じことを繰り返さない。だから、次からA君と同じタイプの人材は決して採用しない。
●私の当初の予定を変更して行った今日のA君に対する私の研修対応は、A君に対する投資のように見えて実はそうではない。私自身への投資として取り組んだものだ。
●だから、A君がただ受け身で研修を受けてもただその日1日が過ぎるだけの話である。今日のA君と明日のA君は、何にも変わらない。すなわち、研修生の立場で進歩がないということである。それは、責任ある仕事や、少し高度な仕事をを与えた場合、会社での時間を無駄遣いする人材であることを意味する。
●このことを肝に銘じて、A君には、常に緊張感を持って、これからも自助の精神で研修に向き合い、今日の進歩をしっかり「現場ノート」に残し、力を付けていって欲しいと思う。
●「農業道」の道場を自任するジャグロンズでは、研修を受け入れる側も受ける側も、常に「ガチンコ(真剣勝負)」で取り組まなければならない。


ジャグロンズの農地に関する考え方

●ジャグロンズの拠点がある三重県津市安濃町浄土寺地区。畑地帯が多いこの地区では、田んぼと異なり畑の地目の作り手が不足している。最近、高齢化に伴いその傾向が顕著である。
●先日、浄土寺地区で畑地を探している農業関連業者にイチャモンをつけられた。イチャモンの内容は割愛するとして、土地を使いたいが、三角地ではだめだとか、排水が良くなければだめだとかうるさい。突然やってきて無理を言うその業者には愛想を尽かした。
●ジャグロンズのメインフィールドは約1haのまとまった土地(農地)。この使用権は1軒の地主さんから借用している。この他に、創業時の生産拠点だった太田地区の1軒の地主さんから1.2haのまとまった土地を使わせていただいている。この他に浄土寺地区の7軒の地主さんの約70aの農地(畑地)を管理させていただいている。この70aの土地は、三角地や飛び地などが多く決して生産効率の良い環境ではない。しかし、7軒の地主さんは、浄土寺地区の集落の軒数の約10%に当たる。私は、農業を行う土地のことをもっと知りたいし、その土地の歴史にも関心がある。農地を荒らさずにふかふかの土づくりをして、地力を維持するのが私の役割。そして地元でできた野菜を通してこれまで以上に地域の皆さんとつながりを持つことが私の夢。そういった意味で、私にとってこの70aは重要な土地なのである。
●その地区の先人が長い間、守ってきた土地に、いきなり外部の人間が飛び込んできて好き勝手やってうまくやっていくのは難しいと思う。件の農業関連業者の方にはその辺を理解してもらいたい。


農業研修制度について考えるE(研修制度の質)最終回

第6回(最終回) 研修制度の質 「OJT」「徒弟制度」「丁稚」「ジャグロンズ農業」
●農業研修では、OJT(On-the-Job Training)が主流である。OJT研修は、@新人を仕事の現場に配置し、A仕事を実際にやって見せ、B効果を確認する目的で、実際に研修生に仕事をさせてみる、C補修指導(フォロー)する。の4つのステップで進められる。
◆この仕組みが、うまく働けば、「新人社員の成長」と「企業の業績向上」を達成することが出来、一石二鳥であると考えられている。
◆しかし、専門の指導者が不在であったり、研修生の能力と適性がその研修に合わなかった場合は、研修を受ける側と研修指導する側の両方にとって、不幸な結果になる。
◆OJTの要諦は意図的・計画的・継続的の3つであるとされるが、これらを十分に満たさない形での農業現場でのOJT(これはOJTではない)が行われている。
●もう一つ伝統的な研修制度として、丁稚などの徒弟制度、があげられる。ここでは、仕事だけではなく、人間性の向上も研修目的の一つとされる。@掃除から始まって、A師匠の補助をしながら学び、そして、B一人前の仕事を任される。
●OJT、徒弟制度、いずれの研修制度についても、@優れた研修生を集めることと、A優れた研修先を見極めることが制度活用の上で重要である。@とAは、相性もあるので、必ずしも「良い研修生」と「良い研修先」は普遍的なものではない。
●ジャグロンズは、農業ベンチャーとして注目を浴び、多くの研修生を迎えてきた。かなりいいところまで行った研修生もいた一方で、当初の目的をほとんど達成できずに短期間でやめていった研修生もいた。私自身の道のりを振り返ってみると、ビジネスの現場にありながら、技術偏重を貫き通した私のスタイルが短期的にみて間違っていたために研修生を十分に育てることができなかったと俯瞰している。もう数年で、「ほうれん草」「えだまめ」「桃薫いちご」「さつまいも」の4つのカテゴリーすべてにおいて、黒字化を達成し、文字通りの「技術者が実践する儲かる農業」のコンテンツが完成する。
●「技術者が実践する儲かる農業」がジャグロンズ農業である。コンテンツが完成した暁には、私は、農業生産事業を継続しつつも、儲けることができる技術者(アグロノミスト)を育成する教育事業へと大きく舵を取りたいと考えている。人を作ることが、企業活動の継続、しいては日本の農業の発展につながると考えているからである。


農業研修制度について考えるD(研修生の質その4)

☆第5回 研修生の質(その4)「専門知識」「仕事のキャリア」「年齢」
●G「専門知識」 これまで、いろんなバックボーンの研修生が、ジャグロンズの門をたたいた。農学部出身の研修生は勿論のこと、インターン希望で法律を学ぶ学生、総合政策学部で学ぶ学生、工学修士、宗教学士など、私自身彼らに接することで多くを考える機会を得た。しかし、門戸を広く開いて、農業研修を進めることで、生産者仲間を増やそうとするジャグロンズのスタイルは、成功しなかった。その原因は、ジャグロンズの研修システムの不完全性にある。この不完全なるもをを克服するために、現在なすべきことを順序をおって遂行している。一歩一歩ジャグロンズは理想に近づいている。
●H「仕事のキャリア」 なにか新しい形の農業を始めるのなら、それまでの仕事のキャリアは大いに役立つ、ただし、一般的な農業、人まねの農業をやるのならそんなものは何の役にも立たない。ジャグロンズでは、肩書きや資格で世の中を渡ってゆこうと考える人は、役に立たない。何を成し遂げたかが最も重要な評価基準となる。
●I「年齢」 研修するなら20代前後が望ましい。30歳以降になると、いろいろな面で研修生にとっても会社にとっても不利な事情が増えてくる。経営者としての経験がない人が、会社を作って農業を始めても、肩書きは経営者でも農業経営が解るまで何年もかかる。年齢が高くなるほど、体力や気力も衰えてくるので、諦めずに続けていくための代償や苦労は大きくなる。
●私事であるが、4年前、ジャグロンズ4人衆と称して、異色の農業生産ユニットで、活動したことがあった。私を含め4人全員が農業経営の素人。それでもテレビや雑誌の取材が今よりも多く、楽しい毎日だったが、それも2年足らずで解散、ロックバンドでは、音楽性の違いで解散する事があるそうだが、ジャグロンズ4人衆の場合は農業に対する考え(農業性)の違いによる解散であった。研修と称して、ただワイワイやっていても続かない。代表取締役としての私の会社運営に一番問題があったが、今こうしてジャグロンズを存続させているので、あれもいい経験になったと考えている。
●さて、この秋から、4人衆の1人であった倉光久男君が、新規就農者として津市内で独立する。彼とは以前は、研修者、従業員としての立場からのつきあいであった。親友でもある彼は、ジャグロンズで2年活動した後、大農家での4年間の下積み生活を経て今回の独立までにこぎ着けた。継続力が彼の強みであるが、よくここまで頑張ってきたと思う。これからは経営者の視点で農業に取り組まなければいけない。彼には是非とも頑張って満足できる農業人生を生きてもらいたい。


農業研修制度について考えるC(研修生の質その3)

第4回 研修生の質(その3)「継続力」と「実践力」
●E「継続力」 研修生のタイプには、(@)みんなが見ているところで力を発揮するタイプと(A)誰も見ていないところでもこつこつと力を発揮するタイプがある。継続力の視点から見ると、断然後者のタイプが継続力に優れる。毎日同じことをこつこつと続けていく工業や農業などのものを作る業では、同じことの繰り返しによって価値を生んでいる。継続力のあるタイプが現場を支えている。
●F「実践力」 実践力は、現場の疲弊とマンネリズムに対する特効薬である。優れたものづくりの現場では、同じことの繰り返しの中で、常に改善点を見つけ、やるべきことを決めて実践することが不可欠である。
●農業生産の現場では、小さなグループで行動した方が効率的であり、その中で、リーダーとフォロワーの役割分担が確立されていれば、生産性のみならず、労働者の人生の質までも向上させることができる。リーダーとフォロワーの関係は決して上下関係ではなく、お互いの持ち味を活かし合い、相乗効果を生み出す、比較優位の関係にあるべきである。農業生産の現場では、実践力のある「リーダー」と継続力のある「フォロワー」の組み合わせが理想であり、そのような形を自然発生的に生み出す仕組みを作りたいと思う。


農業研修制度について考えるB(研修生の質その2)

第3回 研修生の質(その2)「理解力」と「模倣力」「雛形抽出力」
●B「理解力」 研修生に限らず、指示された仕事に対する働き手の反応は、(@)指示どおりにできないタイプ、(A)指示どおりにできるタイプに分けられる。さらに、後者は(A-1)指示通りにやるだけのタイプと(A-2)指示以上の仕事をするタイプに分けられる。
◆(@)は、指示内容を咀嚼して理解する力、指示や説明を聞く力が欠如しているものと考えられる。
◆(A-1)は、社風によっては、理想のタイプであることもあるが、創造的な仕事の場では少し物足りない場合もある。
◆(A-2)は、社風によっては、いらないことをするので煙たがられる場合もあるようであるが、新らしい未来を築く上で重要なタイプである。
●C「模倣力」 「模倣力」は「パクリ力」である。受験戦争である程度勝ち残ってきた人材は、総じて、「パクリ力」が高い、この「パクリ力」は単なる「暗記力」とは異なり、他人の考えた新しい「もの」や「こと」を自分のものにする力でもある。しかし、受験戦争では役に立つ「パクリ力」もそれだけに頼っていては、その先、大きな壁にぶつかってしまう。
●D「雛形抽出力」 「模倣力」と「雛形抽出力」は、似ているようで大きく違う。「模倣力」は、文字通りそのまんま同じことをまねする力であるが、「雛形抽出力」は、目の前にある「もの(考え方、技術など)」を、要素別に分解して、その核となるエッセンスのみを抽出して、他の「もの」に転化する力である。この力は、新しい価値を創造する事のできるすばらしい能力である。
●農業生産現場では、現場スタッフの質として「模倣力」は不可欠である。しかし、ジャグロンズが目指す、日本国内に緯度と標高を活かした20の専門農場を展開するためには、「雛形抽出力」のある人材を見極めてその力を100%引き出す研修システムが不可欠である。この「雛形抽出力」は、私が求める能力の中で最も重要なものの一つである。


農業研修制度について考えるA(研修生の質その1)

第2回 研修生の質(その1)「モチベーション」と「質問力」
●@「モチベーション」 これまでジャグロンズの農業現場にやってくる研修生は、みんな農業に従事することに対するモチベーションが高い人たちであった。また、そのほとんどが大学卒業者以上の学歴の人ばかりであった。しかし、モチベーションは人によって変化する、モチベーションをいかに保てるかは、その他の要素と複雑に絡み合っている。連載の最後に、この複雑に絡んでいるものをひもといて見せたい。
●A「質問力」 質問力は、研修現場では、大きな素養の一つである。これまでのわたしの経験では、研修現場での研修生の反応として、(@)全く質問をしない人(できない人)と(A)頻繁に質問をしてくる人の2タイプに分けることができる。さらに後者は、同じ質問を繰り返すタイプ(A-1)とそうでないタイプ(A-2)に大別できる。同じ質問を繰り返すタイプは、記憶力が極端に弱いタイプ(A-1-1)か質問の目的が、単なる時候の挨拶のようなコミュニケーションの一つとして考えているタイプ(A-1-2)である。このような繰り返しの多いタイプは、高校や大学などの勉強では結構なことだが、仕事の場では、あまり歓迎できないタイプである。
◆(@)は、同じことを繰り返し続けることのできる忍耐力がある人が多いような気がする。また、仕事の内容のレパートリーが少ないような気がする。
◆(A-1-1)は、仕事のレパートリーを減らして、同じことを何回も反復するしか研修効果をあげることはできない。研修期間も相対的に長く必要だ。
◆(A-1-2)は、モチベーションが空回りしているタイプで、本当の自分を理解していないことが多い。目的もなく資格を取ることに夢中になったり、要は人に認めてもらいたい要求が強く、それが満たされていない状態の人間である。このようなタイプの研修生は、常に「青い鳥」を求めて、「根無し草」的に彷徨う傾向が強い。わたしから言わせれば、青い鳥なんてはじめからいない。白い鳥を捕まえて青くペンキをスプレーして喜ぶくらいの発想の転換が必要だ。もうちょっとわかりやすく言えば、白い鳥とは、「未来」、青いペンキは、「過去のキャリア」である。彷徨い人は年齢を重ねている場合が多い。どうしても農業をしたいのであれば、自分の歩んできた道をもう一度振り返って、使えるスキルや経験など、回り道しなければできなかったことを材料に、自分のスタイルの農業を創造すべきである。
◆(A-2)は、理想のタイプである。自分で考え、人の話も取り入れ、そしてどんな単調な仕事の中でも現場で「気づく」ことができれば、農業をするしないに関わらず、将来かなり有望なタイプである。


農業研修制度について考える@(はじめに)

●先日、「将来農業をやりたいと考えているが、今、研修している農業生産法人では、仕事が単調で過酷なので将来が不安、是非ジャグロンズの農業についてお話を聞きたい。」と、知り合いのつてをたどって、大学を卒業したばかりの若者がやってきた。若者が農業に関心を持つのは大歓迎だから、喜んで対応させてもらったが、準備不足のため、的確な説明ができなかったと反省している。
●そこで、今回のような要望に広くお答えするために、文章として自分の考えを整理してみた。
◆まず、農業研修の本質はどうあるべきなのか。
◆研修とは、「職務上必要とされる知識や技能を高めるために、ある期間特別に勉強や実習をすること。また、そのために行われる講習。」とある。研修の目的を達成するには、第1に研修生の質、第2に研修制度の質、この二つが重要であると考える。
◆研修生の質とは、@モチベーション(やる気)、A質問力、B理解力、C模倣力、D雛形抽出力、E継続力(忍耐力)、F実行力のように、その人の性格や本来の能力に関わるものの他に、G専門知識(予備知識)の有無や、Hそれまでの仕事のキャリア、I年齢などがあげられる。
◆研修制度の質とは、本来あるべき事業活動を円滑に行っている現場で行われることが重要であり、その中で、どれだけ多くの「気づき」を与えられるかが重要であると考えている。研修現場としての職場は、学費を払って勉強する学校とは違う、まねをすることから転じた「学ぶ」という行為を第1に考えてもらってはいけない。仕事を覚えることは勿論のこと、その次のステップである「気づいて考える」習慣を身につけてこそ、初めて研修制度の意味があると考えるのである。ここ数回に分けて、これまで経験したり考えてきた農業研修というものについてまとめて見ることにする。


ネイチャー・サーフィン・イン・アグリカルチャー

●昨日、休日を利用して、京都府舞鶴市まで足をのばした。舞鶴にはいちご栽培の師匠、荒木誠(タカシ)氏のお宅がある。早朝出発して短い間であったが元気な姿を拝見できて安心した。福知山市と舞鶴市は先日の台風18号で、由良川が氾濫、多くの住宅が床上浸水した。荒木さんのご自宅も半分が被災した。
●先日、舞鶴市の万願寺とうがらし農家の嵯峨根幹雄さんと話をした。嵯峨根さんは、ホテルマンから農業に転向した新規就農者でわたしより2歳年上である。これまでせっかく軌道に乗せてきた農業が、由良川の氾濫で一瞬のうちに、パイプハウスもろともすべて流されてしまったという。自然の力は恐ろしいものだ。
●園芸農業では、土地利用型の農業(いわゆる露地栽培)と集約的農業(いわゆる施設栽培)がある。周年栽培をする場合、露地栽培は施設栽培よりも自然災害を受けやすい。もっとも、施設栽培は周年栽培を前提としているから、自然災害に強いことが継続の前提となる。だから、台風とは直接向き合うことになる。雪の降らない地方での施設園芸は一見理にかなっているが、西日本の台風は半端ではない。水害風害の両面から突如襲来する台風はすさまじい。今度の台風19号は中国大陸で風速70m級の猛威を振るっているとか。パイプハウス型の施設園芸などは、こんなのが来たらひとたまりもない。
●このように考えると、露地野菜を基本とする渡り鳥農業は、理にかなっている。台風を上手にかわし、日本の自然を上手に活用することができる。育苗用のハウスが壊されても、小さくて済むので数日で新しいものをたてることが可能だ。
●「自然に腹を立てずに、うまく付き合おう」そう自分に言い聞かせながら農業の現場で日本の自然を波乗りしている私たちジャグロンズである。


今季の枝豆の総括「2013ジャグロンズ夏の陣」

●2013年5月〜月8までの4ヶ月間、秋田県美郷町(兎農園)での「2013ジャグロンズ夏の陣」は終わった。
●「2013ジャグロンズ夏の陣」は「枝豆の独自ブランドの展開」が主な内容。
●メインは秋田市30万人のお客様を想定した市場流通限定ブランド「美郷のうさぎ」。今季は丸果秋田県青果株式会社の4tトラックが毎日農場まで集荷に来てくれたおかげで約1ヶ月の間に約8tの枝豆を出荷した。そして、産地直送ブランドの「月兎豆(げっとまめ)」、これは、1t足らずの出荷ではあったが、東京新宿の伊勢丹様はじめ、名古屋市のサポーレ様、三重県のコスモス様、ぎゅーとら様の店舗を通じて遠方のお客様にも食べていただいた。今年は、神戸と広島のお客様にも新規にお届けできた。
●複合経営農家が生産する秋田県の枝豆にあっては、期間限定であるが、枝豆専門に特化したジャグロンズの「兎農園」は珍しいスタイルの農業である。今年は、地元「話題新聞」の取材を受けたほか、宮城を中心とする主要地方紙の「河北新聞」からも取材を受けた。
●今年は、「前半の大干ばつ」「後半の未曾有の豪雨」など、数十年に一度の自然現象が起きた。そんな中で「ジャグロンズの独自の生産スタイル(ハイパー・ラビット・システム)」は安定した生産と高品質の枝豆の供給を内外に示すことができた。伝え聞きのデータであるが2013年8月までの秋田県の枝豆生産量は、約900tという。これが本当であれば、約9tを出荷した私たちジャグロンズは、一生産者として秋田県の枝豆の約1%を出荷したことになる。
●前年までの過去3回は「赤旗」を揚げていた「ジャグロンズ夏の陣」。背水の陣で臨んだ今年は前年比200%越えの売り上げと大幅な利益率の改善により、堂々の「黒旗」を振ることができた。
●秋田市の「美郷のうさぎ」のマーケットは、ピーク時で約1t/日あると予想される。今年は、日最高出荷量860kgであったが、来年は品質を落とさずに1t越えができるよう生産現場のイノベーションを進めてゆく。そして来年は1ヶ月強の期間で15tの枝豆の出荷に挑戦する。
●最後に、今季の「美郷のうさぎ」の普及に尽力いただいた、丸果秋田県青果株式会社の境田常務と枝豆担当の保坂部長、そして、販売現場で頑張っていただいた株式会社ナイスの高橋さん、その他枝豆を食べていただいた多くの秋田市民の皆さんに感謝の意を表します。また、ハードな環境下で一緒になって働いてくださった十数名の秋田兎農園のスタッフの皆さんにも心より感謝の意を表します。
●9月からは三重県津市安濃町でほうれん草の生産に着手した。今はもう「2013ジャグロンズ冬の陣」の導入期である。先日の台風18号にはカウンターパンチを食らったが、めげていられない。先日は愛知県名古屋市の今泉シェフから、今日は東京銀座の中原シェフからご連絡を頂いた。元気を頂いた。
●今年は独自の農法でほうれん草生産を始めて8年目になる。生産現場の「イノベーション」と、お客様に喜んでもらうための「マーケティング」、この2刀流でさらなる経営革新を進めてゆく。


ジャグロンズの原点


●先月の土日祝日限定で、中日本エクシス主催で四日市の御在所パーキングエリア(上り)で開催された、春の台所「旅するマルシエ」というイベントに出店させていただいた。
●両隣に出店されていたのが、「森本工房」の森本朋弘さんと「クアトロギャッツ」の川瀬友作さん(両者ともに岐阜県から)。お二人の出店スタイルは全く対照的であるが、すでに、自分の会社で作った物をお客様にお届けするかたちができあがっている。
●私の出店は1年以上のブランクがあり、お客様に自分たちの商品を効率よくお伝えするスタイルはまだ未完成である。今回はとにかく元気に一生懸命を心がけて無事イベントを終了する事ができた。今回は、岐阜のおふたりのスタイルに接し、そしてアドバイスも頂きながら、何回も回数を重ねるうちに、ジャグロンズ、藤原隆広のスタイルの原型ができたとの手応えをつかむことができた。
●今回の出店で得ることができた2つの宝物。それは、森本さんと川瀬さんから頂いたアドバイスを含むご縁。そして、多くのお客様からの支持や応援。お客様からは、リピート注文だけでなく、ジャグロンズの活動を紹介したいとのありがたい申し出まで頂いた。
●そういえば、ジャグロンズの原点は、「生産小売り事業」である。いろいろ回り道をして来たところもあるけれど、生産現場のスタッフも頑張ってくれたし、これまでで一番充実した1シーズンだった。
●新年度の藤原隆広の抱負、それはジャグロンズの一員として生産現場の地に足をつけながら農産物をお客様に届けるインターフェースとして、「ブリッジビルダー」としての役割をこれまで以上に果たすことである。

↑イベント終了後に森本さん(左)と


さようなら村林監督!!

●3月24日、村林靖(オサム)さんが亡くなった。享年74歳であった。村林さんは一貫してバレーボールの名門松坂工業高校の監督として多くの生徒の指導に当たられた名監督である。高校教師を退職されてから出会った私たちも、監督との愛称で呼ばせていただいていた。
●村林さんとは7年前、ちょうど農業を実践し始めたとしに出会った。2匹の秋田犬を散歩しながら、いつも遠くから声をかけていただいた笑顔が思い出される。村林さんは、よく私たちを食事に呼んでくださった、そしていつも艶のあるジョークを飛ばしては、私たちを楽しませてくれた。
●ジャグロンズがいかなる時も、強力なサポーターとして常に応援していただいた。もう使わないからとアクティー3号(ブルー軽トラ)を寄贈していただいたり、事務所移動の際は、仮事務所兼住居として、村林さん所有の住居を無償で提供していただいたことには感謝してもしきれない。
●「あんたらのような人たちが、これからの世の中をよくしていく」これが村林監督の口癖であった。ジャグロンズ活動開始から7年目、強力なサポーター、村林監督とのお別れは残念きわまるものがある。少なくとも、もう3年は元気でいて欲しかった。私たちジャグロンズは、10年目に向けての残りの3年、ラストスパートで前進する。長身でダンディーで赤い帽子が似合う村林監督、天国で見守ってください。有り難うございました。さようなら。


お売り場に立つ

●2009年2月、生産者の同士、倉光久男君と伊勢丹新宿店青果部門のお売り場に立ったのが、益荒男ほうれん草のドラマの始まりであった。あれから、5年目、東京新宿では、お客様の評価は出荷量で3倍以上の右肩上がりで好評を博している。
●ここ最近、神戸大丸のマルシエ大丸さん、伊勢の「ぎゅーとら」さん、名張の「近商ストア ハーベス」さんのお売り場に立たせていただいた。生産者の気持ちを伝えるためだけではない。自分の農業に対する哲学を広めるためである。自分が自ら開発した世界でたった一つの栽培方法で作った益荒男ほうれん草を世に広めることは、既存の農産物の流通のあり方に挑戦することに他ならない。このことに挑戦することは人生をかける意義が大いにあると考えている。
●私は、販売技術者ではない。だから、販売士のような免許もないし販売先で多くの売り上げを上げるのが目的でもない。
●私は農学者であり生産者である。だから、自分の作った野菜に関する情報では主観的・客観的のいずれの面でも誰にも負けないと自負している。ここ数日、お売り場に立って私が取り組んでいることは、ジャグロンズのほうれん草が、@どのような過程で多くの人に受け入れられるようになったのか(ストーリー)、Aどうしてこんなにおいしいのか(独自の生産方法と美味しさの秘密)、Bなぜ今益荒男ほうれん草なのか(最新の科学により解き明かされた益荒男ほうれん草の力)。以上の3点をお客様に伝えることである。
●お客さんが聞いていようがいまいが関係ない、私が取り組んでいるのは同じお売り場に立って仕事をしている多くのスタッフの皆さんに、ジャグロンズのほうれん草について関心を持っていただき、そして私たちの作品であるほうれん草を好きになってもらうことである。


ベルトコンベアー復活

●3日前、ほうれん草リテールパッケージ製造のための作業ラインのベルトコンベアが壊れた。原因は、錆びて劣化したチェーンの切断。メーカーのオークラさんに問い合わせたら、的確な対応を頂いたが、同時に地元の管財やさんに問い合わせたら、すぐに同等のチェーンを取り寄せてくれるという。
●本日注文したチェーンを入手、機械技術のメンター的存在である大坂鉄工所の大坂さんに相談に乗ってもらいながら新しい1mのチェーンを適当な長さに切断し、ギヤに装着してから両方を接続。そして、無事修理完了。壊れたベルトコンベアは何事もなかったように復活。
●その復活作業が楽しくも有意義な1時間であった。
●仕事を快適にする道具や、機械は、壊れて初めてその仕組みを知ることが多い。そしてそれまでの働きに感謝しながらも、修理して治す。ものづくりの現場では、機械や道具を容易に修理できるかどうかが、経営面から非常に重要になってくる。ものを修理できる人は、ものを丁寧に使うようになるし、ものを壊しにくくなる。
●今回のような経験は、いつか、本気で農業で独立したい技術系の研修生が現れたときに役立つことを確信している。


お金を払う人が偉い?!。

●知り合いの生産者の人と話をしていた中で気になった話がある。商売では、お金を払う人が偉い、お金をもらう人は卑しい。そんなフレーズを聞いて疑問に思った。
●それは違うだろう。それは、お金持ちの一方的な勘違いなのではないか?
●だいぶ昔のことであるが、すき家という牛丼屋でクルーを経験したときのこと。「納品の業者さんは皆取引先様として丁重に接するように。」そんな指導を受けたことを思い出した。津市のすき家は今では当時の5倍以上の店舗数を展開しゼンショーグループは外食一の大手企業になっている。
●ビジネスは成立した時点でお金が動く。それは、どちらも合意の上なのだから、お金を払うからと言って立場が上ということではない。お互いに敬意を払って接することでその後の両者の発展につながる。
●ところで、以前、私たちとの商談の約束を3度も反故にしてきた有名企業があった。外向きには三重県産の農産物を応援しますとかなんとかいっちゃって、やることがちゃんちゃらせこい。3度目の反故はひどかった。ほうれん草を2トン準備しておいてくださいとか何とか言って、出荷直前に一方的にキャンセル、たまったもんじゃない。生産者をなんだと思っているのか。しかし、おかげでその分のほうれん草は、東日本大震災の被災地に贈ることができた。多くの人に喜んでいただいたし、NHKの報道まできちゃって大変だったが、結果的には2トンのほうれん草を有意義に活用できたので良かった。話を戻すとやっぱりあの会社はお金を払う方が偉いと思っているからそんなことができるのだろう。あの企業は、弊社の取り引き禁止ブラックリスト1号である。会社は1流か2流かは知らないが、やっていることは3流以下の会社は、ゼンショーさんの爪の垢でも飲んでもらいたいものである。
●今日の毒付きはこのへんにしておきましょう。お休みなさい。


