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チッ素がなくても、植物は育つ?

広島の川田健次さんからお便りを頂きました。
内容は下記の通り。
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ご無沙汰しています。広島の、川田建次こと道法 正徳です。
 アミノ酸には「Nがあるからアミノ酸生成には、絶対チッ素の施用が必要」といってましたが「やっぱり正しくなかったですよ」。
 最近の研究では「熱と炭酸ガスが反応すれば、ピルビン酸が造られて有機物ができる」とのことです。
 クエン酸回路で、アミノ酸ができて植物ホルモンに変わるのです。チッ素がなくても、植物は育つのです。
 しいて言えば、空気中や土壌中にある自然界のチッ素以上のものが加わると病気になるのです。
 一歩譲っての意見ですがいかがでしょうか。
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●川田さんとは、以前、交流会でご一緒しました。その際、農業生産に「窒素は不必要」とのことで、私と意見が対立しました。私の意見が「窒素の施用が必要」と捉えられていたようですが、正しくは「窒素が必要」との主張したのでした。「Nがあるからアミノ酸生成には、絶対チッ素の施用が必要」なのではなく、川田さんの「農業には窒素は不要」との主張に対し、「アミノ酸はNを含む有機成分なので、窒素成分は不可欠と主張したのでした」(アミノ酸とは、アミノ基(必ずNが含まれます)とカルボキシル基の両方の官能基を持つ有機化合物の総称です)
◆「熱と炭酸ガスが反応」?「ピルビン酸が造られて有機物ができる」こととアミノ酸等の窒素化合物との間に何の関係があるのですか?
◆「クエン酸回路で、アミノ酸ができて植物ホルモンに変わるのです」?クエン酸回路は、ATPを合成するための回路ではありませんか?クエン酸回路はミトコンドリア内の、エネルギー生産工場のことと理解しています。アミノ酸を合成する回路ではありません。
●アミノ酸には必ず窒素(N)が含まれます。窒素は、植物の体を作る最も大切な構成元素です。空気中の78%を占める窒素を除けば、自然界に存在する窒素は決して均等に分布していません。多いところ、少ないところがあります。農業生産を考えるとき、地力の弱い農地には、有機体であれ無機体であれ、窒素成分の供給が大きな意味を持ってきます。
★私は100歩譲っても、◆の項目が理解できません。もしかして、川田さん、高校時代に生物学を履修されていないのではないでしょうか?私は秋田県立大曲高校時代に生物学の師である今野郁先生(大曲高校OB,京都大学農学博士)に基礎をみっちり仕込んで頂きました。私としては学問的ベースを踏まえない議論は不毛に感じます。
★ただし、世の中、学問がすべてであるとも思いません。私のジャグロンズを通しての活動の柱が学問を通しての農業への貢献にあるだけです。
★自分の思うことは主張しても全く構わないと思います。しかし、私は今回限りで、「窒素」に関する議論からは降りることにします。私には「畑」でまだまだやることがあります。
★私は、これからも「農」の現場で科学技術と文化の調和を目指した活動を続けていこうと思います。
●関連ページhttp://www.jagrons.com/archives/2010/03/post_792.html

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■コメント (1)

道法 正徳:

 ご返事、ありがとうございました。
 私も、愛媛大学農学部付属農業高等学校をでていますので一般的なクエン酸回路のことはわかっています。
 植物ホルモンの世界では、研究が進みクエン酸回路でメチオニン・メバロン酸・トリプトファンができます。
 そこから、エチレン・アブシジン酸・ジベレリン・サイトカイニン・オーキシンができるのです。
 昔、習ったことがすべて正しいと思っている失敗しやすいですよ。
 私も、これで最後にします。ありがとうございました。



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2011年07月23日 00:22に投稿されたエントリーのページです。

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