初めて研究をまとめるに当たって陥りやすい罠。それは、集めたデータをすべてグラフに表したり表にびっしり記入してしまうこと。実験で得たデータをなるべく多く残したいという気持ちは分かるが、それは、研究者本人がなにを伝えたいか分かっていないことの裏返しである。読者の方はそんな論文はあまり読みたいとは思わないのではないだろうか。研究をまとめて論文にするということは、必要なことに焦点を絞ってシンプルにわかりやすく表現すること。特に農学においては、役に立つ優れた作品(論文)ほど、目的がしっかりしていて分かりやすいものである。