残念な商談

●先日、取引のある名古屋の八百屋さんから、キャベツが欲しいとの連絡を頂いた。残念ながら私たちのキャベツは全部鳥に喰われてしまった。
●そこで、キャベツを作っている知り合いの生産者を紹介した。彼の畑にはおいしいキャベツはまだたくさんあるという。
●そして両者で商談開始。そしてその結果は...商談不成立。
●八百屋さんは1玉200円くらいまでなら購入したい。生産者は1玉150円で販売したい。両者の思惑からするとすぐにでも商談成立しそうなものである。しかし、商談不成立。
●不成立の原因は、生産者の勉強不足と実戦経験不足、さらには何とかして畑のキャベツを売りさばきたいとの執念の不足だと思う。
●「ものを作れる人は、そこそこいる。しかし、それを販売できる人は少ない」そんなことで流通業者になった元生産者がいることをなにかの本で読んだ気がする。しかしそれは間違いだ。むしろ、流通業者から生産者に転換するくらいの人間が尊いと思う。
●生産者が、自分で価格を決める時代にならなければいつまでたっても、生産現場の活気は取り戻せない。生産者には自助の精神が必要だ。
●そんな思いで、今日も生産現場で一日を過ごした藤原隆広である。


青果流通・・・右肩上がりの八百屋と消えゆく八百屋

●これまで、多くの八百屋さんや青果流通に関わる人たちと出会ってきた。その中で、将来性のある八百屋さんとそうでないお店があることに気づいた。
●現在は、情報化の時代。情報を活用できるかが鍵になる時代である。
●何でもかんでも値切ってくる流通業者さん(生産者とのWin-Winの関係が成立しにくい)。そして、生産者の足元を見て生かさず殺さずの価格決めをする流通業者さん(何で生産者が価格を決めれないのか?生産者に問題あり)。とにかく利幅を少なく良いものを他店より安く提供するスタイルの流通業者さん(経常利益は大丈夫か?)、量がはける戦後は安く売るために安く仕入れて成功できる時代であった。そして、これまでは安く仕入れて高く(適正価格)で売れる八百屋さんが儲ける時代であった。
●これからは、生産現場の情報や、その品質を客観的に評価してお客様に伝える力のある青果流通業者さんが生き残れる時代である。適正価格で仕入れて、適正価格で販売する。これまでの野菜流通価格をベンチマークとすれば、国産野菜は高く仕入れて高く売る。そんな一見不可能な芸当を可能にできる流通業者さん(これは生産現場の情報をちゃんと生活者の皆さんに伝えることができる業者さんである)がこれからの日本の農業を支えていくことは間違いない。私たちジャグロンズと取引のある流通業者さんは、日本の生産現場を元気づけてくれる業者さんが多い。
●安くて安全な普通の野菜は、これから外国からどんどん入ってくることになるだろう。しかし、日本の農業はなくならないことを確信している。今も、東京、名古屋、神戸、福岡で私たちの野菜をきちっと適正価格で生活者の皆さんに届けてくださる取引先様があることに感謝している。


ジャグロンズの宝・・・個性豊かなスタッフたち

●中小企業には、すべての面において優秀な人材は集まりにくい。しかし、一芸に秀でた人材が集まりやすいといった良さがある。
●たとえば、一般的な人物評価基準で優秀な人材の登用は、総合評価が100点なら、100点分のコストがかかるが、100点分の仕事をしてくれる保証はない。これに対して、ある一面においてかなり評価が低いために総合的な人物評価が基準で70点くらいの人材は、コストは勿論のこと、特定の仕事においては120点の仕事をこなすことができたりと、会社にとってかなり有益な人材となりうる可能性がある。
●車で言うと、「スズキのジムニー」のような人材。この車、悪路走破性とその個性は、他の追随を許さないものがある。反面、乗り心地はお世辞にもいいといえず、まっすぐ走るのも苦手である。しかしこの車は、絶版となった今でも多くのファンに愛されている。
●会社は、自分の強みを最大限に発揮し、多くの個性豊かな仲間とお互いを活かし合う場である。決してお金のためだけに苦手な分野でくすぶる場所ではない。
●先日の爆弾低気圧による風速20m越えの偏西風では、私の不備もあって大きな被害を受けてしまった。このことに文句も言わず、黙々と復旧作業に当たってくれたスタッフには感謝している。
●パーフェクトじゃないけれど、強烈な個性を持ったスタッフには愛着も生まれるし、憎めないところがある。スタッフの個性は会社の宝である。
●そんな仲間が仕事を等して自己実現につながる場が、会社としてのジャグロンズである。これから先も、スタッフのみんなには、日々前進、向上する事を楽しめるようになってもらうために、愛を持って接していきたいと思う。しかし時には、厳しいことを言う必要もある。そんなときは多くの困難を乗り越えることを俯瞰的に眺めるような気持ちで頑張ってほしい。


干物と刺身2013

●だいぶ前に、「干物(ひもの)」と「刺身(さしみ)」というブログを書いた。http://www.jagrons.com/archives/2008/09/post_363.html
●最近思うことがある。私は、夢中になると、一直線に話し出す。私が話す場合には、2通りの会話のスタイルがある。一つは結論が分かって話す男性的会話、もう一つは、考えながら話す女性的会話である。前者は、一度文章に表したことのある内容を話す場合のスタイル。そうして後者は、新しいものを生み出す場合の会話のスタイルである。会話しながら自分の意見をまとめているのである。
●私の会話では通常後者のスタイルの場合が多い、しかし、このスタイルには大きな弱点がある。話が、暴走状態になり、糸が切れた凧のように、話が、ずっと遠くにそれていってしまうことが多いのである。なので、元来、私のようなものには、商談のような会話は向かない。
●今書いているブログのように、文字に表す行為を身につけたのには、2つの大きな転機があったように思う。一つは、予備校(代々木ゼミナール仙台校)時代、チューターであった繁泉裕幸先生から、ワンツーマンで直々に小論文の指導を受けたことである。そして最も大きいもう一つは、農林水産省に入省し研究所で上司の吉岡宏さん(元野菜茶業研究所所長+農学博士+1級技術士(農業)であるすごい人)の指導を受けたこと。
●私は、2つの大きな転機を機会に努力して文章を書き記すことを身につけた。そうして、研究者というプロの物書きとして十二年間を生きた1シーンを私の人生史に残すことができたのである。ものを書くことを覚え実践することは、手に職を付けると同じくらい価値のあることである。
●さて、この物書き作業が、将来の私にとって大きな財産になるような気がする。このブログを書くという行為が刺身から干物への変換作業であり、自分の考えを客観視する良い機会だからである。一度干物(文章)にしたものは、刺身(講演)のベースになるし、論点もぶれにくい。
●2012年は、ブログの更新が少ない一年であったが、自分の考えを理解できない自分が、他人(社員も含め)に自分の考えを理解させることができるわけがない。だから、2013年は、自分の考えを整理してわかりやすく秩序立てるために物書きを始めたのかもしれない。


虎退治!!

●昔サラリーマンだった頃、職場には二人の虎がいた。酒を飲むと豹変する虎である。1匹は直接私にかみつくことはなかったが、もう一匹は、佳境にはいるといつもかみついてくる。私は、いつもかまれるのがうんざりであった。そこで、虎退治を考えた。しらふの状態のその人に、「あれはあんまりですよひどいじゃないですか?」そうただした。そしたら、全く覚えていない、悪かったとの回答。素直に謝ってくれた。そしてその後は、酒を飲んでも気をつけて接してくれるようになった。というか、覚えていないのならばと私も酔った虎に、びしばし鞭を入れるようになったのだ。
●人は、知らないうちに、他の人を傷つけることがある。それは、無意識のうちに、やってしまう。以前、足癖の悪い人の話を書いたが、足癖の悪い本人から抗議を頂いた。しかし、いかなる理由があろうとも、ものを壊す行為は絶対に許されるものではない。言っておくが、その人が悪いのではない、その行為が悪いのである。これまで何度も注意したが、抗議すること自体自分の問題点に気付いていない証拠。それはその人が悪いのではない、その人が良くなるマージンがあるということである。人の癖は、そう簡単に直るものではないが、私に正当な理由がなく、かみつくような行為をしても、それが虎にとってどれだけ無駄なことなのかを、ペンの鞭で調教していきたいと考えている。ただし、相手に正当な理由があり文章で示すことができるようならば、この限りではない。単なる、私のペンの鞭による「暴力」である。


会社の現場力

●以前、現場から少し離れた状況で経営に取り組んだ時期がありますが、単に良い人材を投入しただけでは、会社の業績は良くなりませんでした。仕事は丸投げではいけませんでした。仕事の意義や仕事に向かう上でのスピリッツをいかに自分のものとして吸収してもらった上で仕事に取り組んでもらえるかが重要です。
●生産現場は、地味です。しかし、そこで働くスタッフの心意気は、「桜吹雪」「バラ色」でなければいけません。そう考えると、単にやらされる職場ではいけませんし、関心のない仕事でもいけません。その仕事を楽しめなければならないのです。
●若い人の中には、仕事は楽しくなければいけないと考えている人もいます。しかし、最初から楽しい仕事なんてあるのでしょうか?最初から楽しいのは、娯楽か、または、お金を払って勉強する類のビジネスに参加したような場合で、いずれも仕事とはいえるものではありません。もし、その分野の天才のような能力があれば別ですが、仕事は最初から楽しいなんてことはないと思います。
●最初から楽しくない仕事をするのはなぜか?それは、将来の夢や、目標があるからだと思います。そういう類の気持ちがあると、俄然困難に向かう気持ちが湧き起こってきます。しぶとく自分の仕事にくいついて頑張ります。ちょっちょやそっと怒鳴られたくらいではへこたれません。
●人のタイプは、新しいことに取り組むのが好きなタイプ、目立たないところでこつこつ努力するタイプ、派手なところで注目を浴びると力を発揮するタイプ、など、いろんなタイプの人材がいます。生産現場の現場力をつけるには、そういった数多くの能力の中でも、「継続力」をもった人材が特に重要であると考えます。
●どんな一流企業でも、業績の浮き沈みはあります。ましてや、中小企業の中でも、最も弱小な弊社の場合、ジェットコースターのような浮き沈みを何度も経験しています。その中で最も底にあるとき、一般的価値基準からみて優秀な人材が、会社を去っていきます。優秀な人材が去ったあとに、残された人材が力を合わせて、その後の業績が急上昇する事を何度か経験しましたが、これは皮肉なことです。
●ものづくりの現場で、現場力を支えている人材は、私の考えていた優秀な人材とは少し違うことに気づきました。「継続力」のある人材は、失敗しても、それを生かすことができます。諦めない限り「失敗」はありません。実業の現場で力を発揮するのは、「継続力」のある人材です。パーフェクトな人材でなくとも、継続力のある人材は将来に可能性のある人材です。
●私は、これからも、継続力のあるスタッフたちと、ねばり強く現場で作業を共有して、彼らの成長を見届けながら、弊社を現場力のある会社に育ててゆきたいと考えるのであります。


ファーム*ジャグロンズの禁止事項

○毎日、大量の野菜を出荷する現場で仕事をしていると、感覚が麻痺してくる。
○落ちている枝豆を踏みつけて平気だったり、ほうれん草の葉っぱを大量に散らかしてこれまた踏みつける。そして、お客様に出荷するほうれん草を跨いだり。
○野菜(それが残さであっても)を踏みつけたり、跨いだりすることは絶対してはならないことである。これは私が決めた決まり事である。
●豚は、豚ぷんまみれの中でも平気で餌を食べ太っていく。仕事にかまけて、野菜を粗末に扱っている姿を見るとどうしても、肥育されている豚に見えてくる。すさんだ作業場では、良い製品は作れない。
●野菜を踏まない、跨がない。これは本気で野菜を作る生産者の基本事項である。


バカだなあ

●露地野菜の生産は、天候に左右される。しかし、ジャグロンズのほうれん草づくりは、ほうれん草の生産技術では、ほとんど生産量は天候の影響を受けない。だから、関東や名古屋で雪が降れば、三重県安濃津のファーム*ジャグロンズは忙しくなる。
●ほうれん草の生育に心配はないが、収穫作業は、天候に大きく左右される。雨の日の収穫は、ハーベスタ(収穫者)の作業性や作業負荷が大きくなるだけでなく、収穫物の外観等の品質にもマイナスに影響する。だから、翌日の天候を見据えて作業計画を柔軟に変えていく必要があるのだ。
●明日は、午前中雨、スタッフは月曜日から金曜日までまじめに作業に励む人材ばかりだ。
●そこで、今日は久しぶりに、収穫作業のベンチマークデータを取ってみた。90分1セットBモードで約60kg収穫した。1時間で40kgの計算。スタッフの平均的な一般作業係数は、0.6であるから、24kgといったところ。15分で6kgなので、これまでの現場把握とドンぴしゃである。数字がピシッと合致すると気持ちいものだ。
●明日は、午前中から、今日収穫したものをみんなで調整→計量→封入作業を行う予定。
●これで、段取りOK。今日は、夜の10時からベンチマーキングをしてしまった。僕は自分をつくづくほうれん草バカだと思う。仕事が楽しめているのだから良しとしよう。


現在野菜高騰中!!ジャグロンズほうれん草貢献中!!

●今日のニュースでは、11月の低温により野菜が不作とのこと。
●ジャグロンズのほうれん草は、11月を乗り越えた強者のほうれん草ばかり、いよいよ出番です。現在大人気出荷中、まだまだ行きます。
●益荒男ほうれん草、高虎ほうれん草、安濃津ほうれん草は、ジャグロンズのほうれん草3兄弟。東西問わず爆進中。雪が降ったら迷わず、益荒男ほうれん草。皆さんよろしく。


昭和の人間

●昔、明治の人間とか大正の人間という言葉があったように思う、私は昭和45年生まれ、小学校の時には、零戦の製造に携わったことのある、お寺の家の出の先生が、厳しい教育者として知られていた。
●中学では理科や体育の先生、高校では保健体育の先生に怖い先生がいたことを思い出す。
●最近不思議に思うことがある。あのころは、体罰で自殺する人がいたのだろうか?昔も今も同じなのにマスコミに取り上げられるか否かの違いなのだろうか。わからない。
●昔、戸塚ヨットスクールが体罰で有名であったが、そのときも賛否両論だったような気がする。昭和の人間ではわからない、平成の人間というのがあるのかもしれない。人生まだまだ勉強である。


2013ほうれん草で学校給食本格参戦!!

●地域の皆様に、ジャグロンズのほうれん草を食べてもらいたい。そんな願いで、農作業の合間に慣れない営業をこなし、産婦人科病院(誕生)、幼稚園(園児)、小学校(児童)、中学校(生徒)、大学、レストラン、ホテル、結婚式場、老人福祉施設、お寺に至るまで、これまで人生のすべてのシーンでほうれん草を利用していただきました。
●学校給食は、地域の食育担当の先生のご要望により津市安濃町内の学校給食で、随意契約で納品させていただいたことがありますが、それがきっかけで昨年から、農業生産法人として単独で津市全域の中学校の学校給食の入札業者に登録しました。そして何度かの甘藷の納品経験を得て、今回、満を持して約150kgのほうれん草の納品指名を落札、金曜日納品のほうれん草を、本日収穫終了。かなりいい状態の安濃津ほうれん草です。
●給食の食材の納品は、ビジネスの分類からすると本来八百屋さんのカテゴリーですが、品目を絞った一本釣り的納品は、単品専門生産型の農業生産法人の強いところでもあります。まあ、八百屋さんにはあまり迷惑をかけない程度に、地産地商に励みながら、地産地消に貢献してゆきたいと考えているのであります。


自分の内に秘めるエネルギーの使い方

●研修中の若手スタッフを指導する。私は、気持ちが入りすぎてヒートアップするタイプ。こんなタイプは、研修を受ける側もなかなか大変だ。指導の成果がでるかどうかは、私がどんな指導をしたかではなく、指導を受ける側がどれだけ一生懸命やっているかにかかっている。どんな指導をしても、据え膳を待っているだけではものにならない。一生懸命を持続する力が必要である。私のエネルギーは大分空回りでも、受け手側の継続するエネルギーは、大したものである。成果も少しずつ見えてきている。
●もう一人の中堅スタッフ、なかなか仕事ができるし、絶対に裏切らないので信頼しているのであるが、一つ問題がある、足癖が悪いのである。内に秘めたエネルギーを、会社の備品や設備に向かってけりつける。コンテナは壊れるしドアもへこむ。よく聞いてみるとそれは、すべて社長の私のせいだという。私のエネルギーが、周り回ってものを壊したのだろう。しかし、闇雲に近くにあるものを壊してはならない。それは、人に暴力を振るうことと同じくらい悪いことである。今度なにかいらない皿でも準備しておこうと思うので、それを思いっきり壊してもらえたらと思う。足癖さえ良くなれば、会社にとっても私にとってもかけがえのないスタッフなのだが。これも「玉に瑕」といったところだろうか。
●どんな人間でも内に秘めたエネルギーがある。火山の噴火ように、エネルギーをちょっと地表に吹き出すことも良しとしよう。


生活のリズム その2(藤原編)

●1996年〜2007年の間、私は研究論文を書く仕事をしていた。
●新しい価値を生み出すのには、エネルギーがいる。いつもいつもテーマについて同じことを考える。そして、行き詰まったたら、ちょっと気分転換。そうして、仮説を立て、データを収集し、そして、そのデータをグラフや表に「見える化」して、その、見える化したデータに詳細な考察を加えていく醍醐味が、研究という仕事にはあった。
●さて、そのときの生活のリズムについて振り返ってみると、とにかく1人前になるには、深夜までしぶとく実験をしたり参考論文を読んで情報を整理したり、一生懸命であった。夜遅く、朝は、8時半に出勤。あまり根を詰めてやると、よく、朝の便通の回数が多くなったものだ。
●慣れない仕事は、はじめは大変だが、3年位一生懸命やっているとある程度の展望が開けてくるものだ。はじめは、人にバカにされるのが嫌で一生懸命やっていた仕事も、味を占めると、徹夜モードでガンガン仕事を進めるのが私のスタイルであった。1番かけて一気に書き下ろし、数日おいてからまた読み返して改正を加える。徹夜すると、次の日は午前中テンションが高く、午後は一気にお疲れモードである。
●一見、生活のリズムが乱れているようであるが、リズムはあった。ただし、他の人と違うだけけである。12年の間に、学会発表40回以上、トップネームで20報近くの原著論文を書いていたころには、藤原はいつ寝ているのかと言われたこともあった(ちゃんと寝ていた)。が、そのころ仕事に夢中になったことが、良くも悪くも、現在の仕事を始めるきっかけとなったことは事実である。
●こんな、研究人生のあとに、いきなり、素人で農業経営分野に飛び込むから、家族にとってはたまったものではない、かつての妻は、小さな息子2人をつれて去っていった。
●息子たちのいない生活は、生活の物理的リズムだけでなく、メンタル的なリズムを大きく乱した。それでも、私は自分の仕事を誇りを持って続けられているのは、企業後に知り合った、多くの経営者の皆さんや多くのスタッフに恵まれたからである。


大きなお世話。

●私とは別の道で農業の道を目指している親友の一人から、こんな内容のことを言われた。
「君がやってくれていることは、君から僕に勧めてくるものではない。」
「僕から君に頭をさげて、お願いするようなことだとおもう。」
「だから、ある意味大きなお世話なんだ。」
こんな具合である。
●思い返すと、私は昔から「大きなお世話」型である。農林水産省への入省の面接試験で、長所と短所に、「面倒見が言い分大きなお世話になること」と書いたら、面接官にこういう書き方はするものではないと言われた経験を思い出した。
●そしてその大きなお世話が、世の中に大きく役に立ったりする事もあるし、迷惑がられることもある。しかし、いいと思ったらやってしまうのが私の質。やっぱり私は、大きなお世話型人間なのである。
●損得勘定に鋭い人は、何かメリットがあるはずだと考える。何かオイシイことがあるのだろうと。
●今回、私もそういった視点から自分を振り返ってみた。
●その答えがわかった。
●「愛」である。友人に対する「友愛」である。
●これは、与えることで自分が満たされる類のもので、相手が受け止めてくれるとうれしいが、そうでなくても、与える行為に意義があるのである。もしそれがうまくいけば、彼が彼の目標に大きく一歩近づける。そうイメージすることで私は幸福な気持ちになれる。それが、私にとってのオイシイことなのである。
●「だから、ある意味大きなお世話なんだ。」→「ありがとう」となったら、もっとハッピーなんだけれども世の中、自分の思い通りになるののでないことも十分わかっている。
●単純に「友愛」なのである。


生活のリズム(定型編)

●仕事には、大きく2つのタイプがある。創造的業務そして定型業務。そして、それぞれの業務にあたる人材にも適性がある。
●定型業務に向いた人間が、気分で仕事をすると、時間のりズムが乱れる。遅くまで仕事をすると、朝の仕事の開始が遅れたり、チームワークが乱れる。
●農業の現場における定型業務はチームワーク型でこなした方が、人材育成の面から効率のいい場合が多い。
●日が暮れたら闇雲にその日にしなくても良い仕事はすべきではない。次の日に備えてゆっくり充電すべきである。
●それぞれの分野で優れた人材が、十分に力を発揮できるような環境を作ること。それが私の仕事の一つである。


仕事が軌道に乗ると言うこと

●研究者が会社を経営することのリスクと大きな問題点は、製品に売り上げがついてこないことである。
●この問題を解決すべく、これまで、試行錯誤の毎日を過ごしてきたが、最近、その解決のヒントとなるポイントが少しずつつかめてきたように思う。
●生産現場の作業内容が、毎日毎日同じことの繰り返しであること。そしてその中で、毎日少しずつスタッフのスキルがアップしていくこと。そして仕事現場でのオンとオフがしっかりしていること。
●販売担当が、新規開拓:既存のお客様のフォロー=3:7の比率で仕事をこなし、お客様との連絡が周期的にしっかりと取れること。
●生産現場、販売担当それぞれの仕事の現場で、リズムのようなものにあわせて軽快な繰り返し現象が起こること。これが、仕事が軌道に乗るということなのではないかと感じる今日この頃である。
●2013年ベビ年、昨年入社した年男の若手も、順調に仕事をこなせるようになってきた。大変な時期をともにしてきた中堅社員も、大切な仕事を任せられるようになった。今年はツチノコのようにぴょんと少しだけジャンプできる年になるような気がする。


お客様からの貴重なご感想。

オイシックス様のサイトには、益荒男ほうれん草を食べてくださった方の感想(コメント)が載せられています。「益荒男ほうれん草」に対する、多くのご感想の中に貴重な感想を見つけました。以下、オイシックス様のサイトhttps://www.oisix.com/ShouhinShousai.00017208.o.htmより引用。
■確かに悪くない。
  2010/4/1 ナナコ様
いうほど感動は無かったです。この値段を出してどうしても
買いたくなるほどでは、なかったです。失敗したくない、
というひとにはいいかも。あと、袋詰めが、凄い押し込んであって、
何本か下で、折れてました。袋には上にまだ余裕があったので、
残念です。
/////////////////////////////
ナナコ様ありがとうございます。
良いものを追求していくにあたって、お客様の感想(特に良くない感想)が一番役に立ちます。
●3年前の2010年は最終工程を複数の作業員で行うセル方式による出荷調整を行っていました。最終工程が複数の作業員であることから、チェックが不十分になったものと考えられます。→現在は、袋入れ機を活用したコンベアラインシステムを導入し、最終工程を少数の責任者でチェックできる体制で、出荷作業にあたっています。
●もっと多くの皆様に感動していただけるほうれん草を作っていきたいと思います。今後ともよろしくお願いします。
●「益荒男ほうれん草」は、甘いほうれん草の代名詞になってしまいました。今年からは、甘いほうれん草である「益荒男ほうれん草」は3月いっぱいで終了します。4月以降は、甘さにこだわらないほうれん草として、「高虎ほうれん草」を継続して出荷してゆきます。今後ともジャグロンズのほうれん草をよろしくお願いします。


謹賀新年2013

あけましておめでとうございます。
今年は原点回帰し、情報発信に力を入れてゆきます。
今後ともよろしくお願いします。
ジャグロンズ 藤原隆広


農場のあるべき姿(1012冬)

●よその農場に行くと、ゴミが散らかっていたり、自然の状態に近い状態に管理されているのをよく見かける。農の現場にいる人は、片付けが苦手な人が多いような気がする。なにを隠そう私も研究所時代は片付けが苦手な職員、ベスト3に入っていたことを自負(?)している。
●農業は大自然の中の営みではあるけれども、人間が手を加えるものである。
●農場は、伊勢神宮の庭園のように管理されるべきである。それが私の考える農場のあるべき姿である。
●現在のジャグロンズの農園や施設は、これまでかつてなかったほど、きれいに整理整頓されている。
●なぜ私の農場がそんなにきれいになったのか?それは、大洪水に見舞われたから。思いも寄らぬ逆境をみんなで乗り越え(復興期間2週間)、罹災を良い機会に好転させました。スタッフみんなで徹底的に廃棄整頓したから。不思議なことに、廃棄整頓する事で、無駄が減り、売り上げは好転。物事がうまく運ぶようになってきたような気がする。
◆↓今年、出鼻をくじかれた台風17号による罹災状況。局地的被害でこの地区の方は50年に一度の大洪水と言っていた。2つの川の堤防がそれぞれ決壊したのだからこんなものだろう。おかげで、もう一度同じ水害がきても大丈夫なレベルまでに農場や事務所の施設を強化できた。



益荒男ほうれん草、定性に強い「ゴールデン」、定量に強い「ブラック」

●マーケティングにおいて、おいしかったとか、まずかったとか、その商品がどんな評価を受けたかを示すデータを定性データという。一方、どれだけ売れたといった、数値データを定量データという。
●オイシックスさんや伊勢丹新宿店さん、そして多くの料理人の皆さんには、定性データを駆使して、益荒男ほうれん草の価値を現在まで高めてくださった。現在、津市内でブレークしつつある安濃津ほうれん草。主にマルヤス山の手店さん、南が岡店さん、それにコスモス島崎店さんにおいていただいている。身近なスーパーさんでは、高級店であってもやはり定量データが重視される。
●津市内のお店に益荒男ゴールデン系の安濃津ほうれん草をおかせていただいたが、実際に売り場に行ってみたところ、外見があまりよくないのでいくつかを回収させていただいた。実はお店には売っていない美味しさのほうれん草なのだが、お客様に買っていただけないならば、食べてもらうこともできないのだ。
●ジャグロンズのほうれん草には、ゴールデン系とブラック系の2つの強力なアイテムがある(アフロにもゴールデン系とブラック系が存在する)。かつて市場に出回っていたが今は忘れられた懐かしの味、そして、桁外れな成分スペックを誇るゴールデン系。これは、定性データを目安としたマーケティングにおいて力を発揮する。ちょっと硬いが葉色が濃い色黒のブラックは、定量調査にめっぽう強いアイテムである。
●ジャグロンズのほうれん草をもっと世の中に広めるために生まれてきた、双子の兄弟、「安濃津ほうれん草」と「高虎ほうれん草」。両者には、ブラック系のキャスティングがふさわしいと考えている。


益荒男ほうれん草5☆(ファイブスター)

●益荒男ほうれん草の最高峰に位置する5☆(ファイブスター)。このほうれん草は、全く新しい品種の活用技術の中から生まれ益荒男たほうれん草である。現在このほうれん草を納品させていただいているお客様は、大阪にある森義文さんのお店「カハラ」のみである。http://ameblo.jp/tokyo-gourmet/entry-10816062204.html
●先日、ジャグロンズで最も高価なほうれん草がほしいとのことで、あるジャグロンズサポーターさんににファイブスターをお分けしたところ、そのうちの一つを食べたお友達から、「おいしくない」との反響があったと聞いた。早速、カハラのスタッフの長島さんに電話して聞いてみたところ。「甘みは控えめだが十分に味が濃くておいしいですよ」との回答。
●ほうれん草のおいしいには、2つの軸がある。一つは究極の甘さをおいしいととらえる軸。もう一つは、風味や灰汁(アク)の強さをよい食材ととらえる軸。前者は、野菜嫌いの家族を持つ奥様に絶大な支持を得ることのできる軸。そして後者は、プロの料理人の方に支持される軸である。
●益荒男ほうれん草の5☆は、両者の軸に対応すべく、TypeJ(後者に対応)とTypeM(前者に対応)を揃えている。
●今回、サポーターさんにご迷惑をかけてしまったのは、TypeJに近い5☆益荒男ほうれん草を提供してしまったこと。今回、500g1000円は高いとの感想が寄せられたようだが、今回の出来事を契機に今後益々精進してもっと高価なほうれん草を生み出していきたい。今後、一般のお客様にファイブスターTypeMを提供させていただく際は、500g2000円(リテールパッケージ150gで980円)の予定である。
●益荒男ほうれん草5☆(ファイブスター)、それは、自動車にたとえると、ポルシェなんかではなく、バック・トゥ・ザ・フューチャーに登場するタイムマシン「デロリアン」である。これは、野菜として販売する代物ではないのかもしれない。藤原の趣味の領域の世界であるから、高価な代金を払ってもわかってもらえる人に評価いただければよいと考えている。
●ファイブスターなんか食べなくても、多くのみなさんに親しまれている、ゴールデン、アフロ、ブラックの3タイプ益荒男ほうれん草のいずれかが、きっとおいしいほうれん草を求めるお客様に満足してもらえることを確信している。ちょとだけ贅沢な気分になれる野菜、それが「益荒男ほうれん草」なのだから。


益荒男ほうれん草の舎弟ブランド「安濃津ほうれん草」


●冬の益荒男ほうれん草は、糖度8.5度以上を目安に出荷していますが、秋口や春先などは糖度が5〜7度でおいしいほうれん草がたくさんできます。益荒男ほうれん草は、その個性の強さゆえ、益荒男ほうれん草=甘いほうれん草としてのお客様の評価が強く、甘くないほうれん草は益荒男ほうれん草ではないと間でおっしゃるお客様もいらっしゃるほど。
●そこで、今季からは、ほうれん草の新ブランド、安濃津(あのつ)ほうれん草をリリースしました。糖度控えめですが、益荒男ほうれん草と全く同じ私たち独自のジャグロンズ農法で作っています。ほうれん草の糖度が上がり次第、ほうれん草の出荷は、安濃津ほうれん草から益荒男ほうれん草に切り替わりますので、今後ともよろしくお願いします。


仕事をするということ

●昨日「仕事学のすすめ」というテレビ番組にイタリアンシェフの落合務さんがインタビューを受けていた。
落合シェフ曰く、
○毎日同じ料理を数年間作っていれば、お客様は、そのうち「味が落ちた」というようになる。
○毎日同じことを繰り返すのが仕事、しかしその中で、こつこつと工夫を繰り返し、新しいことを付け加えてゆく中で、お客様に満足していただける料理を提供することができる。
○料理人という職業は、単に好きだからやるのではないし、単に上手だからやるのではない。上手なのは当たり前、プロとして仕事を続けていくためには、それだけではいけない。

●大変内容のある言葉だと感じた。農業もものを作る職人と同じ部類の仕事である。給料分の仕事ができるようになるためには、毎日同じことを続ける能力(忍耐または継続力)とそれを上回る好奇心(工夫)が必要である。


プロ野球選手とプロ野球ファン

●プロ野球選手とプロ野球ファン、共通するのは、両者ともルールに詳しく野球が好きなこと。相違点は、野球がプレーヤーとしての立場と応援する立場。
●農業の現場にもにたような現象があることに気づいた。農業に夢を抱いてジャグロンズの門を叩く若者の中には、農業ファンが思いのほか多いのだ。農業が好きでどうしてもやりたいと願って門戸を叩く。しかし、鍬(クワ)もまともに使えない、トラクターに乗せると遊園地にでも来たかのような喜びよう。ところが道具としてトラクターを乗りこなすことが出来ずにすぐに壊してしまう。
●農業を志して、農業を生業とするには、覚悟がいる。農業で生きるということはプロ野球選手になることと同じである。これからは競争の時代。だからこそ「プロ野球選手」でなければならないし、プロ根性がなければやっていけない。
●農業生産法人のスタッフとして働くのだって、同じこと、遊園地に来るくらいの気持ち出来てもらっては困る。鍬が使えなかったら、早起きしてでも練習すべきだし、紐が結べなかったら夜なべしてでも練習すべきだ。
●大学の農学部や高校の農業科で勉強しても、そのほとんどは農業ファンになるくらいが良いところ。プレーヤーとしての鍛錬がなっていない。
●仕事が出来ないのに出来ると思っている節がある「にわか農業マニア」にも困ったもの。流れ作業でひたすら頑張ればいい現場でもないのだ。
●農の現場でプロのプレーヤーとして働いてもらうための第一歩は、出来ることからルーティンワークをこなして、現場のプロになってもらうこと。あるものは毎日草刈りの技術を磨き、効率よく仕事が出来る環境を整えること。またあるものはコツコツお客様のところに足を運び、生産現場で採れた商品の情報ををお客様に伝えること。今、学卒の2人の若手は、毎日の「キャッチボール」と「素振り」を意識して農の現場の「プロ」を目指して頑張っている。
●私の目指す理想の日本の農業像、それはプロのプレーヤーが、現場を引っ張って行く農業である。40代の私は、今、農業の現場で選手兼監督としてプレーしているが、若手のスタッフには良い選手に育ってほしいし、その先は良い監督になってほしいと願って毎日を精進している。


ジャグロンズの現場ノート

●研究者は、野帳(フィールドノート)というものを用いる。「農」の現場で活動する私たちジャグロンズが今年から取り組んでいるのが、現場ノート。現場ノートは100ページの大学ノートである。ここに、毎日の活動記録(事実)→FRS(※)、アイディア(発想)→FLS、そして会議内容や調査結果等→BSを書き込む。1年弱で1人1冊の膨大なデータを残すことができる。
※FRS(フロント・ライト・サイドの略)、FLS(フロント・レフト・サイドの略)、BS(バック・サイドの略)、現場ノートはジャグロンズのメンバーにとって今を有意義に生き、未来を切り開いてゆくための重要なツールである。


キャベツ出荷終了!!(野菜作りの原点に回帰)

●本日、台風の襲来を前に安濃津浄土寺圃場の全てのキャベツの収穫を終了、すぐにヤンマーF605で耕起した。
●就農以来封印していたキャベツの栽培を、開始したのは、去年のこと。オイシックスの坂下さんの薦めで試作したのがきっかけだ。今年は、1品種のみ20a程度の栽培。古い品種ではあるが、坂下さんお勧めの「あまだま」という品種だ。
●去年は特殊な栽培に挑戦したため、失敗に終わったが、今年はオーソドックスなスタイルで挑戦し、自分なりに今後の方向を大きく左右する成果が得られた。3月から、6月までの期間に寒玉系品種の出荷が可能になる手応えをつかんだのだ。
●寒玉キャベツは契約栽培の必須アイテム。今日から、野菜作りの原点に回帰すべく、会社とは別に、キャベツ生産事業を立ち上げる。これは、究極のマーケットインスタイルの農業である。何となくやっている人には作れないキャベツづくり。僕にはそれが出来るような気がしてならないのである。

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元気があれば何でも出来る!

●「元気ですかー!!」「元気があれば何でも出来る!」燃える闘魂、アントンのアントニオ猪木さんのおなじみのフレーズである。その通り、人は、心と体のバランスがとれていて、はつらつとした状態ではじめて、本当にいい仕事が出来る。元気が重要である。
●昨日は、最近のハードワークの疲れがたまり、元気度がちょっと低く感じたので、早く帰ってゆっくりした。今日は朝から元気いっぱいである。いつもとちょっと環境を変えてみることで、元気が戻ってくる。ありがたいことである。
●三重県津市の朝は、田植えの真っ最中。そんな風景の中、車の窓から前に走る二人乗りのカップルが乗ったオートバイが目に付いた。90cc〜125ccクラスの渋いオートバイ。追い越してルームミラーで後ろを覗くと、渋いおじいさんの運転するバイクの後ろにはおばあちゃんが乗っている。二人の推定合計年齢は150歳かそれ以上である。農村の朝は、「元気だぞっー!!」。私はグランドシニアカップルの姿に元気を頂いた。
●年齢に応じた体力を保ちながら、年齢よりも遙かに若い精神年齢を保ち続けることが元気を保つ秘訣なのではないかと、ふと思った今日の朝一番の出来事であった。


新規就農に関する相談に対する私の考え

●アメリカ西部の、ゴールドラッシュ時代、金が発掘されることを聞いた多くの大衆は金を掘りに出かけました。しかし実際は、砂金を掘りにいった多くの人は思うように金が掘れず夢が叶いませんでした。これに対して、しっかりとしたビジョンを持って自分の強みを活かした人はコールドラッシュブームの波に乗り夢を叶えました。アメリカンドリームをつかんだことで有名なのは、リーバイスの創業者であることは良く知られています。
●最近、農業の研修や就農の相談を受ける回数が増えました。いろんな方と接している中で感じたことがあります。それは、次にの紹介する2つのタイプに大別できるということです。◆タイプA:無性にチャレンジングスピリッツが伝わってくるタイプ、◆タイプB:何となく元気がなく誰かに頼ろうとする気配が感じられるタイプ。
●前者(タイプA)は、これまでの学歴や職歴を前向きに捉え今後の農業に活かそうというビジョンがしっかりと伝わってきます。なんかしてくれそうな、「リーバイス」になりそうな気配が感じられます。
●これに対して後者(タイプB)は、それまでの学歴や職歴を否定する傾向があり、これまでの仕事が上手くいかなくて、消去法の結果、農業にたどり着いたようなケースです。その多くが、これからはこの産業が伸びるだろうという淡い期待で農業を捉えています。明らかに「砂金を堀に行った多くの大衆」型です。
●タイプAの人は初めてのことに挑戦してたとえ失敗してもそれを糧として、どんどん進んでいけると思います。これに対して、タイプBの人が成功する(事業を継続していくため)には何か一つ意識を変える必要があるように思います。
●好きなことをやって、食べてゆけて、それが人に喜ばれる仕事であることこの3拍子が揃うと人生は幸せなものになります。新しく農業をやるならば、それが好きであることと同時に、何が自分の得意分野であるかをしっかり見据えて、その強みをのばすことに精進する必要があると思います。人と同じことをしていていては、食べてゆけなくなるのが弱肉強食のビジネスの世界であると思うのです。


「日本一のほうれん草」

先日、益荒男ほうれん草を長年使用していただいているお店のママさんから、「市内の高級スーパーにいったら、ジャグロンズの益荒男ほうれん草がおいてあって、「日本一のほうれん草」ってポップが張ってあったわよ、内心嬉しくなっちゃった」と教えていただいた。私もうれしく思った。そういうふうに評価してくださるお店のバイヤーさんの熱い思いに対してである。「益荒男ほうれん草」は、まだまだ「日本一のほうれん草」なんかではない、しかし、「日本一のほうれん草」と評価してくださる方がいることに応えるために、「日本一のほうれん草」を目指して精進していく覚悟である。


新卒の皆さんへ

●3月は卒業式のシーズン。20年近く前に私も大学を卒業したときのことを思い出す。大学進学時は、目標とする進路ではなかったが、卒業時には、「この大学で学んで良かった。」「次も大学を選ぶならここにしても良いなあ」そんな思いで日本大学を卒業したことを覚えている。
●「随處に主と作れば立處皆真なり」(ズイショニシュトナレバリッショミナシンナリ)とは、道元禅師の言葉。「自分のおかれた状況下で一生懸命精進してことにあたれば、ふと振り返ってみたときに、それは必ず人生のベストの選択肢になっている。」私は禅師の言葉をこのように解釈している。
●皆さんには、自分の歩いてきた道に自信を持ってこれからの道を進んでいってほしい。自分の歩んだ道のその後には、自然に花が咲く。そんなイメージで自分を大切に、人生を大切に歩んでゆかれることを期待している。


物語「みにくいイチゴ品種」

●野菜茶業研究所で、生まれた新品種「桃薫」は、その上品な味わいと他のイチゴ品種の追随を許さない芳醇な香りが特徴の品種である。このイチゴ、ジャグロンズが三重県初として栽培に取り組むに当たっては、イチゴ生産サイドから、「着色が悪いので生産現場での普及は難しい」とか、「栽培技術が確立されていないから作るのはやめた方がいい」との声が聞こえてきたのを覚えている。
●私たちは、外観の色や栽培技術が未確立なことは、生産に取り組むに当たっての本質的な問題ではないと判断した。着果数を多くすると果実毎の味の均一性が劣ることから摘果を強くし、大きな果実だけを生産する栽培技術を採用した。そして、薄い果実の色と乱形果からイメージする果実の特徴が広く親しまれるようにとの思いを込めて「ピンクタイガー」と命名した。「ピンクタイガーよ、おまえはもう他のイチゴと違うことで悩む必要はない、おまえは桃薫いちごという新しいジャンルのイチゴなのだから。」
●「千里の馬は常にあれども伯楽は常にはあらず」、名伯楽、それ、ジャグロンズが引き受けます。


ジャグロンズ農業に向いた人材

●ジャグロンズを創業して、いろんなスタッフと時間を共にしてきた。最近めきめきと力を付けて来ているN氏、仕事はゆっくりだけれども正確な仕事と、長時間の労働に耐えうる忍耐を持ち合わせた人材である。最近、N氏の仕事ぶりを観ていて、以前との違いを感じるようになった。動きに無駄がなくなってきており、判断力も付いてきている。
●以前E社のM社長から事業には、プロフィットセンター(直接的に利益を創出する部門)とコストセンター(直接的に利益を創出しない部門)があることを教わった。弊社のプロフィットセンターは、生産管理部と販売情報部である。前者は1円の種から100円の価値(生産物)を創出し、後者は、100円の価値を、世の中に広めることで200円の商品に高める役割を担っている。
●生産管理部は、大地から命の源である食物を生み出すことを目的とする。この仕事は農業の花形部門であるが、その仕事は、決して華やかな物ではない。毎日の仕事の積み重ねが重要で、単純な仕事の積み重ねの中から新しい物を生み出していく土壌が生まれる。スポーツに例えるならば、野球で毎日の素振りを地味にコツコツと積み重ねることの出来る人間がっもっとも尊いのである。
●これまでの農業は、単に作るだけの形態もあり得たように思う。食べ物のない時代はそれで十分であったろう。最近は、販売力又は営業力をつけた生産団体は、売れる物をいかに効率よく作るかに重点をおいた企業活動により、従来の農業生産団体の補完的代替的役割として業績を伸ばしてきているように見える。このような、マーケットインのスタイルはビジネスにおいては王道であり多くの経営者が選択する道である。ジャグロンズのスタイルは、プロダクトアウト。これは、しばし、マーケットインと対比して悪い意味で用いられることがあるようだが、ジャグロンズのプロダクトアウトは、論理的情報の積み重ねから新しい価値を生み出す、いわば「科学的農業」の結果の産物。独自の考えから生まれたイノベーションの産物には、黄色い葉っぱの「益荒男ほうれん草」や赤くなる前に熟す桃薫いちご「ピンクタイガー」など、科学的に間違った情報がまかり通る市場への批判の意味も含まれているちょっと「毒」のある作品ばかりだ。
●販売情報部は、ジャグロンズの「農の現場」にある農産物を「食の現場」につなげることが目的。畑で採れた作品を販売することを第2の目標とし、第1の目標は、作品の情報を分かりやすく世の中に伝える、いわば「伝道師」的役割を果たすこと。このポジションでは、高いコミュニケーション能力と情報発信スキル、さらには市場のニーズを新商品に昇華させるための情報収集力も重要になってくる。良い物を作れば売れる時代は終わった。悪い物を作っても売れればいいということではない。これからは、良い物を作ってその情報を感動と一緒に世の中に伝える役割が大変重要になる。4月からは、ジャグロンズに新しい仲間 I 氏が参加する。彼は販売情報部の中心人物として今後大活躍してくれると期待している。


甘いほうれん草に飽きました。

先日の常夜鍋の感想、なんか、甘いほうれん草に飽きました。ちょっと口が渋くなるようなアクがもうちょっとあっても良いような気がするのです。私たちジャグロンズは、どんな品種のほうれん草でも、糖度を、3度〜22度までのレンジで自在に作ることが出来ます。甘いほうれん草は、野菜嫌いのお子さんに最も好まれる野菜として人気を集めました。ジャグロンズの甘いほうれん草は、化学肥料たっぷり、収穫まで、温室で水ぶくれにした、外見最優先、生産効率一辺倒の最近のほうれん草に対する、アンチテーゼとしての位置づけで世に送り出しました。世の中では、「益荒男ほうれん草」=「甘いほうれん草」として認知されつつあります。しかし、「益荒男ほうれん草」=「甘いほうれん草」ではありません。「益荒男ほうれん草」は、ジャグロンズの藤原隆広が作る畑の作品です。いたずらに甘いだけのほうれん草ははっきり言って飽きます。飽きずに食べることが出来るほうれん草は糖度8度程度でないかと考えています。これからは、甘いほうれん草だけでなく、美味しいほうれん草を世の中にどんどん送りこんでいきますので皆さんご期待あれ。


今日は、「アグリフードEXPO 大阪 2012」の日

●ATCアジア太平洋トレードセンターで行われている「アグリフードEXPO 大阪 2012」。今回は三重県のブースで出展しています。私は、ホームポジションである生産現場(ファーム*ジャグロンズ 益荒男農園)で、現場を守っています。大阪は、新人の岩田君に任せています。今回は、販売担当岩田君の初の大仕事にもなるわけです。
●ジャグロンズの販売担当のミッションは、商品の販売が第一ではなく、商品の良さをお客様に分かっていただくこと、そして、お客様に感動と満足感を感じていただくこと。ジャグロンズの伝道師として岩田君の今後の成長を期待してます。


野菜が高騰、ほうれん草1.7倍?!


世の中では、野菜が高騰しているらしい。天候が悪いから価格高騰というのは、そういった流通に乗せるということは裏を返せば、価格暴落のリスクを伴うということ。天候が悪くても、技術でそれを克服するのが生産者の腕の見せ所ではないのか?商品が良いものかそうでないか以外の要因で価格が変動するのはギャンブルだ。そんな要因を全く排除した農産物の流通が、生産者ジャグロンズとしての理想のかたちである。益荒男ほうれん草は、価格は不変。予定通り1月中旬から出荷を開始している。


仕事は「追いかける」もの

●先ほど、ジャグロンズ式PDCAシステムの開発について、記した。
●ここ数年、仕事に追われっぱなしで、大変な毎日を過ごしている。
●仕事で、独立するということは、何でもかんでもやらなければならなず、共通一次&センター試験失敗組の私にとっては辛いことであったが、おかげさまで、いろんな方の助けを借りて、好きなことをやってここまでくることが出来た。
●人生40年の大台に乗ったが、これまで、順調な時代を振り返ると、仕事を追っかけていたことに気がついた。どうすれば追いかけることが出来るか。それも思い出した。要は選択と集中である。現状で、自分しかできないことを一心不乱に取り組めば、仕事から追われることはなくなる。精神的には追いかける状態で行くことが出来る。
●こうなればしめたもの、私の土俵で勝負できるようになる。


これで良いのか?なんかおかしくはないか?

◆「内閣支持率が低下しました。」「消費税導入のための説明が不十分。」
◆1月9日の朝こんな情報をNHKのラジオニュースで耳にした。
◆これでよいのか?なんかおかしくはないか?
◆野田さんが何かおかしいことをやっているのか?それは私は分からない。
◆それを判断する物差し=支持率、それは人気商売?
◆これでよいのか?なんかおかしくはないか?
◆好き嫌いや目先の利益が反映する仕組みで評価するのは日本の未来にとって良いことか?
◆10年後、20年後に評価されるような仕事をするのが政治家の役目だろう。
◆これでよいのか?なんかおかしくはないか?
◆評価の仕組み!
◆これでよいのか?なんかおかしくはないか?
◆未来に無関心な日本国民!!


2012年、新年があけました。おめでとうございます。


●農業を実践してから6年目に突入しました。この間、生産者として、経営者として、いろいろな経験を積ませていただきました。2008年、移植栽培ほうれん草が、根研究会学術特別賞を頂いたことから始まり、2010年には三重県のバイオトレジャーに選定されるなど、単に作るだけの生産活動ではなしえなかったことをすることが出来たことは、今の仕事をして本当に良かったと思っています。現在、私の他、農学系学部出身者2人(アグロノミストの卵)の計3人と、三重、秋田ではそれぞれ季節でお願いしているスタッフの皆さんと一緒に生産活動を軸とした活動をしています。
●昨年は、「益荒男ほうれん草」の他、新しく「兎豆」、「浄土寺芋」をリリースしました。今年は、「桃薫」という品種を用いて作ったイチゴ「○○いちご」をリリースします。おいしく、楽しく、そして、感動して食べてもらえるような作品を世に送り出してゆきたいと思います。2012年のジャグロンズにご期待下さい。

※写真は、「益荒男ほうれん草(5☆)」(左)、と「桜錦」(右)


イチゴ「桃薫」の栽培技術の確立(ジャグロンズイチゴ桃薫物語)

●現在の日本のイチゴ生産は施設園芸に位置する。ジャグロンズの農業スタイルは、セル成型苗を用いた移植栽培を基盤技術とする露地野菜生産である。そんな中で、イチゴ「桃薫」の栽培はどうしてもやりたいとの藤原の独断で着手した事業である。研究現場と生産現場に橋を架けるブリッジビルダーとしての役割も考慮しながら、2011年度は本格的なイチゴ専業農家の1/20の規模の800株と最小規模とすることで本業を圧迫しないようつとめている。
●「桃薫」は、野菜茶業研究所の野口裕司博士が作出した平成22年発表の新品種。これまでも桃の味がするイチゴがあったがそれは小さかった。「桃薫」は大きくなるのが特徴で、桃の味のするイチゴの王様といったところ。人間野口氏に興味を持った藤原は、京都での研究所時代数年間イチゴを作った経験があったことから、少し作ってみたいと思うようになった。公的農業指導の立場にある方に少しその話をしたら、そんなにまだ作り方の確立していない品種は手を出すのを辞めた方がいいと猛反対を受けることに。それが最も一般的な考えであろう。しかし、単に生活のための農業なら、藤原が研究所を辞めてまでもする必要はない。そして、藤原に火がついた。燃えた。考えてみれば藤原は、農研機構(野菜茶業研究所の所属する組織)のフェローである。国が開発した技術を日本の生産現場で役立てる使命がある。そうして始まったイチゴづくりはその後、インフラ設備など難航を極めたが、すべて手作りでスタートした。そうして完成したイチゴハウスは、現在、2011年度の野菜茶業研究所の展示圃場としての役割を果たしている。
●本事業のオリジナリティーは、新品種「桃薫」を美味しさ重視で徹底的に作ること。栽培技術は「京都舞鶴イチゴ」の一時代を築いた、荒木誠(タカシ)氏(※1)の直伝の栽培方法を導入している。
●藤原の「夢」は、車のエンジンに見立てた品種「桃薫」にシャーシ・ブレーキ・ボディー等その他の車のパーツ(インフラの主要な資材はすべて荒木氏の使っていたものを譲り受けた)に見立てた「荒木の舞鶴イチゴ」栽培技術を合わせることで、車を完成させ、そして「楽しくワクワクするドライブ」をしてみせることである。すなわち、「桃薫」+「舞鶴イチゴ荒木の栽培技術」+「三重の実践農場」=ジャグロンズの「フラッグシップ商品」を作ること。たぶん完成した暁にはそれは「桃薫」と呼ばないであろう。「桃薫」は、車のエンジン、またはパソコンのCPUに当たる位置づけだから、intel inside ならぬ「桃薫」insideといったところか。
●農業はアートである。藤原はそう考える。ビジネスは、人に任せる者が優位に立つ。しかし、アートはアーチストがその先陣にたたねば良いものが出来ない。ジャグロンズは、商売が下手であるといわれる。それは当然だ、商売人がはじめたビジネスではないのだから。ビジネスは「プロダクト・アウト」よりも「マーケット・イン」がうまくいくとある有名農業企業の社長がいっていた。しかし真のアートは、「プロダクト・アウト」である。藤原の農業は、お金を残すことが最も大切なのではない。生産現場に立ちながら、一技術者または一農学者として日本の農業に、何を残せるかが最大の関心事なのである。
●イチゴ「桃薫」についての農研機構からのプレスリリース↓
http://vegetea.naro.affrc.go.jp/press/20100204/20100204.pdf
※1 藤原と荒木誠氏との出会いは、藤原が京都府綾部市にある近畿中国四国農業研究センターに勤務していた8年前に遡る。全く同じ品種なのに研究所で作ったイチゴと荒木氏のイチゴでは、味が全く違うのに藤原は驚いた。作り方でこれ程変わるのかとびっくりした。青天の霹靂であった。その体験は後の「益荒男ほうれん草」を生み出す信念にも繋がる大きな出来事であった。その後、藤原と荒木氏は年に数回のつきあいを重ねた。平成16年秋、舞鶴イチゴは、由良川の氾濫による未曾有の大水害で大きな被害を受け、荒木氏の同志であったイチゴ生産者は高齢化もあって軒並み廃業。藤原は一昨年、80歳を越えたのでイチゴをやめようと考えている。と荒木氏に打ち明けられ、誰か代わりに生産を引き継ぐ人がいないか探した。しかし、なかなか条件に合う人がいなかった。荒木氏の人柄に惹かれ藤原は本業を忘れて生産者になった後も三重から何度も会いに行った。そして、野菜茶業研究所で新しく発表された「桃薫」と出会い、この品種を荒木氏直伝の栽培技術で作ってみたいと思うようになる。話はちょっと脱線するが、桃薫の生みの親、野口裕司博士は、東京下町育ちの面白い人物である。新品種のイチゴが多い中、藤原が「桃薫」を作りたいと思ったのは、「桃薫」そのものの魅力と「野口博士」の魅力の半々である。良いモノには、SSF、すなわちスペック、ストーリー、ファッションの3つが必要であると伊勢丹新宿店の村山氏が教えてくれた。それが「桃薫」には見え隠れしていたのである。話を戻して舞鶴イチゴ。冬の日本海側和は、決してイチゴづくりに向いた土地とはいえない。その中で、他産地のイチゴに引けを取らない高品質イチゴを作るのは、荒木氏の技術以外のナニモノでもない。荒木氏は、常に市場からトップの品質を評価される生産者だった。藤原はその荒木氏から直々に指導を受けることになったのだ。篤農技術は草簡単に継承できるモノでない。藤原は、それを承知で、日本の宝である先達の篤農技術を記録に残したいと考えている。聞いて書きつづること(インフォメーション)は藤原でなくとも出来る。しかし、聞いたことを実践しそれに吟味を加えて後世に残すこと(インテリジェンス)は藤原にしかできないと思うのである。


戦略の移動障壁

●単に農作物を作るだけでは、農業というビジネスは成り立たない。
従来からの農家の多くにおいて後継者が減少していることもこれを反映してのことであろう。
●外的要因に対するさけがたい戦略転換を行使する際に起きる障壁(時期)を「戦略の移動障壁」という。
言い換えれば、同じ業界内で違う事業展開をしていくときの障害を「移動障壁」
具体的には、「農」の現場の「研究者」から「生産者」へ、これは農業界で全く違う事業展開することに他ならない。
●ジャグロンズの歴史は、移動障壁との戦いの歴史である。というか、藤原という人物自体が移動障壁を好んでいる節がある。移動障壁は、困難の固まりであるが、その先には大きな夢の実現があるのである。
●「研究者は、生産現場(ビジネス)では成功しない。」このジンクスに真っ向から挑んでジャグロンズを世間から認められる組織にすること。それが、私の夢である。


78円の水糸

☆100メートルの水糸78円。そんな水糸がホームセンターで売っている。
●78円の水糸は、すごい。
100メートルのビニルハウスを造るとき、100メートルの畝を作るとき、まっすぐに完成させることが出来るから。
●78円の水糸は、優れている。
どんな高価なひもよりも、風に強く、まっすぐな線を示してくれるから。
●でも、購入した状態の78円の水糸には、弱点がある。
もろい紙に巻いてあるため、そのまま使うとすぐに絡んで使い物にならなくなってしまうのだ。
☆そんな、水糸を、木製の手作りの糸巻きに巻き換えようとした直前に、事件は起こった。
●ひどく絡んでしまった78円の水糸、
安いんだから何でそんな時間をかけてほどくの?新しいのを買えばいいのに?と言われるけれども、それを時間をかけてひもとく。ひたすらひもとく。
●思えば粗末にしてきた78円の水糸、
また買えばいいやという心が、必要なときに使えない状態を招き、それ以上のコストをかけてきた。
●30分かかってきれいに巻き上げた78円の水糸、
絡んだ糸をひもといて巻き上げるのは大変だけれども、30分は大した時間ではない。
水糸を巻き上げるのが人生でこれが最後と決めてやったことだから。
☆40歳を過ぎて気づいた78円の水糸の価値。
●それは、購入時の価格では決まらない。
●それは、仕事で果たす役割の大きさで決まる。
☆分かった、そうなんだ。
●78円の水糸は、使う人の鏡。
複雑にも単純にもなるんだなあ。
●78円の水糸は、気づかせてくれた。
ものを大切にすることの本当の意味を。


今日はJagronsの決算日、藤原隆広の反省と豊富

●今日は、4期の決算日である。今年は、昨年並みの売り上げとなったが、その内容は、マニアックな部分で改善された点が多い。しかしまだまだ、会社の経営上の改善点は多いし、何よりも経営者としての藤原隆広自身の改善すべき点が多い。
●「藤原隆広はまだ経営者ではない。技術者である。」それが自己分析の結果である。経営者としての自分と技術者としての自分、この2つの比率を考えた場合、現在は0.5:9.5の状態だと思う。これではまずい。しかし、一方で、私が取り組む農業(事業)においては、ある程度の売り上げと経常利益を得るのに経営者の比率が技術者の比率を上回る必要はないとも思う。農業生産法人で数百億を売り上げるのでなければ、3:7くらいで十分ではないだろうか。これは、技術開発型農業生産法人の黄金律のような気がする。
●明日から始まる来期は先ずは2:8を目標に自己改革をしてゆきたい。手始めに取り組むのが近くのお客様の開拓。今年(第4期)は、津市と伊勢市の2カ所に限定して直売形態のBtoC販路の開拓を強化する。そして、お世話になっている東京・大阪・名古屋のお客様との関係についてはこれまでの関係を省みた関係強化と無理のないBtoB販路の開拓。今期取引を希望されるお客様に対しては、来期からの取引を前提とした「お見合い」スタイルの取引関係を築いて行くことに決めた。
●合っていきなり「ビビットきて」電撃的におつきあいするのは、生産者として得策ではない。生産物が粗末に扱われてしまうことが分かったからだ。良いものをじっくり作っていれば、急激な会社の成長にはならずとも、じっくり右肩上がりの成長が出来ると考えるからだ。
●ということで、ご縁があって今年新しく取引を開始するお取引先様とは「先ずはお友達から」といった感じでスタートさせていただきたいと思う。


津で「兎豆」と同郷の枝豆発見。

●今日、三重県津市のスーパーで、秋田県産の枝豆を発見した。「香り五葉」と「香り豆(湯上がり娘)」の2種類がいずれも1袋250g入り280円。この2ついずれも秋田では美味しいまめである。しかし残念だ、袋の中がつゆだくで、痛んで褐変している。せっかく高価なMA包装を利用しているのに、外観重視のJAの枝豆がこんなだとは、、、こんな外観だと誰も買ってはくれないだろう。
●どうしてこんなになってしまったのだろうか?この枝豆は、秋田から津市に直接届いたのだろうか?いろんなところを転々として津に漂流したのではないだろうか?いろんなことを想像してしまうが、枝豆は鮮度が命、まずい枝豆なんか、この世の中に存在する価値はない。
●来年は、産直ブランド「兎豆」の出荷に力を入れよう。そう思った瞬間であった。


「農業は波乗り」「自然を楽しむもの」

●「農業は自然との戦いである」これはよく耳にするフレーズ。
しかし戦ってはいけない。私はそう思う。
なぜなら、自然は、人類を超越しているから。無理な抵抗はしてはいけない。
●大きすぎる波が来たら逃げなくてはいけない。津波に向かって行ってはいけない。
その波は、人類を超越しているから。
●強すぎる風が来たら隠れなくてはいけない。台風を見に行ってはいけない。
その風は、人類を超越しているから。
●農業にとって「自然」とは波乗りに対する「波」のようなもの。
上手に乗りこなせば楽しい波乗りができる。
●ジャグロンズの「渡り鳥農業」(三重〜秋田)これも自然の波に乗って楽しむ独自のスタイルである。
「夏〜秋の台風」「冬の豪雪」この二つの自然に対して無理な抵抗はしないという、接し方の一つである。
●自然を楽しむこと、それがジャグロンズ流の農業を継続する秘訣である。



ジャグロンズ農業8:2の考え

●事業を進める上で何が収益の軸であるか、農業経営に取り組む上でそれが重要である。ジャグロンズの冬の事業と夏の事業、即ち「益荒男ほうれん草」事業と「兎豆」事業、現在の生産性は前者8に対して後者2である。農業経営の視点からはジャグロンズの事業の軸は三重の益荒男ほうれん草事業である。よって、事業の健全な継続のためにはほうれん草事業がおろそかにならないように意識することを忘れてはならない。
●一方で、新しいものを生み出すことも将来の事業継続にとって不可欠と考える。物的投入を最小限にしながら、知恵を最大限に投入することで理想的な新規事業が生まれる。知恵の投入は、軸となる事業2に対して新規事業8の比率がいい。
●農業分野において、新しいものを生み出し、それを継続して世の中に定着させ、そしてまた新しいものを創造する。それが、創造企業ジャグロンズの理想の姿である。
●今年は、益荒男ほうれん草事業にしっかり取り組む一方で、また少し、新しいことに挑戦する。今後のジャグロンズの姿にご注目あれ!!


「初めてなので上手くできません」

「初めてなので上手くできません。」、「もっと詳しく教えてもらわないと出来ません。」。研修や仕事の場面で、そんな言葉を聞くことがある。しかし、私が思うに、初めてのことでも出来る人ははじめから出来る。出来ない人はいくら回数を重ねても出来ないことが多い。もし出来ない人が、出来るようになるためにはかなりの努力がひつようである。やる気と努力がその人の能力を高める重要な要素である。


植物ホルモンの世界からのメッセージ

先日のブログhttp://www.jagrons.com/archives/2011/07/post_926.htmlに対して川田さんからお返事を頂きました。
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ご返事、ありがとうございました。
 私も、愛媛大学農学部付属農業高等学校をでていますので一般的なクエン酸回路のことはわかっています。
 植物ホルモンの世界では、研究が進みクエン酸回路でメチオニン・メバロン酸・トリプトファンができます。
 そこから、エチレン・アブシジン酸・ジベレリン・サイトカイニン・オーキシンができるのです。
 昔、習ったことがすべて正しいと思っている失敗しやすいですよ。
 私も、これで最後にします。ありがとうございました。
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以上のような書き込みについて、皆さんはどう思われますか?私が前回最も強く主張したのは、窒素(N)がなくてはアミノ酸そのものが成立しない(構成出来ない)ということ。これは間違っていません。ホルモンの世界については、研究所時代にお世話になった、元農研機構花き研究所所長で、ジベレリンを主体とした植物ホルモンの腰岡政二教授、花き研究所の西島隆明(筑波大学教授)の名前が浮かびます。また、学会でお会いしたらいろいろ聞いてみたいと思います。ホルモン研究については門外漢なので、コメントは控えさせていただきます。
★今、私が興味を持っているのは、「植物の生育又は収穫物の品質を揃えること」。その技術開発を目的として、炭酸同化(C)、窒素同化(N)、そして「水」の役割を研究することです。ホルモンも将来的には重要だと思いますが、専門家の方との連携がとれるように、自分のやるべきポジションをしっかりおさえていきたいと思います。
★ジャグロンズの立ち位置は、「農」の現場で科学技術と文化を創造すること。特に、「技術」の面ではトップとして進んでゆく覚悟で、スタッフ一同、常にリスクと向かいながら「やってみなはれの精神」で新しいことにチャレンジしております。


チッ素がなくても、植物は育つ?

広島の川田健次さんからお便りを頂きました。
内容は下記の通り。
***********************************
ご無沙汰しています。広島の、川田建次こと道法 正徳です。
 アミノ酸には「Nがあるからアミノ酸生成には、絶対チッ素の施用が必要」といってましたが「やっぱり正しくなかったですよ」。
 最近の研究では「熱と炭酸ガスが反応すれば、ピルビン酸が造られて有機物ができる」とのことです。
 クエン酸回路で、アミノ酸ができて植物ホルモンに変わるのです。チッ素がなくても、植物は育つのです。
 しいて言えば、空気中や土壌中にある自然界のチッ素以上のものが加わると病気になるのです。
 一歩譲っての意見ですがいかがでしょうか。
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●川田さんとは、以前、交流会でご一緒しました。その際、農業生産に「窒素は不必要」とのことで、私と意見が対立しました。私の意見が「窒素の施用が必要」と捉えられていたようですが、正しくは「窒素が必要」との主張したのでした。「Nがあるからアミノ酸生成には、絶対チッ素の施用が必要」なのではなく、川田さんの「農業には窒素は不要」との主張に対し、「アミノ酸はNを含む有機成分なので、窒素成分は不可欠と主張したのでした」(アミノ酸とは、アミノ基(必ずNが含まれます)とカルボキシル基の両方の官能基を持つ有機化合物の総称です)
◆「熱と炭酸ガスが反応」?「ピルビン酸が造られて有機物ができる」こととアミノ酸等の窒素化合物との間に何の関係があるのですか?
◆「クエン酸回路で、アミノ酸ができて植物ホルモンに変わるのです」?クエン酸回路は、ATPを合成するための回路ではありませんか?クエン酸回路はミトコンドリア内の、エネルギー生産工場のことと理解しています。アミノ酸を合成する回路ではありません。
●アミノ酸には必ず窒素(N)が含まれます。窒素は、植物の体を作る最も大切な構成元素です。空気中の78%を占める窒素を除けば、自然界に存在する窒素は決して均等に分布していません。多いところ、少ないところがあります。農業生産を考えるとき、地力の弱い農地には、有機体であれ無機体であれ、窒素成分の供給が大きな意味を持ってきます。
★私は100歩譲っても、◆の項目が理解できません。もしかして、川田さん、高校時代に生物学を履修されていないのではないでしょうか?私は秋田県立大曲高校時代に生物学の師である今野郁先生(大曲高校OB,京都大学農学博士)に基礎をみっちり仕込んで頂きました。私としては学問的ベースを踏まえない議論は不毛に感じます。
★ただし、世の中、学問がすべてであるとも思いません。私のジャグロンズを通しての活動の柱が学問を通しての農業への貢献にあるだけです。
★自分の思うことは主張しても全く構わないと思います。しかし、私は今回限りで、「窒素」に関する議論からは降りることにします。私には「畑」でまだまだやることがあります。
★私は、これからも「農」の現場で科学技術と文化の調和を目指した活動を続けていこうと思います。
●関連ページhttp://www.jagrons.com/archives/2010/03/post_792.html


ジャグロンズの原点を忘れずに

●先日、知り合いの大農業生産法人の社長から電話を頂いた。是非野菜生産部門に力を貸してほしいとのことだった。大変光栄なことである。最近、ブログの書き込みが少なかったため、僕が三重の農場で野菜作りをやめてしまったと思ったらしい。
●確かに、ジャグロンズ4人衆での企画型農業は、半年以上前に自然消滅し、以前の管理重視型のスタイルとは大きく変わった形態になったが、この半年間、新しいスタイルを考えうまくやっている。新しいスタイルといっても、実は新しくはない。すなわち、5年前の原点に返ってじっくりものづくりに取り組むスタイルである。5年前の原点にあるジャグロンズの取り組むべき活動、それはアグロノミストを増やしてゆくための活動を忘れないことである。この活動も、スタッフが大きく若返ったことで可能になりつつある。
●さて、昨年は、三重バイオトレジャーに選定されるなど、三重県で「益荒男ほうれん草」がブレークの兆しを見せた。そして、今年はキャベツの新ブランド「金太郎キャベツ」、「銀次郎キャベツ」を少量限定でリリースした。今年の夏は枝豆「兎豆」、秋には甘藷「浄土寺いも」もリリースする。
●生産現場、すなわち「農」の現場で科学技術と文化の調和を目指す活動は、着々と進んでいる。今年は何とか農業でやってゆく目処がつきそうだし、今後大きく発展させるためのポイントも見えてきた。焦らず、急がず、着々と楽しみながら仕事をこなしていこうと思う。


農業をする上で大切なこと。

●最近、ちょっと、農業に取り組む上で大切なのは何だろうかと考えてみた。●一つ、観察が好きなこと。機械が好きなこと。商売が好きなこと。不完全なことを受け入れることが出来ること。自然が好きなこと。など、、、いろいろある。がやっぱり「農業が好きなこと」が一番だろう。なぜかって、続けることが出来るからである。●成果を急ぐ人や、資格を目指すタイプの人は、モチベーション(人を動かすエンジンのようなもの)のタイプが根本的に異なる。もし農業に関心があるが、なかなか一つの仕事が長続きしないと感じる人がいたら一度振り返ってみたらどうか。お金のため、資格のため、人に認められるため、、、そんな目的の達成のためならばわざわざ農業に関わる必要はない。●農業では継続も大切、生産者として1人前になるには、一つの品目に5年は取り組まなければ良い農作物を作ることは出来ない気がする。


「1合升に2合は入らない」

●最近、農作業は忙繁期、秋田の事業の立ち上げにも忙しくしている。私の仕事を見た親が、「1合升に2合は入らない」無理をするな。と助言をくれた。確かにそうである。
●ところが、待てよ。自分は本当に1合升なのか?それは、やってみるまでわからないことなのである。「2合」を目指して一生懸命、仕事なり勉強なりに打ち込めば、それは今は「1合升」でもいつか「2合升」になる可能性を秘めているのではないか。私はそう思うのである。
●何にでも1度自分で挑戦してみること。挑戦したいと思うこと。それが、若さの象徴である。頭で判断することも大切だが、一度自分で体を使って実践してみること。それはもっと大切だと思う。「1合升に2合は入らない」、これを思いやりの言葉と捉えて、明日からまたがんばりたいと思う。


「渡り」の季節

☆ちょっとブログの執筆あけてしまいましたので、近況報告をお知らせします。
●ジャグロンズにも春の「渡り」の季節がやってきました。「渡り」というと、官僚の「渡り」というのもありますが、ジャグロンズの「渡り」は、季節の変化にあわせて生産拠点を移動する「渡り鳥農業」の活動の一つなのです。今の時期は、三重県の安濃津拠点から、秋田県の美郷拠点に移動します。
●今年も、ほうれん草の周年生産は継続しますが、ジャグロンズの農業は、「適地適作露地栽培」。機械化農業を目指しています。なので、美郷拠点でのほうれん草生産は、月産1t以下になります。これに変わって、力を入れているのが枝豆生産です。去年は20aでしたが、今年は2haを予定しております。露地野菜生産は、スケールがでっかいのでやりがいがあります。これからも「ジャグロンズ」にご注目ください。
★僕は明日、一度秋田に向かうため不在になりますが、今週末(土日、9時30分〜11時30分)も、安濃津拠点で、直売を行います。商品は夏系ほうれん草「キングタイプ」になります。よろしくお願いします。


ナイスガイ

先日、長年おつきあいのある青森中央大学の塩谷未知先生のメルマガ「ねぶた通信」におもしろい記事が掲載されていた。その一部を紹介させていただく↓
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■若者、バ○者、よそ者
活性化している地域の多くでは元気の中心に、標記の「若者」「○カ者」「よそ者」がいる。この三つの「者」がチームワークや組織力を発揮して、地域に波紋を呼び起こし、地域が変わり出している。最初は一人、しかし何かを形にし継続するにはチームが必要だ。
■新規事業における一人○○ガイと三人のバ○
今から30年くらい前のこと。新規事業開発の支援をしていて、新規事業の企画と推進について教えを乞いに大手電機メーカーさんを取材した。その時に相手をしていただいた、新規事業担当の部長さんが漏らした一言が忘れられない。「新規事業は論理だけでは難しく、『一人のキチ○○と三人の○カ』がいないと成功しない」。一人でできることは限られているので、組織的に動かないと新規事業は形にならない。どんな小さなことでもアイデアを形にするには、リーダーとフォロワー、巻き込む人と巻き込まれる人の両者の存在が大切。(中間・・省略)  リーダーシップは、フォロワーシップがあって初めて成り立つはず。また、組織中ではフォロワーシップを経験してこそ、リーダーシップを発揮できるのではないか。(以上、ねぶた通信より引用)
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◆そうだったか、僕も農業界からすると、「若者、バ○者、よそ者」で3ある。なにかできるのかもしれないなあ!
◆僕が新規事業における「ナイスガイ」というのも、当てはまるのかもしれない。とすれば、ジャグロンズの他のメンバーは馬と鹿!?。うちには、馬野いるけど鹿はいないしなあ。
◆そうだ!!ジャグロンズは、新規事業における一人「ナイスガイ」と「三人のバツグン衆」ということにしておこう。新規分野の融合により農業分野での「黒船」を目指すジャグロンズ。チームプレイが大切なことはメンバー、一人一人が感じているところである。


「宗教」「常識」「直感」

マイミクさんの日記に哲学的な日記があったので思わずコメントしてしまった。「宗教」「常識」「直感」というのものが含まれる文章であった。
コメントの概要は下記のとおり↓。
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◆学生時代、宗教と哲学の違いを本で読んだことがあります。信仰とは、神の存在を肯定するもの、哲学は考え方そのもの。つまり「宗教」−「神の存在」=「哲学(宗教哲学)」と理解しています。○○さんは、自然の中にどのような「神」的なものを感じますか?
◆また、「常識」というのも深い言葉です。自然を相手に生きている私たちジャグロンズからすると、「常識」は、あってないようなもの。そもそも、常識は、人が造った「枠」のようなもの。ここから解き放されることが、「自然に生きること」に繋がるような気がします。時には枠にはまり、そして時にはそれから解き放たれる。意識的にそれが出来たらすばらしいと思います。
◆実は、私はその方法が、禅の中にあることを座禅を通して感じることが出来ました。
◆そうそう「直感」も非常に大切、何が大切っていうと、悩まなくていい点。直感で進むことは良いことだと思います。もし、そのことに対して他人に間違っていると批判されても、自分で決めた方向なので、無理矢理にでも良い方向に持っていけると思うのです。「ポジティブ・シンキング」、これがあれば、「直感」に基づく行動は間違いなく人生を良い方法に導くと思います。
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★物事を真剣に考えるってすばらしいことですね。そして、文字や言葉にするのもすばらしい。それでは。


がんばれ業務用野菜チーム

●今日、久しぶりに、古巣の研究室に立ち寄った。私が新人研究員時代からの先輩にほうれん草収穫の機械化についての情報を得るのが目的である。しかし何となく、先輩に元気がない。会話のキャッチボールの中で感じるのは、正直、閉塞感である。もし、先輩が経営者だったら、私は間違いなく距離を置くだろう。一緒にいてワクワクしない経営者とは良好な関係は築けないと考えるからである。
●先輩はこれから、日本の農業を考える上で大きな役割を果たすべき業務用野菜チームの責任者となる身分である。今後、以下の3つを意識して職務に当たって欲しいと思う。
☆人の意見を自分にあわせさせるのではなく、共感を得るように自分の考えを提案しそれを受け入れてもらうよう努力すること。
☆答えを導き出す方法は一つではない、相手の出来ない理由を指摘するよりも、どうしたら目標を達成できるかを考え、ともに知恵を出してもらえるような環境を作ること。
☆チームの力を引き出すのは「強引な理屈」ではない。「強いハート」である。トップダウンではなく、やる気のある人間を最大限に尊重したチーム作りに心がけて欲しい。
●以上が、チーム「ジャグロンズ」の代表として、数年間「チーム長」を経験してきた「先輩」としての私からの、先輩へのエールである。現在の先輩のポジションは、私からするとかなり大きな仕事を出来る立場にあるし、時代に乗った魅力的な成果を挙げることが出来ると思う。もし、その機能が十分に果たせないのであれば、組織としての価値は無いものとなる。
●現場活用型の研究の場合、研究所内には、あまり大きなヒントは落ちていない。大きなヒントは生産現場にある。是非、スタッフのメンバーが気軽に生産現場に飛び込んでこられる環境を作って頂きたいと思う。ただし、「評論家」としてではなく「共に未来の農業を作ってゆくパートナー」として飛び込んできて欲しい。
●もしそのような環境が実現できなければ、組織はなくなる。そのときは、私たちに私たちジャグロンズの出番である。私たちには民間の企業としてその役割を果たす準備は出来ている。チームの皆さんには民間企業にその役割を譲るようなことがないよう、気概を持って職務に当たっていただきたいと思う。
●以上、歯に衣着せぬ「出来の悪い後輩」からの先輩へのエールである。生活環境が変わるので、決してお酒だけは飲み過ぎずに(虎にならないように)、お体に気をつけてがんばってください。


主観と客観

●「人にどう見られているか気になる」。そんな、相談を受けたことがある。これは、誰でも多かれ少なかれ感じたことのある体験であろう。
●人は、鏡である。自分が思っているよりももっと的確に、自分を捉えてくれる鏡である。ただし、ちょっと注意が必要。鏡から見える自分は必ず左右対称である。人に見える自分とは違うのである。鏡をそのまま鵜呑みしてはいけない。
●案外、人は、自分のことを自分でわかっていない場合が多いのではないか?。最近、私は自分のことを余りよくわかっていないのではないかということに気づいた。これは「無知の知」にたどり着いたことを意味するのかもしれない。
●自分の思う自分の姿(主観)と鏡に映る自分の姿(客観)をうまく、すりあわせて「ジュンテーゼ」的なものにたかめていくことが、正しい自分を知るための最善の方法であるような気がする。このすりあわせの工程では少々「プラス思考」かつ「未来的」なスパイスを効かせるのが「ミソ」である。


今のジャグロンズには勢いがある!

●ジャグロンズは、4人のメンバーのうち、倉島は現在、厳しい修行にでているため留守である。現在、藤原、倉光、馬野、そして、ニューフェイスの中村友紀が参加して、チームワークの毎日である。中村は、三重大学大学院で生物資源科学を専攻、修士号を取得して今春卒業した。そして彼女はジャグロンズ参加への道を選んだ。過酷な作業も弱音を全く吐かずに、黙々とこなすタフな仲間である。
●さて、ジャグロンズの朝は7時から始まる。そして約1時間の打ち合わせ&事務作業の後、畑の作業(馬野は圃場で生産管理)、販売部隊の遠征(今日は倉光が三重県庁での販売活動に挑戦)、渉外活動(藤原は今日は軽トラで約100kmを走破)など、個々の役割をこなす。必要とあれば、夕方からとことん打ち合わせをこなす。ジャグロンズのミーティングはかなりタフである。元ITコンサルタントの馬野が、外資系仕込みの超合理的議事進行を取り仕切る。今日は22時までの仕事であったが、目に見える進展があったと思う。みなさん、1日15時間の激務ご苦労様でした。1日2日分の仕事でしたが、みんなが主体的に仕事をこなすので、1日があっという間にすぎていくように感じる。今のジャグロンズには勢いがある。


生産現場における農業研修とは何か?

●今日は、インターン生の駒澤将太君が研修を終えて帰っていった。規程の研修手当をうけとって帰っていった。彼は、1ヶ月間よく頑張ってくれた。研修手当の2倍以上の仕事をしてくれたと思う。お疲れさまでした。
●そして、午後、また一人研修希望の若者が訪ねてきた。現在、他の組織で有機農業の研修を受けているといる。よくよく聞いてみると、研修は1日8時間で無給だという。私たちは少し疑問に思った。お金にならないことをしても研修になるのだろうか?と。農業研修は、実戦のガチンコ勝負の中で鍛えられて初めて血となり肉となるのではないか?無給でお客様待遇だとしたらそれは本人にとって何にもならないようにも思う。
●農業研修とは、農作業それ自体にどれくらいの経済価値があるかを身をもって感じることだと私は考える。ジャグロンズの農作業アナリスト馬野がまとめた、作業価値表から算出される手当で、農作業の価値を知ってもらう。それが、ジャグロンズでの農業研修である。農業は頭を使ってなんぼの仕事である。単純作業の価値を身をもって感じることで、「農」の現場でより価値のある仕事を創造すること。それが、ジャグロンズでの農業研修の目的とするところである。
●お金を意識することの出来ない農業研修は、真の農業研修ではないのではないか?もしかして都合良く使われているだけではないか?そんな疑問が脳裏をよぎる。かくいう私も、以前大変な時期は、無給で研修を申し出ていただいた方に農作業を手伝っていただいた経験がある。あのときは、私たち自身、個々の農作業の価値を十分に把握できていなかったようにも思う。
●一つ一つの作業に客観的価値を持たせ、それによって対価を支払う。これによって、要領の良い人は時給換算で支払額が多く、ゆっくりやりたい人は支給額がそれ相応になるのである。このように私たちの研修システムは、極めてフェアで客観的なものであると思う。今のジャグロンズ、結構いい感じになってきているような気がする。


「意識出来る無駄」は「無駄」ではない

人生誰でも1日24時間割り当てられている。しかし、一日の濃さは人によって違う。●私は高校生の頃に一度、自転車で真正面から車にぶつかっていったことがある。そのときは、まさに短期間の間に記憶が「走馬燈」のように進んでいく経験をした。脳の活性化で時間の感じ方は違うようである。これはアインシュタインの世界に通じる物なのかもしれない(笑)●ところで仕事において、無駄が排除すべき要素であることは言うまでもない。しかし、無駄はなかなか意識できない、意識できないから排除できない。これが無駄の無駄たるゆえんである。意識して敢えて無駄を実践すればそれはもはや無駄ではない。無駄の向こうにある何かを見据えた行為であるといえる。●今私たちが取り組んでいる作務(農作業)は、無駄を意識して取り組むことでその向こうにある大きな価値を掴むことが出来るのである。
ジャグロンズ 藤原隆広


単純化の必要性B

●年賀状をだす習慣、数年前からぴったりと辞めてしまった。それは、激動の人生の中で自分の仕事が一杯一杯であったときのように思う。●それは「やらなければならないこと」−「処理できること」がプラスになった瞬間でもあった。尤も、この場合は「やらなければならないこと」が増えたのではなく、やるべき項目が増えすぎて、自分自身の「処理できること」(能力)が量的に激減してしまったことによる。それともう一つ、あの頃は、心のモチベーションを高く保てなかった。●図らずしも生活習慣が単純化して見えてきたこと、それは、年賀状を出して返ってこなくても、出し続ける人がいるという事実である。東京の「松平」と言う男がその人である。私はその行動の中に一つの哲学を感じてしまった。●年賀状を出すことは、無駄なことではない。単純化を意識しながらまた何かのきっかけを機に始めようと思う。


単純化の必要性A

●「やりたいこと」と「やれること」。自由に自分の人生を選択できる現代では、ややもすると理想と現実のギャップに苦しむことが懸念される。●すなわち、「やりたいこと」−「やれること」がプラスになると、それらは実現可能なものから夢物語に変化する。自分で期限までに実現できない「やりたいこと」は夢である。●しかし、夢を持つと言うことは悪いことではない、情報化社会の中で人との出会いの頻度が従来よりも格段に増えた現在、夢に共鳴する仲間が現れて、それが実現しうることも十分にあるからである。●夢を持ちつつも、心を鎮めた状態で、自分で「やれること」、いや自分が人よりも得意なことををシンプルにあぶり出し、それに集中することが、しいては夢の実現につながるような気がする。


単純化の必要性@

●情報や物があふれる現代の生活の中では、ややもするとそれらに埋もれてしまうことが懸念される。●すなわち、「入ってくる量」−「整理・整頓できる量」がプラスになると、それらは価値のある物からゴミに変化する。●必要な時にすぐに活用できない情報はゴミである。埋もれると言うことは、かなり複雑な状況の中に身を置く状態を意味する。●便利で豊かな時代の罠、それは知らず知らずに「ゴミ」に埋もれているという状況である。


ジャグロンズ4人衆

ジャグロンズの活動も4年目を迎えました。4年目は4人の生産者でスタートします。ジャグロンズの歴史からすると第3ステージという位置づけです。皆さんよろしくお願いします。


「相撲の取り方」

●相撲は、自分の得意な土俵で取る。これが勝負に勝つためのコツである。
●自分の土俵が出来たらそこで相撲をとり続けるか、さてあなたはどうする?
●自分の土俵が出来て、勝ち方を覚えたら、次は、人の土俵で相撲を取ってみてはいかがか。
●自分の土俵をもっていながら、人の土俵で相撲を取って、人に勝たせる。
●これが出来たら、大横綱、いや「名経営者」への第一歩を踏み出すことになる。
●そんな声が、どっからか聞こえてきた。


坂の上の雲から

●「坂の上の雲」というテレビ番組で、「あんなに強大な清国の軍隊(海軍)に我が国はかなうのでしょうか」との本木雅弘の問いかけに、渡哲也がこう答える「いくら大きな軍艦でも中に乗っている船員が、あのような堕落した状態では、さほどの力も発揮できないだろう」。
●はじめから大きな、組織は、一つ一つの構成要素がおおざっぱになっている場合が少なくない。小さい組織は、無駄を省き効率的な筋肉質の組織作りがしやすい。大きくて贅肉のある組織を筋肉質の組織にするのは難しい、一度楽をしたスタッフを、厳しく鍛え直すことは極めて難しいことである(かつてのサラリーマン生活の中で、労働組合的視点から組織の効率化スリム化に適応できずにメンタルヘルスを崩した労働者を数多く見てきた経験からそう確信している)。これに対して、完成したコンパクトで筋肉質の組織をもう一つ増やすことは簡単なことである。
●ビジネスは、血を流さない戦争である。失敗したからと行って命を奪われるものでもない。そういった点では、真剣勝負のゲームとも言える。ゲームを楽しむには、最強の組織を作って戦いを勝ち抜くことが必須である。
●組織として機能する最小の単位。これを定義して筋肉質のチームを作る。これを倍々にコピーすることで強大な組織を作ることが出来ると考えている。今は、最小の単位で如何に完成された1ユニットを作り上げるかが我々ジャグロンズのテーマである。日々の活動の中で、手応えを感じている今日この頃である。


八百屋さんの矛盾

●築地の市場に行って、何人かの八百屋さんとお話をする機会を得た。そこで、一つ分かったことがある。長年商売として野菜を売っている社長さんが次のようにおっしゃった。「ほうれん草は見た目が大切」見た目が良いものが売れるんだよ。「でも、おいしくないけどね」。築地青果市場出身の倉光も言う「八百屋さんが売るホウレンソウと家に持って帰るほうれん草は違うんだよ」
●それが業界の常識のようだ。しかし、ボクに言わせればそれは「非常識」である。なぜ、そのことをお客様に伝えようとしないのか?お客さんはおいしいほうれん草が欲しいはず。単に、業界の怠慢なのではないか?短期的展望で言えば、野菜が売れればそれで良いのかもしれない。しかし、野菜を売ることの意味や社会に対する貢献を考えたら、僕はそれで良いとは思わない。
●ジャグロンズの営業は、単にほうれん草を売ることだけを目的とするものではない。実際に食べるお客様が何を求めているかを知ることと、益荒男ほうれん草の存在を知ってもらうための活動である。私たちの益荒男ほうれん草は、食べる人に最高の満足を感じていただくために手間暇かけて作っている。その代わり、流通、小売業のお客様のためにこれまで取ってきた手間暇の行程を徹底的に排除している。
●頭を使って真剣にモノづくりに取り組んでいる生産者はほうれん草の品質を一番良く知っている。従来の流通サイドの価値観を生産現場に持ち込む農業生産は、エンドユーザー受益の視点からすると時代遅れである。
●ちょっと、流通業のみなさんに対して、毒づき過ぎたかもしれないが、八百屋さんを否定しているのではない。たしかに昨年度までは否定的であった。しかし、昨年度出会った、百匠ネットの伊藤社長と出会ったことで私の市場に対するものの考え方は変わった。常に情報を取り入れ進化しようとする八百屋さんは生産者の味方である。そう感じたことを契機に私は、全国の市場をまわることにした。そして、東京市場第1弾が今回の築地市場であった。築地市場をまわって改めて分かったこと。それは、現ジャグロンズの倉光君が残した功績である。築地の市場には今でも彼を懐かしむお客様が沢山いた。今回の私の強力なブレーンとして僕をコントロールしてくれた倉光久男君には感謝している。


希有の人物「クラミツヒサオ」

アグリビジネスの世界では、生産者から八百屋業的な業態に業態替えする方をたまに目にする。しかし、生産者から流通業への業態替えはあり得るが、流通業から生産者への業態替えはあり得ないと言っていい。それは、利益がでにくいポジションであるからなのかどうかは分からないが、とにかく見たことがない。いや一人だけいる。ジャグロンズの「倉光久男」その人である。彼は東京築地の青果卸売市場に勤めていたが、ジャグロンズに参加するために、「清水の舞台から飛び降りた」。日本の農業を魅力あるものにするには、作って売れる農業生産団体の存在が不可欠である。彼のような人材の能力を引き出せないようであれば、ジャグロンズに明日はない。いや、日本の農業に明日はない。


「餅屋は餅屋」!?

●「餅屋は餅屋」という言葉あがる。例えば、農業では生産者と流通業、小売業があり、お互いが役割分担している。ところがである。生産者が生産ばかりしていると。どんなものをエンドユーザーが望んでいるかに疎くなる。流通業社が目先の流通ばかりをしていると、儲けりゃいいとなってしまう。小売業者が小売り業ばかりしていると、「如何に安く仕入れて、大量に売るか」または「如何に安く仕入れて高く売るか」となってしまう。これでは世の中が変になってしまうと私は思う。
●そこで私は提唱する。米農家(生産)、米屋(流通)、餅屋(小売り)としたとき、米農家が餅を作って直接販売したり、米屋が餅を作って売ってみたり、餅屋が米を作って見たって良いと思う。ただし、全体の収益構造の20%以下の範囲内で。「餅屋は餅屋」になれてしまうと、餅屋は本当の能力を発揮していない場合もあると思うのである。今の世の中、米屋が餅屋よりおいしいおもちを作っちゃうかもしれない。そういった危機感が、餅屋を燃え上がらせ、本当に良い餅を作るようになると思うのである。
●私たちは、生産現場のことを理解しようとする餅屋さんと取引をする。決して、餅屋の理論や慣習を米農家に押しつけるようなスタイルの餅屋さんとは取引をしない。もし、私たちと共存できる餅屋さんがいなければ、私たちが理想の餅屋を始めるしかない。それも、全事業割合の20%以下の範囲以内で。きっと、私たちのモデルケースを見て、餅屋は変わるだろう。もっと良い方向に。やっぱり「餅屋は餅屋」なのである。
●私たちジャグロンズは農業生産を行う組織であるが、そんな私たちも、八百屋の機能を身につけたいと考えている。それも全体の20%以内の範囲で。「餅屋は餅屋」。私たちの基本スタンスはあくまでも農業生産である。


飛べない鳥

飛べない鳥
もし、君がみんなになぜ君は飛べないんだと常日頃言われるならば
君は早く走れないだろう。
もし、周囲が、「鳥は飛ぶのもの」といった先入観を捨てて、君が走ることに専念できたら
君は世界一早い鳥類として歴史に名を残すことが出来るだろう。
才能、それは万能の中からは生まれにくいものでもある。


教育について

●学校教育の意義、それは、@学力を付けること(基礎学力)、Aやりたいことを見つけること(主体性)、B競い合いの環境で自分を高めること、C自分の個性を発見すること、などがあげられる。
●自分が、何がやりたいのか。何をやるべきか。それを明確に意識して生活している人(学生)は案外少ないように思う。
●自分が何をやりたいのかを意識するのは本人の心構えだけによるものではないようにも思う。生活環境や生い立ち、時代背景などの外的環境が本人の気づきを促すような気がするのである。
●たとえば僕の場合、大学に行く予定ではなかったが、無性に生物学を勉強したくなり、親の反対を押し切る形で進学した。ただし、希望の理学部は叶わず、農学部に入ることになる。理学部にはいるための勉強は、農学の分野でも大いに役立ったが、学問へのモチベーションは、少し低下していたような気がする。
●そこで、自分のモチベーションを高めるのに役立ったのが、貧乏学生という環境。僕は4条半の風呂なし2万円のアパートで暮らし、日本育英会の奨学金を活用して勉強していた。この環境が、僕のハングリー精神に火をつけた。もとを取ってやろうという気持ちでどん欲に勉学に勤しんだことがかつての職業研究者の道を開いたように思う。
●あの当時の一人暮らしは、自分と正面から向かい合う良い機会であった。一人暮らしの中で、僕は主体的人生の第一歩を踏み出すことが出来たような気がする。日々の生活の中で、自分のやりたいことが見つかることっていうのはすごく幸せなことだと思う。
●子供たちの教育の中では、個々にやりたいことを見つけるための手助けをしてあげること。それが、学校教育のなかでの一番大切なことのようにも思う。
●母親は、子供のことを考える際、学力を気にする傾向が強いように思う。しかし、誉められるための勉強は子供にとってそんなに良いものではないように思う。主体的に学ぶ姿勢を身につけさせるためには、やりたいことを見つけることが一番だと思う。子供が何になりたいのかを見つけるきっかけになるのは良くも悪くも父親の存在であるような気がする。


ジャグロンズ諸君へ

●新技術の先導的実践者として明るい農業を切り開け。
●無理・無駄・無関心の3つの無を徹底的に排除せよ。
●暗い顔をした人をも笑顔に変えるサービス精神をもて。
●常に5Sを意識したもの作りを実践せよ。
●世の中の変化を超える変化を続けよ、そこに新しい時代をリードするフロンティアへの道が開ける。
●進化は多様性抜きにしては語れない。人と違うことを恥じるな。人との違いが如何に世の中に活用できるか考えよ。そこに本当のチームプレイヤーとしてのアイデンティティーが生まれる。
●不動のものは何があっても動かすな。死んでも動かすな。


「土」は始まりであり到着点ではない

●農業というと「土」。最近私が思うことがある。「土」は農業の原点であり出発点ではあっても、私たちの農業では「土」は終着駅であってはならないと。すべては土から生まれるのも事実、しかし「土に帰る」とは即ち死を意味する。●農業には下を見る農業と、空を見上げる農業がある。私たちの「渡り鳥農業」それは空を見上げる農業である。鳥が土に帰るとき、それは終わりを意味する。●露地農作物生産を軸とした移動型農業それが私たちのスタイルである。私たちの農業は、常に動きと広がりを持つところに特徴がある。このスタイルがいつか世の中の役に立つときが来ることを私たちは確信している。●人は常に無意識のうちに生と死との間で生きている。万物には終わりがある。人、企業、宇宙、すべてに終わりがある。終わりがないものなどない。一方、終わりがあるから、美しいのが日本人の美意識でもある。いつか、終わりを美しく感じることが出来る時が来るかもしれない。しかし、今は全くそうは感じない。それは、私たちジャグロンズが、まだ土から生まれたばかりの会社だからかもしれない。決して土には帰りたくないそれが今の正直な気持ちである。


ポール・サミュエルソンの「比較優位」

●先日、広島出張の折りに、ホテルのテレビでおもしろい番組を見た。ポール・サミュエルソンの「比較優位」という考えである。「比較優位」の考え方では、すべての面で能力に劣る人でも仕事に貢献できることが示されている。●たとえばA君とB君、A君は1時間で5件の営業をこなすことができ、データ入力は1時間で10件をこなすことができる。これに対して、B君は1時間で2件の営業、8件のデータ入力である。いずれの仕事も、A君が勝っているが、比較優位と言う考え方からすると、営業ではA君、データ入力ではなんとB君が優位な状態のあるのである。最強のチームプレイ、それは、A君が営業、B君がデータ入力をするという組み合わせである。●ポール・サミュエルソンは凄いことを発見したとつくづく思う。比較優位の考え方は、農の現場でチームプレイで働く私たちジャグロンズにとって非常に大切な考え方である。個性豊かなみんなが活躍できる仕事場、それがジャグロンズの目指す会社の姿である。


自転車に後ろ向きに乗る

●子供の頃、自転車の荷台に後ろ向きに載って(二人乗り)遊んだ経験を思い出した。ジャグロンズのメンバーに聞いたら、誰一人そんな経験はないのだという。そこで、外に出て荷台への後ろ乗りを経験してもらうことにした。体が大きい人もいるので、原付の荷台に腰掛けてちょっとだけ農道で走ってみた。私は前向きでバイクの運転手。

●私の背中に背中を押しつけて乗るメンバー、前屈みで荷台にしがみつくメンバーそれぞれの乗り方はみな違うことに気がついた。そして、感想を聞いてみると、どこで曲がるかわからないので怖い、との感想が一番多かった。

●何でこんなことを体験してもらったのか。私はあることを感じて欲しかった。ジャグロンズは活動の浅い農業ベンチャー企業。常勤の構成員のメンバーは皆生産者(経営者)。一人でも、受け身で活動したら、めまぐるしく変わる情勢にとてもついてはこれない。「トップの指示がや方向がころころ変わる」とか「先が見えない」とか不満ばかりが積もるに違いない。

●それは、まさにオートバイの後ろに後ろ向きで乗るようなものである。大きな車(大企業)なら後ろ向きに座っても全然怖くもないし問題にもならない。しかし、これから上昇していかなければならないベンチャー企業は常に最適解を求めて変化(進化)を続けることが宿命なのである。進化のできない企業は滅びる。「現状維持」はそれすなわち「後退」を意味する。

●ベンチャー企業でいい仕事をして楽しくやっていくためには、常に攻めの姿勢が不可欠である。ジャグロンズのメンバーには自転車を後ろ向きに乗るようなことはして欲しくない。そう感じたので私が小学校時代に体験したことを皆に体験してもらったのである。


ジャグロンズ4年目の冬


★今年のチームジャグロンズは、4人のメンバーを主軸に活動しますどうぞよろしくお願いいたします。
後列:左から、倉島智行、倉光久男
前列:左から、馬野幸紀、藤原隆広


私たちの目指す農業

●農業ブームと言われてだいぶたちました。そろそろブームも終わりでしょうか?●昨日、農業に関するTV番組のVTRをジャグロンズの仲間で鑑賞しました。「トップリバー農業」「農業生産法人みずほ」「サラリーマン農業:新福青果」豪華3本立てです。いずれの会社も独自の会社のシステムを実践している点が大変参考になりました。●農業はブームですが、ただ作るだけの農業でビジネスとして成功している人はいないように思います。今回勉強した3つの会社は、既存の流通経路に頼り切りにならず、時には既存の流通組織と対立しながらも、かなりのウエイトを営業・販売にかけている。それが、私たちの共通した感想でした。●ブームが終わっても、農業はなくなりません。ブームが去ったそんな時代も、私たちの事業が継続できるような仕組みを、これからもみんなで築いていきたいと思います。


「渡り鳥農業」

●ジャグロンズの生産者の生産スタイルの一つとして、「渡り鳥農業」がある。一見、効率が悪そうに見えるが、露地野菜の継続的生産という面では理に叶った部分もある。一つの事柄も、ものの見方考え方次第で、プラスにとらえることが出来たり、マイナスにとらえることが出来るのは面白い。●ここ数年の「渡り鳥農業」実践の中で、一つ注意しなければならないことが分かった。メンバー間の意志疎通である。「渡る」メンバーと「留鳥」として留まるメンバーに温度差が出来やすいのだ。農業は常に新しいことに直面しそれを乗り越えていく作業の連続である。メンバーの一人にでも、従来の思考や、マイナスにものを見る癖がつくとやっかいである(ここでは、マイナス系鳥インフルエンザと表記する)。マイナスにものを見る目とは、現在自分が行動に移さない理由を、まことしやかに第三者や環境のせいにすることなど。それによって、今活動しないことへの言い訳と現状維持の安心感を得るのである。●世の中の8割くらいの人は、マイナス系鳥インフルエンザに感染しているようにも見える。ジャグロンズは、農業の世界にあって、常にプラス思考路線で、進歩していきたいと考えている。メンバー間のマイナス系鳥インフルエンザから仲間を守ること。それが代表としての私の役割である。★最近面白いことを思いついた。みんなが幸せになり持続的農業生産が可能になる「ヤドカリ農業」である。詳しくは後日記載出来たらと思う。


囲い込む


●「囲い込む」。深い意味がある。組織が人を縛ることを「囲い込み」症候群と言うそうだ。人が人を囲い込むのはどんなときか?また何で囲い込むのだろうか?
会社1:「賃金」で「従業員」を囲い込む。
会社2:「仕事のやり甲斐」で「社員」を囲い込む。
結婚:「法律」で「配偶者」を囲い込む?
組織:「暴力」で「組員」を囲い込む?
●囲い込むと言うことは悪いことか?
時と場合によって悪くも良くも、どちらにもとらえることが出来る。
囲い込むことは、時に安心感を与えることが出来る。
囲い込むことは、時に連帯感を与えることが出来る。
囲い込むことは、特に閉塞感を与える。
囲い込みがないと不安感を覚えることもある。
●「囲い込む」という言葉。意味深長である。


残念なこと

●昨日、能代市の園芸作物の生産現場を視察する機会を得た。長ネギ、チンゲンサイ、メロンなどの生産現場である。生産現場の方と話していて非常に残念で心が痛む現状に直面した。「値段が安いのでそれに会わせてものを作らなければならない」と言う現状である。●ネギやチンゲンサイなどは、キャベツレタスと同様、なくてはならない野菜である。一方、エダマメ、トウモロコシ、メロンなどの嗜好作物は特になくても困るものではない。●メロンは、アールス系の品種を親とする「秋田甘えんぼ」という品種が栽培されていた。この品種は、秋田県の農業試験場で育成された品種で、季節によっては静岡のアールスメロンよりおいしいとのこと。しかし、生産現場に導入しても、値段が付かなくて普及の足かせになっているとのこと。県の普及所の方が、値段が付かない理由として、次の2点を挙げられていた。@秋田県が後発産地であること、A雑メロンというカテゴリーにはいると言うこと。これを聞いて、私は非常に残念に思った。この二つのポイントは、流通業者の人のものの見方であって、実際に消費するお客様にはあまり関係ないのではと思うのである。実際の消費者のお客様は、@おいしくてA手頃な値段で高級メロンと同等の味が味わえるのならそれで十分満足していただけるのではないかと思う。●メロンは、手間がかかるうえ一株当たりの出荷個数が限られている。施設・資材費・労働費等をあわせて生産コストを試算すると、販売希望価格が明らかになるはずである。それを、流通業界の人との話し合いの中で実現できない場合、モノづくりに自信を持っている人は、もっと積極的に生産物を売り込もうともがいても良いような気がする。私もこれからは、もがけない農業者は生きていけない時代になるだろう。私も生産者の一人としてこれからももがいて行こうと思う。もがいた先には、きっと明るい時代が待っているはずだ。


「不可能」だから出来る

●ジャグロンズの取り組みは、すべてが完成されたものばかりではない。時には、誰もやったことのないことに挑戦した結果、客観的に観て、失敗(上手くいかない)する時もある。こういう件に対して、好意的に次のようなアドバイスを頂くことがある。
◆「人がやらないことには、それなりの理由がある。上手くいかない理由を見つける必要がある」
●もっともな指摘である。しかし、うまくいかない理由を見つけてそれで満足してしまっては意味がない。その理由をどう理解して乗り越えていくかがジャグロンズの精神である。
●松下幸之助氏は次のように述べている。
◆「ものごとというものは、できることでもそれをできないと思っているかぎり、やはり実際にできないのではあるまいか。反対に、できそうでないことでも、何とかやればできると考えて努力すれば、往々にして案外できるものではないかと思う。人間が空を飛んだり、月に行って帰ってくることさえできることを思えば、少々のことでできないと考えることは、むしろ人間の優れた可能性を押しつぶしてしまうことになるのではなかろうか。だから、困難に直面した場合は、それから逃げてしまうのではなく、それを乗り越えていくよう勇気をふるって立ち向かうことが大切である。そういうところから、思わぬ知恵と力も発揮され、自他ともにより良き成果を得ることもできる場合が少なくないのではなかろうか。「決断の経営より抜粋」」
●やってみることが重要である。そして反省してまた次の策を考える。フロンティアスピリッツを持った仲間が、近くに何人かいることが私にとって大きな財産である。


「柄の長いスプーン」

★興味深いお話を紹介します。
●「ある男が神様にお願いして、地獄を見学に行きました。するとそこにはおいしそうな料理が大鍋に煮えていました。でも地獄の人々は、その料理を食べることができません。彼らは手にスプーンを持っているのですが、その柄が腕よりも長いので、すくった料理が口元に届かないのでした。
●次に神様は、男を天国に案内しました。するとそこにもおしそうな料理が大鍋に煮えていました。そして天国の人々もまた地獄にいた人々と同じように、手には柄の長いスプーンを持っていましたが、不思議なことに全員がおいしそうに料理を食べていました。彼らはスプーンで料理をすくうと自分の口に運ぶのではなく、他の人の口に運んであげたのでした。」
(「こころのチキンスープ」より)
★人の役に立つことは、まわり回って自分に返ってくるということ。見返りを求めずに自然体で人の役に立てるような行動をしたいものです。何も人に与えるものがないとお考えのあなた。あなたはすばらしいものを持っているではありませんか。すてきな笑顔で人に接すること。それも立派な人に与える行為です。


人が育つための環境


●何か分からないことに遭遇したとき。人はまず第一に、次のいずれかの反応を示す。
@そのまま無関心に過ごす。(無関心型)
A人に聞く。(他力型)
B自分で調べる。(自力型)
●3つの類型の特徴は表に示す通りである。
●次に他力型と自力型について、さらに2つずつのタイプに分類できる。
○他力型
@聞くことに満足して、内容は理解しなくても済ませてしまうタイプ(見かけの他力型:実質無関心型)
A納得するまで、食いついてななれないタイプ(他力成就型)
○自力型
@調べるが、たいてい途中であきらめてしまうタイプ。(見かけの自力型:実質無関心型)
A自分が納得するまで調べ続けるタイプ。(自力成就型)
●人にものを教える立場に立ったとき、教わる立場の人が上記のどの分類に属するかを速やかに判断することが、重要である。学ぶ立場にあっても、自分では、他力成就型、または自力成就型であると思っている人でも時と場合では、案外、実質無関心型に属する場合が多い。
●人を育てる際は、純他力型、または、純自力型の素養を見分けてそのタイプに対しては、集中的に知的刺激のシャワーを浴びさせることが有効である。
●実質無関心型は、動機としてのきっかけはあるので、それを持続できるような対処が必要である。その対処方法として有効なことの一つが、「夢を与えること」であると思う。「こうなりたい」、「ああなりたい」そんな自意識が芽生えたらしめたものである。あともう一つ有効なこととして挙げられるのが「成功体験」である。どんな些細なことでも良いから、幼少時から何かで成功した体験をするということは、努力を持続させる上で必要なことの一つであると考えられる。
●農業を志す人が、夢を叶えることをバックアップすることがジャグロンズの使命の一つでもある。
●私たちは、自らも農業者として共に日本の農業の活性化に貢献してゆきたいと考えている。


人間関係の「連作障害」

●連作障害とは、同じ農作物を続けて作付けすることで、作物に病気がでやすくなったり、土の成分バランスが崩れたりすることで、野菜の作柄が悪くなることを言う。
●私がかつて、国家公務員として研究機関に勤務していた頃、「全国転勤がある職場は大変だねえ」と言われたことがある。しかし、私からすれば、転勤のない職場ほど人間関係が大変なように見えていた。例えば、平成の市町村代合併前の役場などは、ずっと同じ人たちと顔を合わせているわけで、息が詰まりそうである。人間関係にも「連作障害」はある。人間関係でも適度な「連作障害」対策が必要である。
●今日、九州福岡の生産者の方と電話でじっくりお話しする機会があった。話題の中心はシュンギクの連作障害についてであった。話題は多方面にわたり、農業は、生産者同士のつきあいがあるけれど、すべてポジティブな考え方の人ばかりでなく、長くその土地で農業をやっていると、色々とつきあいも大変だということであった。そう、農業についても「人間関係の転作障害」は存在するのである。
●私たちの実践している「渡り鳥農業」は、まさに人間関係の「連作障害」対策として非常に有効な手段なのである。


「渡り鳥農業」

●現在のジャグロンズの農業におけるモノづくりの基本コンセプトは、水田を活用した野菜作りであり、露地野菜生産がメインである。露地野菜は天候、殊に夏から秋にかけての台風に極端に弱い。このリスクを避けて地域に根ざした農業生産をするには施設園芸が選択の一つ。しかし私たちジャグロンズは、あえて施設生産を選択せずに、生産拠点をリレーする「渡り鳥農業」を選択した。
●「渡り鳥農業」は、一見非効率のように見える。実際、ビジネスに造詣の深い何人かの方々からその非効率さを指摘されたことがある。しかし、味方によっては多くの利点がある。これから、「渡り鳥農業」の良さについて少しずつ紹介していきたい考えている。


「欠点」を「チャーミングポイント」に!

●人が集まって何かに共同で取り組む。そんな場合を想定してみる。人は千差万別、10人の集団なら一つの物差しを当てると、1番から10番まで順位が生まれる。人には必ずその人の良さがある。私は、10人に物差しを当てたら、10人すべて漏れなくベスト3に入ることの出来る8本の「物差し」を創りたいと考えている。
●数字は、争いを避けることの出来るすばらしい道具である。特に数字に基ずく順位付けは、フェアである。たとえば、スポーツの世界、私は、これまでボクシングや柔道などの審判がジャッジするスポーツで、納得行かないジャッジをこれまで何度か目にしたことがある。審判の着眼点や審判方法が変わることによる結果であろうが、人が変わったら判断結果が変わるようなスポーツはまだまだシステムの完成度が低いものだと思う。これに対して、陸上競技や水泳はきわめて単純明快で明瞭なジャッジが行われる。ボルト選手の記録も絶対的であり究極の記録である。
●人を順位付けする事を否定する考えもあるだろう。しかし、人生を楽しむには順位は不可欠だと思う。また、順位や数字のない世界では争いごとが起こるような気がする。現状や相対的な違いを客観的に判断するツールが数字なので、客観的判断が伴わない状態は、集団生活の中では、お互いの現状認識を統一することが出来ず、お互いの認識の相違に基ずく不満が争いに発展する可能性があるからである。
●集団の中で、自分の強みと弱みを客観的に認識すること。これは、極めて重要なことである。自分の強みを認識することで人は「自分に自信を持てる」、そして自分の弱みを認識する事で人は、「謙虚になれる」。自分に自信があってなおかつ謙虚になれる人間は、人の「欠点」も「チャーミングポイント」に変えて見て取ることが出来ようになる。そんな人材が組織の中で伸びていく人材であると思う。


「一番鶏」になろう!!

●朝起きて人と顔を合わせた時の第一声「おはようございます」。これは、教科書的に言えば基本であり、誰もが当たり前のことと言う。しかし、なかなか、この第一声がでないことを、自覚していない人が多いような気がする。●私が高校1年生の時、入部したての陸上部で、武藤さんという主将に挨拶が不十分であるとの指摘を頂いたことがある。指摘をされるまで、本人は挨拶が出来ないとは思っていなかった。挨拶が出来ないことは、出来ない本人は案外気づいていないことが多いのである。●挨拶は、幼少時からのしつけによるところが大きいとも言われるが、そうであろうか?自分で自覚すればいつからでも遅くないような気がする。他の面で優秀な人間でも、挨拶が出来なければ、人間力の評価は半減。大人になると、挨拶を出来ないことに対して指摘してくれる人はきわめて少なくなる。読者のみなさんで、心当たりのある人は朝の第一声「おはようございます」を誰よりも早く実行してみてはどうだろうか?「一番鶏」になるような気持ちで頑張ってみよう!!


「プレイヤー」と「観客」

●今年は、美郷拠点で多くの新しい取り組みに挑戦した。具体的には以下の5項目。
@益荒男ほうれん草の生産技術提供による生産者への生産委託
A枝豆の生産(電動型半自動移植機の活用による移植栽培と直播栽培)9品種約20a
B小茄子(秋田梵天丸)の省力安定生産への取り組み(10a、600本)
C秋田県初の再生紙マルチ水稲直播栽培の取り組み(20a)
D電動型半自動移植機を活用した秋キャベツのセル苗移植栽培(10a、4200株)
●私たちは色々目立つことをしているので、いろんな方が密かに観察してくださっているようである。そして、うまくいかないところに注目して話題にしていただいているようである。「人の不幸は密の味」的な醍醐味があるのであろう。私たちの活動が話題性に乏しい地域の活性化に役立つのであれば結構なことであると思う。●一方で、新しい試みを強力に支援してくれる農家の方もいるのも事実。私たちは、3割の打率で新しい試みを成功させている。プレーヤーとしては十分ではないだろうか?私たちは「農」の現場で常に「観客」ではなく、「プレイヤー」を目指した取り組みに挑戦し続ける覚悟である。私たちが創る道は必ずや多くの生産者に評価していただけるものであることを信じて進んでゆきたいと考えている。


「ホモ★★」と「ヘテロ▲●」と「ジグソーパズル」

●「ホモ」と「ヘテロ」。私のここでの使い方を言い換えれば、「同類の組み合わせ」と「異なる類の組み合わせ」といえる。生物学的に表現でもある「一様性」と「多様性」にも通じるところがある。●いろんなチームや組織において、a)同じ持ち味の人が複数集まった形態やb)全く違った個性がお互いを活かしあう形態を観ることが出来る。●組織では、「志」と「個性」の2つが重要である。「志」がバラバラだと良い組織は出来上がらないが、「個性」がバラバラなことは結構良いことだと思う。脱個性化を要求する組織は、「人」を部品として観ている様であり、たとえば、製造業などでは生産工程の機械化によって容易に「人」を切り捨てることもありうる。●「個性」は、「完璧」という概念や「万能」という概念には決して当てはまるものではない。もし、個性の強い一個人が、自分自身を「完璧」または「万能」と錯覚してしまったとき、それは、組織の滅亡への第一歩である。なぜなら、それぞれの「個性」が一つの「個性」によって、否定されることにつながりかねないからである。●1000人の組織は、1000ピースのジグソーパズルの様なもの。どれ一つとして同じ形のピースは存在しない。しかし、すべてのピースが活かされるべきところに収まったとき一つの絵や写真が完成する。組織にとって、「ホモ」であるべきところは一つの作品を完成させようとする「志」であって、「ヘテロ」な部分はジグソーの1ピースである。●ジグソーパズル完成のイメージを描ける1ピースの集まりの様な組織が出来たら・・・それは夢を形に変えることが出来る最強の組織になるであろう。


頑張っている農協さん

先日、公的農業政策の支援事業の関係で、町役場にお伺いしたところ、農協の高橋さんを紹介していただいた。公的サービスを受けるのに、私たちと同様の営利事業を営む農協さんにお世話になるのは非常に恐縮した。私が逆の立場なら、そこまでしてあげられるだろうかと思った。そこで、入力様式(エクセル形式)のファイルを頂き、自分で書類を作成することにした。●このフォーム、非常によくできている。誰が作ったのだろうと興味がわき、調べてみた。県の担当者も、町の担当者もそんな形式は知らないと言う。高橋さんが、自分で作ったもののようである。農業が厳しいこのご時世、何かと批判の矢面に立たされる農協さん。伊達に避難を受けているわけではない。公的機関がやっても良いようなサービスもこなしてくれている。このようなサービス事業には、町の税金を使っても良いのでないだろうか。町から、農政の担当者を農協さんに出向させるだけでも、かなり効果は現れそうである。そういえば、紙マルチ直播栽培でおつきあいを頂いている山形県最上町役場の石山さんは、農協出向経験がおありであることを思い出した。●役人の世界では、やるべき仕事を他に回して仕事をいかに少なくするかに能力が使われる傾向があることを、思い出した。農協さんも公的職務は、役所等に回して、あいた時間を生産者の作った農作物を適正価格で売り込むことに回したらもっと農業の現場は活気付くようにも思う。●最近色々とお世話になっている美郷町役場の農政課の奥山さんは、4月から新しく移動になってこられたばかり。一刻も早く農政のプロとして農協の高橋さんを超えるサービスをこなせるようになってほしいと思う。僕自身役に立てることがあれば何か力になれたらとも思う。●農協さんも、役場の農政課の職員のみなさんも仕事が面白くてしょうがなくなるような農業生産の現場。そんな現場を作り上げることを夢に掲げて私たちジャグロンズは、微力であるが日々の活動を続けていきたいと思う。


懐かしの「ヘーゲルの弁証法」


●朝仕事の合間のラジオから、ヘーゲルの弁証法についての解説が流れてきた。20年前に大学の哲学の授業で勉強したなあ。と懐かしく聞いていた。ドイツの合理的思想がここに詰まっている。
●ヘーゲルの弁証法は、一見矛盾する異質の個性が、お互いを理解しようと対話を始めたとき、新しい価値が生まれることを示している。
●若いとき、似たような仲間で集まって仲良しクラブをするのも良いが、一人で、外に飛び出して、色々刺激を受けることは、自分を成長させる上で本当に大きな意味を持つように思う。
●自分が何をやりたいのか?、自分はどのように生きたいのか?、自分が何者なのか?そんな、哲学的思考を持ち始めた若者(年齢的に若くなくても)は、是非、一人になってじっくり考えて(テーゼ)、そして、全く知らない仕事や異国の地に旅してみるのも良いかもしれない。そこで出会った異質の考えや見聞(アンチテーゼ)は、きっとその後の自分にとって大切な宝物(ジュンテーゼ)になるに違いない。
●ヘーゲルの弁証法は、いろんな場面で役に立つ思考法です。哲学ってちょっと抽象的で分かりにくいところがあるけれど、抽象的であるが故に、いろんな場面での応用が利くと言ったメリットもあるように思います。


夢を実現するための強力な力

●最近、いろんな方と意見交換する中で、私の夢を話す機会がある、その際、「藤原さんなら必ず実現できますよ。」と言っていただく。非常に有り難いことである。
●事業を進めていく上で、自分に自信をつけるためには「自己暗示」とい方法が効果的であると聞くが、これは「他人暗示」とでも言うのだろうか?
●このような励ましのお言葉は、人から頂いた力でもある。多くの人から「力」を頂き、私たちは、夢の実現に向けて、一歩一歩歩んでいる。


「陸の孤島」

●秋田での生活も2ヶ月半となった。この間、いろんな方とお会いし交流を深めることが出来ている。
●そこでひとつ気になる言葉がある。秋田は「陸の孤島」だから・・・との表現。もちろん、良い意味で用いられているのではない。「わたしは雨女」「僕は雨男」的な用法。このような考えは、負のスパイラルに陥りそうで、よろしくない。このような思考の人とは、距離を置くか、自分のエネルギーで相手の思考に変化を加えさせていただくしかない。ただし、相手の思考を変えることはかなり無理が有ると思う・・・
●「陸の孤島」、、、江戸時代、鎖国政策をとっていた日本はまさに「孤島」であった。しかし、孤島であったからこそ、独自の文化を発達させることが出来、この文化的産物は、文化力を誇るフランスからも高く評価されることになる。
●もし秋田が「陸の孤島」であれば、何か他のすばらしい文化が見つかるはずである。「陸の孤島」は、何か宝物が隠された「宝島」でもあるような気がする。秋田県民のみなさん、みんなで宝物を探そうではありませんか!!


自分が会社のために何が出来るのか?

●最近、「自分がやりたいことと、会社の方向性の違いに気づき転職を決心した」との話をよく耳にする。
●いろんな仕事があるなかで、自分のやりたいことを仕事に出来ることは幸せなことだ。
●しかし、好きなことをするには、それと引き替えに不安定な要素がつきものであるようにも思う。やりたいことをするには、それに対する責任を負わなければならない。それは、会社員でも自営業者でも同じである。
●会社のために何をすべきか?それは、会社にとって負の生産性にならないことだと思う。ぼろ儲けして会社の成長に大きく貢献することも結構なことだが、そこまでやらなくても自分の報酬分の生産性を上げる気概が必要だ。
●経営者は、ノルマで社員を縛ってはいけないし、社員は単に好きなことだけをやってもいけない。経営者は、社員の好きなことと、生産性とのベクトルを同じ方向に持っていく仕組みを作ることが最も理想である。
●もっとも、大企業以外の企業では、好きなことをやって生産性を上げていくためには、多くの挑戦(トライ&エラー)が必要である。
●好きなことをやることは、不安定な環境と背中合わせになることでもある。
●多くの働く人が自分のやりたいことを会社でやっていくための近道、それは「自分が会社のためになにが出来るのか」を問いただすことでもある。


彼は研究者ではない農家だ!!

●「彼は研究者ではない農家だ!!」平成6年10月、農林水産省入省後の6ヶ月研修を終えて配属になった、野菜・茶業試験場生理生態部作型開発研究室。そこで1年ほど研究の仕事に従事していたとき、他の部に所属する先輩が、フランス人の研究者(留学者)に僕のことを紹介したときの一言である。
●当時、私は、農業振興のためには、国の研究機関でも生産現場に直接役立つ仕事をする必要があるとの気運が高まる中、地域先導技術総合研究(地域総合研究)という生産現場を舞台とした研究の担当を命じられていた。それまでの、国の研究機関は、公立研究機関等との仕分けの観点からも、現場に出向くことは、少なかったが、私の仕事は、地域のキャベツ生産者の畑にせっせと足を運んで、現場の情報や問題点をすいあげて、それを解決していくというスタイルのものであった。試験場内にも常時自分が管理する30a程度のキャベツを栽培していたように記憶している。
●現在、三重と秋田の農場を使い分けて、周年で野菜を生産しお客様に供給する「生産小売り事業」に取り組んでいる私は、名実共に「農家」である。であるが・・・・しかし、私は、客観的に成功する農家(生産者)にはならない(なれない)ような気がする。私は、農作物を作ることも好きだが、それを直接お客様に届けることも同じくらい好きである。本当にお客様に喜ばれるものを作りたいし、そのためなら「ペン」の力を使うこともいとわない、、お客様の笑顔を見るためにならばどんな手段も使っていく覚悟である。いつか、「彼は農家なんかじゃないとか、農家として認めない!!」なんて声が聞こえてきたら、それは私にとって最高のほめ言葉である。
●私は「農」の一文字にすべてを託して、仲間と一緒にあるべき方法に進んでゆきたい。


「最短距離型」「寄り道型」

●ファーブルが発見した「社会性動物アリの仕事の分担」についてちょっと振り返ってみる。100頭のアリがいたとする、そのうちの20頭は、せっせと、実務的な全体の生活を支える仕事に邁進している。あとの80頭はというと・・・遊んでいるそうである。そして、まじめな20頭のありを取り除く(誘拐してしまう)と・・・残りの80頭のアリのうち、16頭がいなくなった20頭の仕事を始めるのである。
●経済の分野では、パレートの法則から派生する「8対2の法則」が有名で、原因とと結果の関係が不均等な一定の比率で観察される。たとえば、幾つか例を挙げてみると、@会社の社員のうちの20%が売り上げの80%を稼いでいる。Aある国では、人口の20%がその国のお金の80%を所有しているという。Bこのほか、自動車産業などの品質管理分野では、全体の改善点の中で、最も重要な20%の項目を改善することで、不具合や故障の80%をなくすことが出来るという。
●最近、いろんな人と関わる中で、物事の重要度を迅速に判断し最短距離で処理することの出来る人を見て、関心している。一方、私は、生活面や私生活では、すぐ寄り道してしまうタイプで、ちょっと興味がわくとどんどん脱線してしまうことが多い。ただし、不思議なことに、仕事の中でも特に農業技術開発に関しては、最短距離で進むことが出来るように思う。これはなぜだかよくわからないところであるが、一つ仮説がある。
●研究や技術開発には、かなりの面で、100頭中の80頭的な部分がある。一言で言えば効率が悪いし生産性も低い。しかし寄り道する分長い距離を移動することになるし、最短距離を進む場合よりも、より多くの物を見聞きできる。しかも興味を持って寄り道するので、その道のりを鮮明に覚えていることが多い。こうして、「寄り道型」スタイルは、多くのコンテンツを保有することがで来るのかもしれない。たとえは変わるが、一夜漬けでテスト勉強して、いい結果を残せる学生もいれば、人の何倍も努力していい結果を残せる学生もいる。前者では、用が終わった情報はすぐに忘れてしまうことが多いような気がする。エビングハウスの忘却曲線も関係しているのかもしれないが・・・こうした幾つかの観点から物を見ると、ある分野では「寄り道型」でも別の分野では「最短距離型」になりうるのではないか考えられるのである(これが私の仮説である)。
●ここが、人が集まることでおもしろくなるポイントである。多様な人材が集まって、その力を気持ちよく出し合うことが出来れば、一人ではとうていなしえない結果を得ることが出来よう。ただし、一番気をつけなければならないことは、オールマイティーに何でも出来る人は、全部自分でやってしまうこと。これは、限りある1人の仕事量の中で色々とこなすことでどれも中途半端になってしまうし、いくら寝ないで頑張っても人の2倍くらいの仕事をするのが精々であろう。「3人寄れば文殊の知恵」というが、私は、3人集まれば10人分以上の仕事が出来ると思う。
●複数の人が力を合わせる上で大切なこと、それは、自分の強みと弱みをしっかり把握して強みを伸ばし弱い点を仲間に補って貰うことだと思いう。もし、弱みのない人間がいるとしたら、それは、自分の弱みを認識していないだけであろう。強みと弱みの両面を認識して、自他共に受け入れることで本当の信頼関係も生まれるように思う。チームの価値、それは、多様性の中から生まれると信じている。
●私が組織でやりたいこと、それは、数少ない物差しで順位をつけることでなく、メンバーの個性の数だけの物差しを準備すること。そして、すべての仲間が、楽しくワクワク出来る環境で仕事に取り組める環境を作ることである。長期的には、つらいことでも、短期間で幾つかに区切ってチームで力を合わせて処理すれば、それは達成感につながり、楽しくもなりうる。
●人生、自分に正直に好きなことをとことんやった者が最後は一番幸せなのだと思う。そんな人を幸せに出来る職場があったら良いなと思う。そんな職場を作ってみたいとも思う。


農産物の「ポルシェ」を作りたい!!

●仕事柄、いろんな経営者の仲間とお話しする中で、仕事をがんばって将来ポルシェに乗るぞ!!と宣言してがんばっている仲間が何人かいる。自分のモチベーションをあげる上で大変良いことだと思う。「僕は、どうだろう」と自分に問うてみると・・・乗りたい車は、町乗り用としてマツダの「デミオ」、そして遠乗り葉としてはホンダの「アコード」あたりといった具合になる。●それよりも、僕は、農産物の「ポルシェ」を作りたいと思う。こんなことを言うと「何を言っているのか」ということになるかもしれないが、スポーツカーに特化し、力強さとデザインを追求したモノづくり、これも十分にすばらしいモノづくりだと思う。●地域のみなさんに食べてもらえる地産地消のモノづくりも大切だが、それは特に僕がやらなくても多くの生産者のみなさんが頑張っておられる。僕は、農産物の「ポルシェ」を作りたい!!そして、次に、その「ポルシェ」を作る人を育てたい。そして、全国で作った農産物を東京、大坂、名古屋、しいては北京や上海などの海外にも流通させたい。それが僕の夢である。●国産の農業技術を活用して生産された農産物で外貨を獲得する。そんな時代を想像するとわくわくする。わくわくしながら、今は、やりたいことをとことん追求していきたいと考えている。


先人の知恵


★↑「この株は、今、分けつしようと必死に踏ん張っているところなのだよ」と先人はいう。
●ここ数日、いろんなところに出かけて田んぼの稲の観察をしている。そして、昨日、美郷町内にある大坂さんの田んぼに立ち寄ったときのこと(大坂さんには再生紙マルチ直播栽培をちょっとだけ試していただいている)、ちょうどそこに大坂さんが現れ、そしてもう一人のご年輩の男性が車を止めて話しかけてくれた。その方は、高橋さんという同じ町内の方であった。高橋さん、大坂さん二人とも70歳を超えているが、現役の稲作農家でもあり、米作りの技術について語る際の目の輝きが違う。お二人とも少年の目の輝きを持った大先輩である。夢を追うのに年齢は関係ない。これまでにいろんなことに挑戦してきた先人の知恵にふれることで、私たちはそのスピリッツを感じ、後世に伝えていく使命があるように感じた。「また会ってお話を聞きたいな。」そんな感じを受ける先人がここにはたくさんいるように思う。


人が関わることで生まれる美しさ

●津市にある曹洞宗のお寺、四天王寺で、座禅をさせていただいた時の話。座禅、作務の後に庭園を眺めながら副住職とともにお茶と茶菓子を頂く。目の前にある庭園は美しく、日々移り変わる景色でもある。その美しさは、白神山地のブナの原生林の美しさとは異なるものである。庭園の美しさ、それは、適度に人の手が加えられたところにある。毎日の作務の積み重ねがあってその美しさは保たれるのである。
●5月16日〜22日までの間、参加者4人でジャグロンズブートキャンプを開催した。ハードな肉体労働とハードなミーティング、そして秘湯での癒し、この3本柱からなるブートキャンプ。4日目は、朝5時からの農作業。地域の地主さんから新しくお借りした美郷町にある異なる二つの畑(合計20アール)に、4人で畝をたてた。桑を持ってのマルチ張り土寄せ作業は久々のハードワークである。作業に当たった二つの畑は、大きく表情が異なった。一つは、耕作放棄地であり、作畝がしにくくいうえ、クワを使っての作業も非常にたまどった。なんかゴミの混ざった土をいじっているような感覚である。もう一つの畑は美しいまでの外観で、土の一粒一粒が心に何かを訴えてくるようである。なんか食べてしまえるような気がする土である。黒ボク土壌のその畑は、昨年亡くなった藤原家の本家のおじいさんが丹誠込めて耕作していた畑である。
●美しい庭園と美しい畑の共通点、それはこまめに人の手が加えられたところにある。自然と人の営み(人工)の調和。それが、この美しさの本質であろう。また一つ農業のすばらしさを発見したような気がする。


お客様を選ぶことはできません

最近、いろんなお客様と商談の打ち合わせをする機会があった。
●「是非、益荒男ほうれん草をうちで取り扱わせて頂きたい。」、「できればうちだけと取引してもらえないだろうか。」●私自身いろいろと考える機会を頂いたように思う。●でも結論は一つ、どんな形態のお客様であっても私たちの「益荒男ほうれん草」を評価してくださるお客様皆一緒である。●ただ一つ気になるお客様は、、、「たかがほうれん草」とか「いっぱい売ってあげるから易くして」とかいうお客様である。たかがほうれん草だったら、他の生産者さんの安いほうれん草で事足りると思う。また、値を崩してまでいっぱい売る必要はないと考えている。良いものを売れる分だけ計画的に生産する。これが私たちの基本スタイルである。たぶんこれから、取引をしていただくお客様は、新しく新しくおつきあいをさせていただくところと離れていくところがあると思う。●それは私たちがお客様を選ぶことによるものではなく、お客様が私たちを選んで頂けるかどうかの問題であろう。


進歩には痛みも伴う

●仕事としての物づくりを継続させるには、生産コストを常に心がけなければならない。農業では、生産コスト=材料費で済ましてしまっているところがある。本当は生産コスト=材料費+人件費である。農業では人件費が無視されている。よく「人を雇用したら利益が上がらない」と言う言葉が聞かれるが、そのような状況では生産者の仕事はアルバイトと同等の仕事に過ぎない。それでは、農業経営のおもしろさが全くない。●最近は、仕事不足の中、農業に追い風が吹いているかの報道がされているが、農業で利益が上がるシステムがしっかりできあがっているかはまだ微妙なところである。今必要なのは、@農産物を直接お客様に届けるシステムを構築することと、A農業現場で働く人たちが、主体的にコスト感覚を持って仕事に取り組む環境を作ることである。●「農業現場で、のんきに農作業をして、程良く疲れてよく眠れました」そんな毎日も良いかもしれないが、葛藤や不満のない毎日に進歩はない。趣味で農業をやるのか?、農業を生業とするプロフェッショナルとして生きていくのか?農業をやるにも目的意識の違いによってその取り組み方は大きく異なる。産業としての日本の農業を背負っていくのは間違いなく後者である。●ジャグロンズで農業活動に参加してくれている仲間には、常にコスト意識を持った取り組みを期待したい。「趣味の集まり」や「仲良しクラブ」ではいけない。●私は、これからもどうしたら農業を夢の持てる仕事に出来るのかを考えて実行していきたい。そのためには常識にとらわれずにいろんなことを進んでやらなければならない。脱落者も出るかもしれないが、進んでいかなければならない。


私の物差し

●ジャグロンズの目指すところ、それは数字を媒体とした技術の実践とそれに基づく実業の実践である。
●科学と産業に橋を架ける「ブリッジビルダー」にとって最も大切なものの一つが数字である。
●篤農技術は全て数字で伝えることが出来ない。だからその代で消えていってしまう可能性をはらんでいる。このような技術を数字を媒体として捉えることで、普遍的なものに変えていくことが出来る。
●ビジネスも然り、数字が伴わない情熱だけのビジネスは脆く危うい。私がそれを実際に体験してきたのだからこれは確信が持てる。情熱は大切だし必要だ。しかし、情熱を持った人同士が集まると数字を介せずに協働をすることは不可能だと考えている。情熱家どうして協働するとき、それは非常にタフネスを必要とするし、ともすれば、不本意な方向にエネルギーが爆発し大変なことになってしまう。従って、情熱を持ったもの同志が協業をするときほどどんな小さなことでも数字を大切にしなければならない。
●情熱には「火」の性質、数字には「水」の性質がある。現在、親しいおつき合いをさせていただいている、ファーム・マエタ代表の前田豊作氏、船谷建設常務の船谷哲司氏は、内に秘める情熱と数字の才覚に優れた方々である。前田氏、船谷氏は共に「火」と「水」を使いこなすことの出来る経営者である。両氏とは今後良い協働が出来るものと考えている。私自身「火」の要素が非常に強い人間であるからこそ、「水」の要素は意識的に重要視しなければならないと考えている。だから、もしどんな小さなことでもはじめから「水」の要素を軽んじる考えを持った方とは同じスタートラインに立つことはないと思う。それが経営者としての「私の物差し」である。


決意の結晶

●最近、新聞で、派遣切り、ニート、その他、いろいろな人材があふれており、農業がその就業先として注目されているとの記事を目にする。農業の分野は人材を確保するチャンスであると。。。知り合いの農業の親方と話しをしたとき「農業をバカにするなそんなに甘いものじゃない」をの話を聞かされた。
●確かに、その通りだ。日本の農業を強くするには、このようなご時世でも、派遣切りに合わないような人材が必要なのだ。これからの「農業」は「脳業」の時代、新しい時代を切り開く気概を持った人間が取り組む分野だと思う。
●最近、ジャグロンズの活動に参加してくれている数人の人たちから大きな決断をしたとの心境を聞かせていただいた。非常に心強く嬉しかった。彼らは信頼できる仲間たちだ。
●ジャグロンズに集う仲間は、例外なく高い意識を持った人材であり、知識欲、向上心ともに高いレベルのものを持ち合わせている。
●決意の結晶、それがこれからの「ジャグロンズ」である。2009年春、それは本当の組織としてのジャグロンズの創業元年でもある。創業メンバーに不足はない。それぞれの持ち味をフルに発揮して明るい未来の「農」のあるべき姿を作っていこうではないか。


寒くなりました

●紅葉も深まり、だいぶ寒さが増してきた。
●今日の朝は、身体に熱気がみなぎっていた。ファンヒーターの温度計で調べたら室温は9度、しかし全然寒くない。先日は、室温10度でかなり寒さを感じたのだが・・・・暖かいところから急に冷えるのが寒く感じる原因なのだろう。真夏はクーラーが効いた20度の部屋がすごく寒く感じるように・・・
●いよいよ、身体も冬モードに入ってくれた感じがする。去年の冬は、室温、5度までは、全然寒さを感じることなく過ごすことができた。さすがに5度以下になるとファンヒーターが必要になったが・・・
●畑のほうれん草も、一時急に冷えたので、面食らっているところだろう。急激な変化は何にでもあまり良くない。徐々に徐々に変わってゆけば、安全に変われるのだと思う。いわばソフトランディングの変化である。
●ハードランディングな人生を歩んでいる僕がこんなことを言っているのもちょっと皮肉なことではあるが、ハードランディングは、刺激的で危険で、そして、何かを壊したり、失ったりすることを伴う。ちょっとタフネスとサバイバル能力が必要な方法である。ソフトランディングは、多くの人に受け入れやすい方法である。物事を良い方向へ変えてゆくためのソフトランディングの手法、これも、僕がこれから学んでゆかなければならないことのひとつである。
★昨日はほうれん草祭り(ほうれん草の直売会)に、大変多くの方に来ていただきました。この場をかりてご挨拶させていただきます。ありがとうございました。


時間のデットスペース

●今日は、久しぶりに、朝から自分のスタンダードな、規則での1日を始めることができた。
●日の出を見ながらの作務は、気持ちがいい。
●ところで、収納スペースなどを考えるとき、よく、デットスペースの有効利用が賢い収納術として紹介されることがある。デットスペースは、文字通り、「活用されていない空間」のことである。
●ここ数日、生活してきた中で気づいたこと。それは、一日の中での「時間のデットスペース」の存在である。銀行での駐車場待ちや、ATM待ちも「時間のデットスペース」、銀行の係りの人に聞いたところ、朝の9時から10時が最もスムーズな流れで利用できるそうである。銀行は、この時間に利用することで30分は「時間のデットスペース」をなくすことができそうである。
●それよりも僕にとって最も効率の悪い時間帯は、夜である。食事をしてから、うとうとしたりしているうちにあっという間に、3時間4時間が過ぎてしまっている。「水木しげる」さん風に表現したら、何か時間を盗みにくる妖怪「時間ぬすみ(勝手に僕が名付けました)」がいるようでもある。
●この妖怪は、一人暮らしの夜に出て来やすいので、現在、独り身で深草庵での修行中の身である私にとっては大きな問題だ。一日の疲れがピークに達しているからなのだろう。食事を済ませて、風呂入って早くねる。これが最も適切な妖怪「時間ぬすみ」対策であるように思う。
●もっとも、この妖怪「時間ぬすみ」は、家族の団らんに弱い。家族そろってのひとときの場にはあんまりこの妖怪は現れない。なぜって、その時間は、もはや無駄な「時間のデットスペース」ではないのだから。


根研究会 in 銚子 で頂いた新しい世界へのパスポート

 
●11月8日、千葉県銚子市にある千葉科学大学で行われた、根研究会で、根研究会学術特別賞の授賞式に参加してきました。記念講演をさせていただきましたが講演をさせていただくことは、情報を発信することですが、情報を発信するとさらに多くの情報がこちらにも集まってくることを最近特に感じています。
●いろいろな場面で、人に評価していただき、賞を受賞することは、何か新しい世界へのパスポートを頂いたように私は思います。
●これを機会に、ブリッジ・ビルダーとして科学技術と産業との架け橋になる役目を果たして行きたいとの決意を新たにしました。自分たちには何ができ、どうすることが世の中に最も役立てるのかといったことを考え、行動して行きたいと思います。


早起きの習慣をつける方法

●秋も深まってきました。
●風邪ひきさんも、ちらほら見られます。
●朝布団から出たくないときがありますよね。
●目覚まし時計がなっている。さっと、布団から飛び出して目覚まし止めてまた布団へはいる。
●そこが、運命の分かれ道。
●布団から出て、また布団に入りたいのは、体温が下がっているからです。
★布団に戻る前に思い切って、作務(そうじ)をしてみました。
★外の空気を吸いながら、玄関を掃く。そして、床をぞうきんがけしてみました。
★15分ぐらいで身体はぽかぽか、身体が目を覚ましました。
★15分早起きするだけで、朝食が美味しいし、気持ちもいい。何か良いことが起こるような気もします。
★早い時間に食事を美味しく頂くことで、その日の仕事に余裕を持って臨めます。
★早起きしたいけど出来ない方、是非一度早朝の作務の実践をお勧めします。


「ジャグロンズの栽培技術」が学術特別賞受賞

●この度、ジャグロンズのほうれん草作りにたいして、学術団体である「根研究会」から、2008年度学術特別賞(The JSRR Special Prize for Applied Root Research)を頂くことになりました。http://www.jsrr.jp/
「セル成型苗移植栽培技術を活用したほうれん草生産技術の体系化と実践」 が、受賞のタイトルです。
●独自の、技術開発とそれらを組み合わせた技術体系の構築、さらには、技術の生産現場への活用への取り組みが評価されたものです。
●今、多くの食に対する不安がもたれている中、研究現場、生産現場、消費現場との間に大きな認識の隔たりが存在します。
●消費者のみなさんは、生産現場に対する十分な知識がえられないままの状況で、有機栽培や無農薬栽培といった数少ない選択肢の中から、安全や安心を確保するしかありませんでした。
●しかし、有機栽培や無農薬栽培も完璧な技術ではありません。必ずしも、お客様の求める美味しさ、収量、安全性を確保できるものでもありません。
●私たちは、「サイエンスの目」「情報」をフル活用することで「安全で安心して食べられる美味しい農作物のご提供」に努めて参りたいと考えております。
●私たち「ジャグロンズ」は、「ジャグロンズ独自の農法(ジャグロンズ農法)」を用いた、これまでにはない全く新しいカテゴリーに属する「美味しさと健康と文化に関するサービス」の提供を進めていきます。


朝の作務(掃除)

 
●朝の掃除と夕方の掃除に大きな違いがあることに気が付きました。
●家の造りが、朝日が射し込むようにできています。
●ちょうど朝日が射し込むと、板張りの廊下の塵に光が当たり、その陰が長く尾を引きます。
●朝は塵がよく見えます。そして、掃除の後のさわやかさを感じることができます。
●夕方に、玄関先を掃除しても、その余韻は闇の中に包まれてゆきました。
●日の出と共に、始める朝の掃除には、何か神秘的なものすら感じることができます。


玄関を掃くことで見えてきたもの

 
●朝起きて、毎朝玄関前をはきます。
●毎日、ほぼ同じ分だけ、塵が集まることに気づきました。
●今日どれだけ一生懸命きれいに掃いても、また明日、同じ分だけ塵が集まります。
●「ちりも積もれば山となる」とは、こういうことなのかと気づきました。
●毎日の積み重ねの意味を知ったように思います。


良い物は自分で売るべきだ

●自分でものを作る。そして良いものを作ったならば、自分で売るべきだ。
●あまり自信がなかったら人に売ってもらえばいい。そうでなければ自分で売るべきだ。
●良い物を売るには、話術はいらない。そのものの良さを素直に伝えればよい。それには、作った人が伝えるのが一番。
●作る人は、その商品を知っている。だから、間違って嘘をついて売ってしまうことが起こりにくい。
●技術者が営業をして、業績を上げている会社がいくつもある。
●技術者の営業は、「倫理的品質」の面からも優位性があると考えられる。
●良いものは自分で売るべきだ。


金鉱を掘ってもはじめから「金の延べ棒」は出てこない。

●「学術団体は現場と離れているので役に立たない」そんな声が聞こえてきた。
●僕は、園芸学会など、プロの研究者時代に入会した学術団体に今も所属している。
●学術団体は、確かにすべてすぐに役に立つことばかりを取り扱っているのではない。しかし、その存在意義は、未知の現象を解明し、私たちの生活を豊かにすることにあるはずだ。
●金鉱は、金がとれるから金鉱なのであって、石炭ばかり取れるのは、炭坑であって金鉱でない。
●しかし、金鉱からは、すぐに「金の延べ棒」は出てこない。いろんな鉱物に混じった金の粒や砂金を集めて精製して、それをまとめて、固めてはじめて金の延べ棒になる。
●金を必要としているのに鉄ばかりしか出てこなければ、金鉱でない。
●学術団体は、明らかに、金鉱である。それは確信できる。ただ、「金の延べ棒」がそのまま出てこないだけである。
●僕には、砂金や金の粒を集めて金の延べ棒を作る術がある。学術団体の得意とするサイエンスを生産現場のテクノロジーに結びつける。それが、ブリッジビルダーとしてのジャグロンズの使命でもある。


そんなに簡単にはいかない?

●農業をある程度やっている人と話をするとよく聞かれる言葉。「そんなに簡単にはいかない」・・・僕は、この言葉を聞くとガッカリする。
●長年やってきた自分たちがうまくいかなかったから、あなたの思うようには行かないのだという。
●うまくいかなかったのはなぜだろうか?「そんなに簡単にはいかない」という人に限って、その原因を突き止めようとしないし、失敗を活かしきれていない。同じ失敗を何度も繰り返している。
●たとえば米を10年間作り続けたとする。10回しか作れない。1年1年の出来を省みて次に確実に活かしていかなければ良いものは作れないし、惰性で農業をやっていたのでは、いくら長くやっても進歩はないと思う。
●今日、秋田のスタッフと、現地のほうれん草生産の現状について情報交換した。
●25年間ほうれん草を作り続けている人がいるという。土づくりにこだわった結果病気も出さずに安定して生産できているのだという。でも、多くの人がほうれん草づくりを3年でやめてしまうのだという。
●美郷町に7年間ほうれん草を作ってきて、連作障害に見舞われて、全く生産できない生産者団体がいるともいう、フザリウム病による被害が大きくてその産地が壊滅の状態だという。
●地域の技術的指導者は、フザリウム病対策としてクロピクを打てというという。(クロピクとは毒ガスである)
●そんなの、打ったって単なる延命措置にしかすぎない。
●秘策はある。いよいよ私たちの出番である。私たち、ジャグロンズは、三重安濃津拠点での生産を成功させた後、来年の春には、満を持して、秋田県美郷拠点に乗り込む。理論とデータを基に失敗を次に活かすジャグロンズスタイルが世の中の役に立たないのならば、私たちに明日はない。
●ジャグロンズのスピナチガーデンでのほうれん草づくりも3年目に突入した。まさに正念場である。
●難しいことを、分かり易く簡単に表現する術、それが私たちの目指す技術の実践スタイルである。


「作務(さむ)のこころ」

 
●今日、「作務」と言う言葉の意味を知りました。作務とは、あの作務衣(さむえ)の作務を意味します。
●具体的に説明すると、作務とは、禅の修行の一環であり、掃除を中心としたお寺の環境整備のことを言います。
●今日は、先日「座禅入門」を体験した四天王寺http://www.jagrons.com/archives/2008/09/post_360.htmlの門をたたいたところ、座禅のあとに作務を経験させていただきました。
●座禅や作務は、現在の私がこころから求めているものを掴むための一つの通り道のように思います。5Shttp://www.jagrons.com/archives/2007/12/post_248.htmlの実践にもプラスに作用すると感じています。
●「こころ」と「からだ」と「経済」が満たされるようにするための「環境整備」の実践、それが「作務」であるように思います。常に「作務のこころ」をもって生活していきたいと思います。
●掃除のように当たり前のことを当たり前に行う。それが、結構難しいのですが、強い思いを持って、日々一つ一つを積み重ねていくことが理想や夢の実現につながるのではないかと思います。今日は、何かまた一つ良いきっかけを掴んだように思える一日になったように思います。


心を澄ましてじっくり観るとみえてくる

●ものを観るということは、奥深い。
●昨日までの「トカゲ」くんに関する投稿記事について、読者の方から「トカゲくんは何かを伝えたいのではないですか」とのコメントを頂いた。
※(トカゲ君の記事については文末に示した5つの投稿文をご覧ください)
●それまでの僕のトカゲ君に対する観察の仕方は、少しの疑問はもちながらも、トカゲ君が「遊びに来た」というように主観的(能動的)な見方をしていた。
●@)トカゲ君が4日続けて現れたこと、A)読者の方からのコメント、B)それに、トカゲが一瞬見せたへたった仕草。この3つの要素が、僕のトカゲ君に対する状況把握を180°変えることになる。客観的(受動的)見方への変換ということもできよう。

●ものを観るということは、奥深い。
●情熱的な人間は、主観的にものを観ることが多いように思う。そのエネルギーは、その強さ故に本来の姿を変えてしまうことすらあるように思う。これは「愛」の要素である。
●一方で、冷静な人間は、じっくり客観的にものを観ることが得意である。そのスタイルは、その対象がどんな状態にあるか、なにを求めているかを汲み取って、その対象に最も適切な対応をとることができよう。これは「慈悲」の要素でもある。

●ものを観るということは、奥深い。
●トカゲ君の一件で、僕のものの見方の移り変わりを知ることができた。
●主観的→客観的、愛→慈悲への変化である。

●世の中、対局の要素が、うまく絡み合っているとことにおもしろさがある。
●自分の中に軸をもちながら、2つの要素をバランスよく保つこと、組織にも対局の考えを持つ個人が混在しているところに可能性がある。
●対をなす要素が存在すると言うことは、「中庸」が存在する大前提なのだから。

■トカゲ君の記事その1:http://www.jagrons.com/archives/2008/09/post_334.html
■トカゲ君の記事その2:http://www.jagrons.com/archives/2008/09/post_337.html

■トカゲ君の記事その3:http://www.jagrons.com/archives/2008/09/post_343.html
■トカゲ君の記事その4:http://www.jagrons.com/archives/2008/09/post_344.html
■トカゲ君の記事その5:http://www.jagrons.com/archives/2008/09/post_345.html


個人の順応性

●先日の24時間テレビでは、「エド・はるみ」さんが113kmマラソンに挑戦、見事完走された。エド・はるみさんはかなり遅咲きの若手芸人ということだが、スタート前のトークで、夢を叶えるのに年齢は関係ないとの言葉に心を打たれた。
●僕は5年ほど前のサラリーマン時代に、全農林http://www.zennorin.jp/shoukai.htmlという労働組合の分会委員長というのをさせていただいた経験がある。全農林は95%という高い組織率を誇る農林水産省関係の国家公務員労働組合である。
●労働組合では、働く者の環境を良くするために頑張っている組織であるが、多くの方が、心的病気で休養を余儀なくされたり、ときにはそれが原因で命を落とされるケースを身近に感じてきた。
●心的病気は、心的ストレスによって引き起こされることが知られているが、いろいろなケースを振り返ってみると、ある傾向があることに気づいた。
●1)同じ職場の変化でも、年齢が高かくなるほど、仕事内容の変化に対応できなくなる傾向があること。つまり、同じ性格の人間でも、同じ環境の変化に対して、ストレスを受ける度合いが、20代<30代<40代<50代と大きくなること。2)ストレスに対する強さ(耐性)は、ストレスに柔軟に対応できる若いときにどれだけいろんな環境変化を経験したかで異なってくること。
●「かわいい子には旅をさせろ」とか「獅子はかわいい子を崖から突き落とす」といった考えは、なるほどとうなずける。
●一方で、「かごの鳥」で育った人間は、きわめてストレスに弱いことは言うまでもない。一生かごの中にいれば、別に問題はないが、ふつうの家庭ならば、親というかごは、いつかはなくなってしまうのだから。
●特別な家柄で組織で守られていない限りは、できるだけ、若いうちにいろんな経験を積んだりいろんな人と関わって行くことが大事だと思う。そして、若いときに他人を助け、他人に助けられる経験をすることが、「人を信頼できる」人間を形成する上で重要なことだと思う。
●「エド・はるみ」さんは、若いときに多くのことを経験されたのだと思う。そして彼女は、人生を受け身でなく、主体的、能動的に生きていると思う。やりたいこと(夢)に向かうという形で、環境の変化に接すること、それがストレスをプラスに活かして、人生をより充実したものにできる最善うの方法のような気がする。


農業生産は、速度計のない自動車やバイクに乗っているようなもの


★「農業生産は、工業のようにきっちりと思い通りに行くものではない。」そういった声が、よく生産現場から聞こえてきます。しかし、今の技術はあまりにも感覚に頼りすぎたものになっているのではないでしょうか。これまでの農業生産は、暦(こよみ)など昔からの慣わしに沿って農作業が行われてきました。しかし、近年の地球の温暖化によって、農業生産を行う環境も大きく変わりつつあるように思います。自然の中での農業生産だからこそ、工業のようには行かないのはうなずけます。しかし、そのような農業生産だからこそ、工業以上に、データ(数字)に基づく生産活動の必要があるのではないかと僕は思います。
★あるほうれん草生産者の方に以前こんなことを聞いたことを思い出しました。「ほうれん草づくりのコツを、農業改良普及所の先生から教わった際、水をあまりやらないようにとの指導を受けました。でも、先生の言いつけを守った人は、その言いつけを無視して水をやった人の半分しか収量を上げることが出来ませんでした」と。
★ちょっと、ドリフ風にたとえ話を作ってみました。「もし、バイクや自動車に速度計が付いていなかったら」・・・・時速40km制限のところで時速60kmで走ってしまうかもしれません。この場合は、20kmオーバーで警察に捕まってしまいます。同じ時速60kmで走っていても、高速道路では、渋滞ぎりぎりのスピードでちょっと遅すぎるように思います。同じスピードでもその時々の状況によって、速いとも遅いともとることが出来るのです。
★もう一つのたとえ話、石器時代とか大昔は、言葉や数字がまだ十分に使われていなかった頃、分化の伝承は見よう見まねで引き継がれていたと思われます。それが、ネアンデルタール人とクロマニヨン人の違いが、声帯の発達の違いであり、ネアンデルタール人はクロマニヨン人のように言葉をうまく発することが出来なかったので、滅んでしまったとのことをどこかで聞いたことを思い出しました。知識や技術などの文化の伝承速度が言葉を媒体とすることで飛躍的に加速するのです。
★「数字」、それは技術の世界の共通言語です。日本語よりも、中国語、中国語よりも英語、それが世界で通用しやすい言語です。しかし、もっともダイレクトで万国共通の媒体、それが数字です。
●親しくなった農家の方と、ほうれん草の移植後の水管理についてはなしたとき、同じ日本語で話していても自分の言葉が伝わらないことを直感的に感じました。そして、畑に、テンションメータhttp://www.jagrons.com/archives/2007/05/pf.htmlを持っていって、それを目安に話をすることにしました。そしたら、何のことはありません、簡単に僕の考えを相手に伝えることが出来ました。
●水やりのような農業技術について話すとき、数字を含まない話し合いは、前出のネアンデルタール人に似ています。僕は、もっと数字を活用した効率的持続的農業生産の必要性を提唱します。クロマニヨン人のようにあらなければなりません。
◆「水を多くやるように、とか、少なめにやるようにとかといった」表現は、わかりやすいようで非常にわかりにくい表現です。よく人を煙に巻く方法として、「言語明瞭意味不明」とか「多すぎず少なすぎず」といった表現を使うことがあるようですがそれにちょっと似た表現でもありますね。そうそう、頭のいい人の中には、むちゃくちゃ難解な数字を並べて煙に巻く人もいますのでご注意を・・・。真実は、そんなに複雑なものではなく、「シンプルで美しいもの」であると思います。
★僕の頭の中には、いつも5つの輪がイメージされています。これは、目の入ってない「だるま」のようなものです。僕は、ジャグロンズの活動を通して、このだるまに「数字」で書いた目を入れたいと考えています。この「だるま」に目が入ると、日本の農業だけでなく世界の農業がもっとホットなものになるはずです。僕は、そのように確信しています。


「ジャグロンズ」、活動から事業へ

●2007年の1月から本格的にジャグロンズの活動を開始いて1年と3ヶ月が経過した。はじめの一年間はひたすら、活動の継続に力を入れてやってきた。私の活動はいろんな場面で他から見れば奇異に映ったことも少なくなかっただろう。その間のジャグロンズの活動は事業というに及ばず、あたかも、修行僧が托鉢したり、滝に打たれるような一見無意味な感じの活動でもあった。だが、托鉢や滝に打たれることで修行僧が何かを悟るように、僕も多くのことに気づくことが出来た。
●一緒に事業をやりましょうといったような、共同経営のスタイルではなく、「社員の立場でいいからジャグロンズの事業を応援したい。」というスタッフが、2人この春からジャグロンズに合流する。それぞれ、私が今までにやってきた生産管理部門と販売営業部門を担ってくれるのに十分な人材である。これで、私はマーケティングの部門の他に一番手薄にしていた経理の部分をもう少しこなせるようになるであろう。そして、一年後くらいには、マーケティング部門と経理部門にも人材が集まってきそうな気がする。
●事業をはじめて3年後には、ジャグロンズを滑走路から離陸させ独り立ちさせたい。そう思いながら一つ一つの日々の活動を積み重ねているところである。


言霊(ことだま)


●「整理・整頓・清掃・清潔・躾」。製造業では当たり前に知られている「5S」である。これは日々の生活を充実させる上でも大いに役に立つ考え方である。私はこれを完璧に身につけたいと思う。そこで、家に張り紙をした(写真参照)。これを見た人は、大別して2通りの反応を示す。一つは、「これはそんな意味があるのか参考になるなあ」といった反応、そしてもう一つは、「こんなの張ったって、全然整理整頓できてないじゃないか」といった反応。後者のように言ってしまったのでは、何も進歩がない。私自身この5Sが、出来ていないからこれを自分のものにしたいと思うのであって、これが出来ている人はこんなことを張る必要がないであろう。現状を改善するには、「意識する」ことが重要なように思う。何かの本に、「言葉には言霊という魂が宿っていて、良いことを言葉に表していると良いことが起こるし、悪いことばっかり心配したり口にしていると本当に運も悪くなる」とかいてあった。朝起きて、この張り紙を見ると、無意識のうちにこの5Sが意識されるようになると感じている。これを張ったことによって、少しずつであるが、私の生活も改善されてきているように思う。言霊というものがあるのかもしれない。
●この5S、同じ物づくり産業である農業の現場では、全く見かけたことがない。農業にとっても非常に有益な考え方だと思うのだがどうしてなのだろうか。そんなの昔からないと言ってしまえばそれまでだが、生産が組織的に行われていないことも、このような考えが浸透しない原因の一つかもしれない。「晴耕雨読」という言葉があるが、農業は天候に左右されるといった特徴がある。一方で、何でも天候のせいにするといった甘えもこの産業にはあるような気がする。農業試験場等で開発された農業技術があっても、それが十分に活用されていないのである。よく自然災害で農作物が被害を受けたとの報道に接することがあるが、実は天災半分、人災半分なのではないかと思うことがある。天候に左右されるなりにその影響を最小限に止める工夫が必要である。感覚でやる農業には限界があるし、その技能は伝達されにくいものだと思う。私は、数字というものを駆使して、「日本の農業技術文化」の継承の一助となる活動を続けていきたいと考えている。
●先日、ある有力者の方とお話しする機会があった。農業分野にはあまり関係ない方だったので、私の話をすると、「それは大変だ、一次産業とベンチャーの2つはビジネスとして一番危険な分野だ」とおっしゃられたのを覚えている。これも一般的で妥当なものの見方であろう。しかし、それでは良いわけがない。人間は何を食べて生きていくのか?一次産業なくして、国が成り立つのだろうか?そんなわけはない。農業をビジネスとして考えた場合、「農業では食っていけない」とか、この手の「負の言霊」が、現場で働く多くの当事者に影響を及ぼしているような気がする。
●これからは、アグリビジネスの時代だ。高度な技術を駆使しながらも、その生産システムを単純化して、良質の農産物を安定的に生産する時代が来る。そして、消費者と生産者との距離がぐっと近くなり物流も変わるであろう。農業は国が成り立つためにはなくてはならないものである。「正の言霊」の力を信じて、来年もジャグロンズの活動を継続・発展させて行きたいと考えている。


「作品」の評価に関して

最近思ったことがある。
★「料理=アート」と仮定した場合、その作品の評価はどのようにして決まり、その作品に対してどのようなニーズがあるのだろうか。アートの一つ「絵画」の場合、その評価には長い時間がかかることが珍しくない。料理をビジネスとする場合は、その魅力を十二分に伝えることが重要で、セルフプロモーション能力が経営者に必要とされる能力であると思う。絵画に対するニーズは、ある程度経済的余裕のある客層の中にあるであろう。もし、その価値を十分に理解出来ない客層とその作品が出会ったならば、その作品は不当な評価を下される可能性もある。作品とそれに見合った客層との出会いの環境を整えることがビジネスの成功につながるのであろう。
★「料理=生活必需品」と仮定した場合はどうか。この場合、いかにリーズナブルであるか、というような割安感が重要であろう。気軽に食べれて栄養があって美味しいことが重要であろう。
★僕はジャグロンズのほうれん草=芸術品を意識した物づくりに取り組んでいる。1束200円の価格設定は、生活必需品としては、割高感を感じるかもしれない。しかし、僕は、200円で安いといわれるようなほうれん草を作っていきたい。それが、芸術品を意識した物づくりであると思う。一方で、お客様に、割安感を感じて僕のほうれん草を食べて頂くには、直営の飲食店の経営が有効だと思う。これはずっと先のことになると思うが・・・いつかは実現したい夢である。


僕がやりたいほうれん草づくり

●僕がやりたいほうれん草づくり。それは、ほうれん草を生産することだけではない。まず基本が、ものを作ること。そしてその商品がお客様によろこばれる形で消費していただくこと。ほうれん草といってもいろいろある。お客様がほうれん草に何を求めているのかを知ることで、お客様に満足していただけるほうれん草を作ることが出来る。
●昨年は、甘さを第一に考えたほうれん草づくりに取り組んできた。今年は、お客様のニーズを探るべく、ちょっと代わったタイプのほうれん草も作っている。何件かのお客様に比べてみてもらった結果、今年の商品のラインナップを3種類揃えてお客様にお届けさせていただくことにした。
●3つの商品を紹介させていただくと、まずは、主力商品で、独特の甘さが特徴の「ゴールデン」タイプ、次ぎに、中華などの油炒め料理に適した「アフロ」タイプ、そして、和風の味つけにベストマッチな「ブラック」タイプ。以上の3つの個性ある商品を揃えることが出来た。いずれのタイプも、一定期間以上、冬の寒さにさらすことで、個々の個性を保ちながら糖度が10度以上の甘いほうれん草になることから、サラダでもいける商品になる。


元気、熱気、活気

●僕はラジオを聴きながら畑仕事をする事が多い。いろいろな情報が入ってくるし、生活にテンポが生まれる。今日は、桂文珍さんがゲストでの番組が流れていた。文珍さんは、地方を回って、落語によって地域を活性化させようと頑張っているとのこと、その会話の流れで、「お客さんの反応で、そこの商店街や地域の景気が分かる」とのこと、元気がないところは地域経済も芳しくない場合が多いそうである。文珍さんは、景気→笑い(元気)もあるけど、笑い(元気)→景気にもつながるのではないかとの考えで、落語の地域講演を精力的にされているそうである。
●先日、「メッセウイング三重」と言うところで開かれていた、農業生産者や農業会社が、人材募集も兼ねた企業説明会のようなものを覗いてみた。元気がない。農業体験を数人の若者が発表するコーナーもあったが、聴衆が10人もいないのに、マイクを使ってゴニョゴニョ言っている。10人20人くらいで、マイクを使っていたんではダメだ!!元気がなさ過ぎる。農業という産業の低迷も背景にあるのだろうが、農業は取り組む人たちの気概にかかっていると思う。もう、同じ農業者間で集まっている場合じゃないような気もした。−2×2=−4といったような、負のシナジー効果が生まれそうな気がして、さっさと会場を後にした。
●メッセウイング三重では、隣の会場で、○○会館という葬儀社の、展示会のようなイベントが行われていた。ウオー!!活気がある。華やかである。演歌歌手も歌っている。熱気が感じられる。少子高齢化が進む日本において、葬儀産業は先が明るい。元来、しめやかに行われる葬儀であるが。ニーズも多様化してくるのだろうし、明るい葬儀もありかもしれない。何よりも、この産業の景気の良さが、その会場の活気につながっていると感じた。
●「元気」な人間が集まって、熱く仕事をしていくことで「熱気」が生まれ、農業と言う産業にも「活気」が生まれたらいいなあ。そんな思いで、僕は現在農業生産活動を続けている。


「魔の川」、「死の谷」、「ダーウィンの海」

●高松の香川大学で開かれた園芸学会の公開シンポジウムで、おもしろいお話しを聞いた。果樹試験場OBの矢野昌充博士の研究費の受益者負担の考えに関基づく活動についての発表であった。これまで国の農業研究は、ほとんどが税金によってまかなわれていた。しかし、近年の財政事情によって、研究費の確保が難しくなりつつあり、産業規模の受益者である生産者団体や食品業者などを中心に研究費を出していただき、効率的な研究遂行を行おうという考えである。私はこの考えに感銘を受けた。農業分やというのは、すぐに補助金に頼るところがある。1に補助金、2に補助金である。それが、今このような考え方が生まれていることに、自助の精神を感じ、将来に光を感じることが出来た。
●矢野さんの発表では、基礎研究と応用技術との間には、「魔の川」という障壁があり、応用技術と事業化との間には「死の谷」という障壁があるという。私ははじめて聞いた言葉であったので、ネットでいろいろ検索した結果、この言葉は、数年前から、使われはじめたようである。工業分野の知人に聞いたところ、この言葉をすでに知っていたので、さすが競争の激しい工業界と感心したところである。
●この言葉、研究成果が産業化するまでの過程に存在する障壁を意味し「魔の川」「死の谷」「ダーウィンの海」の3点セットで使われている。自分なりに、図に整理してみた。これらの言葉は知らなかったが、研究所時代の自分は「魔の川」に橋を架けることに一生懸命であったように思う。そして自分なりに満足できる1つ目の橋を架けることが出来た。そして今挑戦していること、それは、「死の谷」に橋を架けること。やっぱり、言葉通り橋を架けるのは難しい。しかし、私は、「ブリッジ・ビルダー」何とかして橋を架けたい。そう考え、試行錯誤の毎日を過ごしている。



※経営プロセス改革アソシエイツhttp://www.process-club.com/00submenu/02submenu/22/22.html
を参考に作図


お米の「鑑定書」

●よく、ダイヤモンドなどの貴金属には「鑑定書」なるものがついている。ペットでは「血統書」というのがある。いずれも、一般の人では一見分からない「品質」というものを、専門家が確認することで、分かり易くするというサービスである。
●最近、お米の品質や、「美味しさ」について、いろいろと調べてきたが、素材の品質保証という観点から「鑑定書」のようなものが必要ではないかと感じている。今の制度の中では、100%コシヒカリでなくても(10%くらい別の品種が混ざっていても)「コシヒカリ」といって販売することが出来る(合法的に問題ない)。そして、このような情報は、消費者の皆さんには直接分からないのが現状である。
●もうすぐ早場米の産地三重では稲刈りが始まる。私の故郷、秋田のお米「あきたこまち」も、三重では極早生品種として栽培されている。秋田の風土に合うように品種改良された「あきたこまち」。秋田では10月に収穫する品種である。これが、三重のあきたこまちは8月に収穫するのだから、「あきたこまち」でも三重県産と秋田県産では全く違うお米に違いない。三重県の人は「あきたこまち」は、美味しくないと言うが、たぶん秋田県産のものを食べたことがないのだろう。一方で、料理人をしている秋田の幼なじみの先輩は、「コシヒカリなんて全然美味しくないじゃないか」と言ってたのを思い出した。たぶん、ほんとに美味しいコシヒカリは秋田にはあまり流通していないのだろう。
●もう、「コシヒカリ」だから美味しいとか、「あきたこまち」だから美味しいとかといった時代ではないような気がする。この秋から、ジャグロンズでは、米の食材としての品質を「食味カウンター値」で判断し「鑑定書」のようなもの(情報)を併せたサービスをお客様に提供していきたいと考えている。


「美味しい」フロムUSA(ハンバーガー、牛乳、パン)

●合理主義の国USA(アメリカ合衆国)。この国の象徴はファーストフードだろう。第二次世界大戦(太平洋戦争)の敗戦国日本は、アメリカから救援物資として、パンとミルクを配給され、その後、日本にパン食が根付いたことは有名な話しである。その後、日本はアメリカから大量の小麦を輸入するようになったという。このことはアメリカの長期的視野に立った農産物販売戦略の典型的事例として取り上げられることが多い。
●自分は、農家出身で、自分のうちの米を食べて育ってきた。高校生くらいになってから、パンやハンバーガーを食べるようになったのだが、なんかしっくりこない。やはり米がおいしい。パンのぱさぱさ感が好きになれないのである(本当にうまいものを食べていないせいかもしれない。アンジュールさんの出来たてのパンは美味しいと思った)。もしも自分が幼稚園当たりから、このようなファーストフードを食べていたらどうなっていたのかを考えるとおもしろい。たぶん、あまり美味しくなくても、それが「お袋の味」のような感じで、美味しいと感じるようになってしまっていたのではないかと思う。味覚は、子供の頃からの学習とも言われる。苦みを美味しいと感じるのも味を学習した結果なのだという。このことから言うと、幼少時の食生活というのは大切だ。
●子供たちが大好きな、おもちゃがついてくるハンバーガーのお店がある。子供たちはおもちゃ目当てでハンバーガーショップに行きたがる。そうして、幼少時からあまり美味しくない(と私は思う)そのハンバーガーを毎週、毎月食べているケースも少なくないだろう。このようにして、今、日本の子供たちは、アメリカ的企業の長期的視野に立った食物販売戦略の対象になっているように思う。たぶん彼らは、サラリーマンになってからもハンバーガーを好んで食べるようになるだろう。
●USA発のファーストフードに対抗して、イタリア発のスローフードという考え方(活動)がある。この考え方の中には時間をかけて食文化をじっくり楽しむことを含んでいる。一見、ファーストフードは非健康的な食文化で、スローフードは健康的な食文化のように見える。しかし、日本の代表的ファーストフードである、寿司、饂飩(うどん)、蕎麦(そば)は、必ずしも非健康的な食べ物ではなく、むしろ米国では健康食として人気が出ているほどである。
●日本や、フランスは、長い歴史を持つ分、料理の世界が芸術の域に達している。それも、食べてなくなると言う点では花火のような芸術である。日本にはさらに、寿司やそばなどといった優れたファーストフード文化もある。日本は希にみる多神教国家であるが。食文化でも多様性があるのがおもしろい。
●「ファーストフード」と「スローフード」。物事に対立軸があるということはいいことだと思う。またそれらの両極は、ニーズがあって成立しているのだから、どちらも大切な文化であると思う。ファーストフード文化の持つ利便性は、これからの時代、必然的に受け入れられるだろうし。スローフード的文化の持つ文化的側面もも多くの人に支持されていくと思う。しかし、両方とも「食文化=健康維持」が成立する条件を満たす必要があると思う。食料を提供する側は、常に良心的立場から、長期的視野に立った食物販売戦略を立てて、実践することが大切であると思う。この、「長期的視野に立った食物販売戦略」これが案外「美味しい」の本質につながっているのかもしれない。


「美味しい」って何だろう?

●米を作っている農家の人100人に「あなたの作った米は美味しいですか」と聞いたら、迷わず100人が「うちの米はうまいよ」というだろう。もし、「うちの米はまずいよ」という人がいたら、結構インパクトが強くてそこの米が人気が出ちゃったりするかもしれない。
●先日、米づくり一筋の草深ご夫妻と米の話しをしていたら、今、米を売るときに、「おいしい」って言う言葉を使っちゃいけないんだとか。どうも、おいしさの感じ方は人それぞれ違うのだからだそうである。
●「美味しい」ってどういうことだろう。ちょっと考えてみた。それらを列挙すると、@一定水準の目安をクリアした品質であること、A身体が欲している物を食べたときの喜び、B食事をするときの視覚や雰囲気によって得られる満足感、Cその食品の持つ魅力(希少性、栄養価)を理解した上での食事による満足感、など、いろいろあるように思う。
●今、私が考えているおいしさの3つの柱を挙げると、@絶対評価の品質基準、A食べる人のコンディションに会った提供(メンタルの要素も含む)、B食品や料理の持つストーリーや歴史、以上の3つを満たすのが究極の理想のおいしさだと思う。これらをバランスよく満たすには、科学技術と文化の融合が鍵になるような気がする。「美味しさ」についてはこれからもっと深く考えていきたいと思う。


モノを売るということ

●「ほうれん草を売り込みに行く」お店に飛び込み営業をする、その前に車の中でほうれん草の汁を搾り糖度計をチェック。「糖度10.5度」、よっしゃ!!っと、自分のテンションを上げてお店に乗り込む。自分の商品に自信を持たなければ商品は売れないと思うので冬には良くこのような確認の儀式をしていたものだ。お米を売るときも、自分で食べてみて納得がいくことではじめて自信を持った営業が出来る。
●味付け即席麺を発明した安藤百福さん(2007年1月5日96歳で死去)は、毎日1食は、チキンラーメンを食べていたという。自分の商品に自信と思い入れがあったのだと思う。
●しかし、先日すごい人に会った。一回も自分の商品を食べたことのない人が、中国製の漬け物を売っていたのである。ブラックユーモアのセンスのある方で、「これ食べたらからだこわすでえ」、とか冗談で脅しながら赤いキュウリの漬け物、緑色のキュウリの漬け物、白いらっきょの漬け物の3つのサンプルをくれた。ガンガン作ってガンガン売っているようである。中国製なのでJASマークはなし、厚生省の審査は通っているということであった。
●今日、緑色のキュウリをカレーにかけて食べてみた。「うまい!!」そう感じた。「安心・安全」という言葉が出回っているが「うまいこと」と「安心・安全」は全く違う。漬け物の裏の表示には石油から取れる着色料がいっぱい使われていた。表示義務のない業務用食品であれば、ある程度うまければ、安全や安心と関係なしにどんどん売れるのだろう。
●北海道の食肉業者の事件で、今、世の中には、不信感が漂っている。先日、中国では段ボールに薬をかけて黒っぽくして、肉汁をかけて肉の増量剤として使った肉まんが摘発されたとのニュースが報道された。やろうと思えば何でも出来る物だと思った。
●モノを売ると言うことは奥が深い。商売は利益を上げることが重要だから、商品を売ることが第一である。しかし、売ることだけが目的となっては、世の中がおかしくなってしまうような気がする。売ることが目標であって、お客様のためになることを目的にしていかなければならない。またそうあらねば商売は長続きしないと思う。海千山千のなかに私も身を投じて、自分の信念を貫きたいと思う。
  


「創造者」と「競争者」

●私が、思い詰めているとき、尊敬する経営者の方から次のような内容の言葉を頂きました。
「創造者たれ、急ぎ始めた瞬間、あなたはは創造者ではなくなります。競争者になってしまうことを忘れないように。急いでると感じたら立ち止まって、そして自分の欲しいものをイメージし、それに向かって取り組めることへの感謝の気持ちを持ち始めてください。感謝することが例外なしにあなたの信念を強め目的を新たにしてくれます。」この言葉は、私の「こころ」にすーっと入ってきました。この「創造者」はオンリーワンになろうとする人、「競争者」はナンバーワンになろうとする人と言い換えることが出来るように思います。
●研究という比較的クリエーティブな分野での仕事の経験から、幸い、自分の中には、「創造者」と「競争者」の両方の面があったように思います。「創造者」としての仕事は、感動とワクワク感が得られました。一方で、「競争者」としての仕事は、緊張感がありますし、その分野が必要であるから競争が生じているので、ある意味の達成感も得られます。もし、「創造者」の面だけの仕事だったらそれは神の領域かなとも思いますし、「競争者」の面だけの仕事なら辛くてきつく感じてくることでしょう。今考えてみると私の場合、両方の面のバランスが大切な気がします。
●研究所時代に、ある同僚が「この分野はもう研究され尽くしたのでやることがない」といった感じのことを言っていたことを思い出しました。そのとき私は、この考えには同感できませんでした。「時代や場所が変われば、ニーズや視点も変わってくるはず、単に研究の問題点が見つけれないだけではないか」と思ったからです。道元が、中国での仏道の修行の中で老典座に言われた「偏界かつて隠さず」との言葉が頭に浮かびました。これは、道元が「世の中にはいまだかつて真理が隠れていたことはなく、常に目の前に現れている、それが見えないのはおまえの目が節穴だからじゃ、この馬鹿者めが!!」と老典座に一喝を受けたときの言葉です。
●一見「創造的な仕事」でも「競争者」としての敗北感を味わうこともあるでしょう。これとは逆に「競争的な仕事」の場でも、目の付け所や、時代の変化に敏感になることで「創造的な仕事」が出来ると思います。要は、本人(プレイヤー)の考え方やこころの持ち方次第なのではないかと思います。
●今やろうとしている、アグリビジネスについて、私は、自分の中に「創造者」の部分:「競争者」の部分を7:3くらいの割合でイメージして取り組みたいと思います。そのためには、良い好敵手も必要でしょうし、常に「探求心」と「緊張感」を持って、仕事を楽しめることに感謝して活動していけたらと思うのです。
  


秘すれば花

●「秘すれば花」・・・秘めるからこそ芸の魅力が保てるという奥義である・・・と世阿弥が彼の著書「風姿花伝」で述べている。
●園芸という言葉も「芸」が付く。やはり、秘すれば花なのか?、むかし良く水やり3年とかいわれていたことを思い出す。これで本当にいいのだろうか?誰がやっても同じ結果になる水やりの方法。これが役に立つ技術として重要ではないかと思う。
●ある産業分野では、技術を他に教えると、自分のところの商品価値が落ちるから他人には絶対教えないということを経営者の方から聞いたことがある。
●また、別のある産業分野では、技術情報はどんどん社外に公表する、そして、まねされる頃には、また新しい技術に取り組んでいると経営者の方から聞いた。技術を秘密にすると、自分にも情報が入ってこなくなるため、長期的に見て、得策ではないそうである。技術を公開することで、他からの情報もどんどん入って来るという。やはり、勢いのある産業分野は違うと思った。その経営者の方は、情報をオープンにすることで得られた別の情報を組み合わせた情報ネットワークを活用して、先日さらなる新しいビジネスへの挑戦を開始した。
●農業技術では、どうであろうか?やはり、「秘すれば花」か?今まで、私は、そうだと思っていた。しかし、先月、東京のある出版社におじゃました折、明るい話題を耳にした。岐阜県でほうれん草の収穫機が実用化して、成果を上げているとの記事を掲載しようとしたところ、地域の農業団体から、写真を掲載することに対して待ったが入ったのだという。「秘すれば花」である。ところが、実際に生産現場で取り組んでいる生産者の代表の方が、次のように言って農業団体の幹部を説得してくれたのだという。「今の岐阜のほうれん草生産の技術は全国のほうれん草生産地の皆様から教えてもらって成り立っている。だから、この情報も岐阜だけで独り占めせずに全国に発信しようではないか」。いや、ご立派である。この話を聞いて日本の農業も将来明るいような気がした。
●日本の農業の衰退の原因の一つが、作ることよりも売り手が少ないことによるものと、昨今強く感じている。よくキャベツの大産地で、キャベツが豊作になると価格調整のために廃棄する風景が報道されることがあるが、このとき、消費者が、安いからキャベツをいっぱい食べるかといったらそうでもない。「折角豊作になったのだから、みんながもっといっぱいキャベツを食べればいいのに」そう思うのは私だけであろうか。キャベツをいっぱい食べるとガン予防にもなるし良いことづくめなのに、そうはならない。
●まだまだ、世の中が良くなる余地はかなり残されているように思う。「生産者と消費者の距離を縮めること」これがキーワードになるような気がする。
●「秘すれば花」これも一つの考え方であるが、「情報をオープンにする気概」、これも大切なように思う。情報をオープンにすることは後ろから追われることを覚悟する必要がある。だから、もっと先に進んでいこうと努力しなければならない。
●芸術と産業、これは別物かもしれないが、園芸と言う産業は、この2つの面を持ち合わせているように思う。オープン体質になることで産業技術全体のレベルが上がれば業界全体がさらに活性化するのだと思う。
  


ジャグロンズブートキャンプ

今日は早朝、ホーhttp://www.jagrons.com/archives/2007/06/post_92.htmlを使って草削り作業をしました。長いハウス2棟分、総合距離450m以上ありました。いま流行のビリーズブートキャンプならぬ、ジャグロンズブートキャンプ状態です。朝飯前の結構な運動になりました。農薬を少しでも使わないようにする野菜作りには、手間暇がかかります。でも、「実際に食べていただくお客さんの立場に出来るだけ近づきたい」との思いから、ジャグロンズのほうれん草生産ではこれまで1度も除草剤を使ったことがありません。除草剤を使わないほうれん草生産は、移植栽培だから出来るのです。
  


ジャグロンズほうれん草の到達点

 移植栽培ほうれん草生産の事業化の鍵になるのが出荷先。私が、ほうれん草を売り始めてから、市場出荷、農協出荷、スーパー出荷、料亭、レストラン、一般のご家庭、ホテル、ゴルフ場など、色々な販売先の開拓に努めてきました。その中で、ほうれん草作りの作業が、@お客様のためになるものと、Aお客様に買っていただくためのものの2つに分けて考えることが出来ることに気が付きました。前者はもちろん、新鮮で、おいしくて、栄養価に優れることなどです。そして、後者は、見た目、パッケージ、この2つがすべてです。後者の場合、収穫から、お客様へ届く日数が長くなりがちなことから、日持ちするための様々な配慮も必要です。
 先日、数人のスタッフで収穫をし、調整作業を行いました。収穫はすんなり進めることが出来ましたが、この調整作業、もう、うんざりしました。入れにくい袋、必要以上に細かいサイズ分け、本数の規定など、多くの条件をクリアしなければなりません。それに、資材費や手数料などが結構引かれます。朝1時間ほどで収穫したものの調整作業が、夜遅くまでかかってしまったときには、正直もうほうれん草を作る気がしなくなりました。みんなが疲れました。そして、自分は何のために誰のためにこんなことをしてるんだろうと自問自答しました。
 空梅雨の北東北の月あかりの下、家のすぐ外にはホタルが数匹飛んでいます。そのうちの一匹が私の前をすーっと通りかかりました。私の道先案内人をしてくれるように。思わず手を伸ばすと蛍が簡単に手のひらに乗りました。手のひらで蛍が光ってます。そのホタルの一点は暖かく感じます。そのとき私は決心しました、一つのことに集中しよう。私がすべきこと、それはお客様に喜んでもらえる(お客様のためになる)ほうれん草生産です。私は、自分が作って美しいと思うほうれん草を作ります。そうすると既存の土俵では勝負になりませんから、自分の土俵を築かなければなりません。自分の土俵、それがすなわち生産小売業なのです。
 この実現にはある程度の時間を要しますので、とりあえずお客様に近づく第一歩として、スーパーに直接出荷する販路でいってみようと考え、以前大変お世話になった、和歌山資本の大きなスーパーのバイヤーさんにお願いしてみました。そしたら、以前お世話になった津市内の店舗で夏のほうれん草も試していただけることになりました。一般的な販路ですと、収穫してからお客様に届くまでコールドチェーンで4〜5日くらいかかることもあると思います。それが、今回のルートですと、収穫した翌日の午後には店舗に並ぶことになりますちょっと形は悪いけど必ずお客様が喜んでくれるはず、私にはそんな自信があります。まだ生産小売業は、軌道に乗っておりませんが、私のほうれん草とお客様との距離を縮めることにご協力いただいたスーパー様には大変感謝しております。29日(金)に三重県津市内の大型スーパー(24時間営業)で秋田県産のほうれん草を見かけたらならば、それはジャグロンズほうれん草です。ハウス栽培ですが、移植栽培により減農薬生産(BT剤1回のみ使用)をしたものですので安心してご賞味ください。
これからは、もっともっとお客様のためになるほうれん草生産に取り組む覚悟です。皆様のご理解とご協力を頂けたら幸いです。
                     ジャグロンズ 代表 藤原隆広
※BT剤:アオムシ(チョウやガ(鱗翅目)の幼虫)以外の生物には全く毒性を持たない農薬です。
※一般的なほうれん草栽培(直播栽培)では、除草剤の使用が必須で、このほかに2〜3回の農薬散布を行います。
  

  



夏のほうれん草の味

今、秋田県美郷町で作っているほうれん草、セル苗移植栽培で、露地物とハウス物の2タイプの生産を試しております。
●露地物は、完全無農薬栽培(今後、減農薬栽培にシフトします)で、じっくり時間をかけて育てており、がっしりした感じで、萎れにくく糖度も比較的高くなっております。(今年、夏の栽培でも露地栽培のようにじっくり育てていると一定の期間を過ぎることで糖度が上がる現象を見つけました。)
●ハウス物は、減農薬栽培でストレスをかけずに走り去るように育て上げますので、みずみずしく柔らかいのが特徴です。
●茎の糖度は露地物で6度くらい、ハウス物で3度くらいです。夏のほうれん草は冬のジャグロンズほうれん草のように「生でバリバリ」というようにはいきません。いずれも、ほうれん草の風味が強いので、ほうれん草が苦手な方においしく食べて頂くには、料理人の力を借りる必要があります。
●夏の露地栽培で比較的糖度の高いほうれん草が出来たので実際に食べてみました。甘みも少し感じますが、風味が強くニガウリ(ゴーヤ)の苦さのような風味も感じました。この風味、ニガウリのように夏ばてを防ぐ栄養価があるかもしれないと感じました。実際はどうか分かりませんので、これから研究所と連携してこのような風味の成分や効能などを調べていけたらと考えております。
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「凡事徹底」

「凡事徹底」とは、イエローハットの鍵山秀三郎さんのスローガンですが、掃除だけでなくほかのことにも当てはまると思います。今日は早朝から工場などで取り上げられている5S運動について再考し、自分なりにワンフレーズにまとめてみました。「整理・整頓・清掃・清潔・躾」ぱっと見ただけでは、当たり前のように感じてしまいますが、私は全然出来ていません。これが出来るようになったらどんなに気持ち良いだろうと想像しました。まずは、普段の生活から5Sを身につけるように3Sから実践していきたいと思います。思い立ったら吉日。「凡事徹底」、今日から早速実践してみます。

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奥山さんご夫妻

 今日、奥山さんご夫妻がうちに来てくれました。私の両親の知り合いで、私が美郷町に入る前のビニルハウスハウスの準備等では、大変お世話内なっていました。私のほうれん草の生産技術に大変興味を持って頂き、今日は種まき作業について勉強したいとのこと。技術は安易に人に教えては損という考えがありますが、私は今日知りうるすべての情報をご夫妻に開示しました。また、折角ご夫妻そろって見えたので、今日は、ジャグロンズの活動について説明させていただきました。大変関心を持って聞いていただき、研究所時代の私の研究資料を持ち帰っていただきました。
 私の技術はまだ現場での実証が不十分ですので、今は、私の両親の協力を得て生産活動に着手してますが、両親も3年も経てばだいぶ年をとります。ご夫妻は私の両親よりもまだ若いので、ある程度生産と販売経路にめどが付いた段階で、事業が安定した段階での生産事業の継承と地域の柱となってジャグロンズの技術を活用していただけるような立場になってもらえたらと思います。今後私は、技術開発と販路の開拓に重点を置き、生産拠点の仲間に対しては研修を含めた若い人材の流動的活用(提供)、このほか高齢者の有効活用等を視野においた活動に力を入れていけたらと思うのです。


ほうれん草ソムリエ

ソムリエは、レストランやバーでワインを楽しむためのアドバイスをする資格(職業)である。

世界には無数のワインが存在し、料理や予算、志向に合ったワインを見つけるには、深いワインに対する専門知識が必要となる。ソムリエは長い年月をかけてワインに関する知識を蓄え、ワインを楽しみたいと願う顧客の要望に応える。単にワインに詳しいだけではなく、料理や文化に関する深い造詣と巧みな話術が求められる。欧米では優秀なソムリエは多くの人の尊敬を集める。
http://kw.allabout.co.jp/glossary/g_career/w003837.htmより)

上記の「ワイン」を「ほうれん草」に変えてみると下記のようになる。

我が国には数多くのほうれん草が存在し、料理や予算、志向に合ったほうれん草を見つけるには、深いほうれん草に対する専門知識が必要となる。ほうれん草ソムリエは長い年月をかけてほうれん草に関する知識を蓄え、ほうれん草を楽しみたいと願う顧客の要望に応える。単にほうれん草に詳しいだけではなく、料理や文化に関する深い造詣と巧みな話術が求められる。

私は、当面、ほうれん草ソムリエになるつもりでやっていきたいと思う。

藤原隆広


ほうれん草 プレミアムパック

お客様のご要望をお聞きしていると、時々どうしたら分からなくなることがあります。そのときは、私の畑に来て、実物を直に見ていただきます。そうこうしているうちに、お客様がどのようにほうれん草を利用していただいているかが分かってきます。そして生まれた「プレミアムパック」。これは、魚介類や肉などをほうれん草に包んで調理することを前提に企画しました。お店に納入させていただくまでの手間がかかりますし、ほうれん草の廃棄率も多くなってしまいますが、お客様により満足していただくことを考えた商品でもあります。この商品が右の写真(ラ・パルム・ドール様ご提供)のような作品に変身します。なお、箱の手前の色の薄いほうれん草は、油で炒めたりするときに使っていただく、乾物率が高い甘いほうれん草です。
 


完璧じゃないジャグロンズのほうれん草

 私の目指す野菜の生産小売業の確立、ご提供のターゲットはズバリ近くに住むご家庭の食卓、それと味にこだわり、おいしさを追求するレストランの食材に採用していただくこと。ジャグロンズのほうれん草の強みは、極端な甘み、それと(摂りすぎは体に良くないとされる)硝酸塩の含有量を限りなくゼロに近い数値でご提供できることの2点です。しかし、外観があまり良くないこともあって、外観を最優先する青果市場などではいまのところあまり高い評価を頂けません。現在は、畑の近くの住民の方と数件のレストラン様から高い評価を頂いて継続的にご提供させていただいている状態です。
 先日新しいお客様の開拓のために営業に回ってきました。その中の一つのお店に試供品のほうれん草を食べていただいた感想をお聞きすると、「おいしいけど甘みが強すぎてちょっと使いにくい」とのこと。ジャグロンズほうれん草は個性が強すぎます。別のお店のシェフには、私のほうれん草に強い関心を示していただいており、色々と試作品を作ってい頂いているようです。やはり、料理の種類によっては、強すぎる甘みが「仇」となってしまうことがあるようです。いろんな料理人の方が私のほうれん草を使っておいしい料理に変身させようと工夫してくれている。ほうれん草屋冥利に尽きるというか、「うれしいです」。 ジャグロンズの目指すところは、「農業技術を追求しおいしさと健康と文化を創造する」こと。プロの料理人とのコラボレーションは「文化の創造」にもつながると思います。まだ、私の事業は、ビジネス的にはまだ軌道に乗っておりませんが、私の活動は世の中の役に立てることなのではないかと感じています。ほうれん草の生産小売業、じっくりと継続していきたいと思います。


ほうれん草の葉色で甘さが分かる?!

 この冬、ずーっとほうれん草畑で仕事をしていて、Jagronsほうれん草についていろんなことが分かりました。その一つが、葉色と味との関係。茎があまーいほうれん草は決まって葉色が淡い緑色だということです。
 普通のほうれん草づくりでは、葉色が濃い方が好まれる傾向があります。私の作るほうれん草もはじめは、はじめは濃い緑色をしていますが、甘みを増すためにしばらく畑でねかせておきます。そうすると、葉色がじわじわと薄くなってきます。そして一番甘い状態が葉が黄色くなる前の一歩手前なのです。
 私が冬のほうれん草栽培で主に使用している品種は「トライ」というごく普通の品種で、特においしいといわれる品種でもありません。この品種で、葉柄基部の糖度10〜14Brix%というびっくりするほど甘いほうれん草が出来たのはほうれん草栽培歴6年のわたしでも今年が初めてです。このおいしさが続くのもあと1ヶ月程度と予想されます。この間に出来るだけ多くの方にジャグロンズほうれん草を食べていただきたいと考えております。そして、来年も時期が来たら同じおいしさのほうれん草をご提供できるように頑張りたいと思います。


生産小売業(ものづくりとサービス業の融合)

 農業生産の技術を追求し、おいしくて良い物を直接お客様に提供したい。それが私の望みです。ほうれん草を作りはじめたころ、ほうれん草を売るために色々な方面に営業に回りました。そのとき、野菜の流通に関わるベテランの方に、ほうれん草は、味は2の次、見た目が一番大事なんだ。と言われたことが非常に強く記憶に残っています。それもしょうがないことなのかもしれません。現状のスーパーなどでは、見た目以外に判断材料が無いのですから。私には素直に同意することは出来ませんでした。消費者の利益が後回しにされていると感じたからです。そこで私はおいしいほうれん草を作って、お客様をびっくりさせたいと思い、小売り事業を始めました。小売り事業はサービス業です。サービスの内容は、@感謝を形に表す挨拶ともてなしの心。A商品に関する情報の提供、以上の2つです。畑の近くには1000件以上の住宅があります。ココの皆さんに、普段食べるほうれん草として、Jagronsのほうれん草を選んでいただきたいと思い、ほうれん草まつりを開催しました。まつりの前に広告を配布してた結果、当日は4.5%のお客様が畑に足を運んでいただきました。これからも、おいしい野菜を食べていただき、地域の皆さんの健康維持のお手伝いが出来れば幸いと感じております。
 もう一つ、私が大切にしたいお客様が、味にこだわるレストランの皆さんです。私のほうれん草を巧みな技術で、芸術的な作品に仕上げてお客様の特別なシーンに提供していただく。これも私の楽しみの一つです。料理人の皆さんは、それぞれの得意な分野でJagronsのほうれん草を十人十色の作品に仕上げてくれます。このHPでは、Jagronsほうれん草がどのようなお店でどのような作品に仕上げられていくかについても紹介していきたいと思います。