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ジャグロンズイノベーション魂

●6月20日の日本経済新聞(ネット版)の小林三郎さんが書かれた「ホンダイノベーション魂」という記事を読んだ。小林氏は、現在、中央大学客員教授で、元ホンダの経営企画部長をされていた方である。
●その中にA社とB社の異業種交換研修の話が書かれていた。両社の研修者はお互いに数日で不満を漏らしたという。A社で研修したB社の社員は、「指示が曖昧すぎて何をやったらいいか分からない」と、そして一方のB社で研修したA社の社員は、「あれをしろこれをしろと指示が細かすぎてまいった」と。勿論A社とは「ホンダ」のことである。小林氏は、技術者がいい仕事をするには、「自律」が必要と説く。そして、今回の記事のポイントを下記のようにまとめていいる。
★3つのポイント★
◆イノベーションにおいて、技術者は「自律」しなければならない。
◆技術の前では、役職に関係なく「平等」でなければならない。
◆自立と平等を実現するには、互いに対する「信頼」が必要になる。
●私が、農林水産省の研究者(技術者)として駆け出しの頃、上司の吉岡宏さんに、受けた指導を思い出した。「仕事について最初の6ヶ月間だけは、細かに指示するが、それ以降は指示しないので、自分で考えて仕事を進めていってほしい。それが、君のためになると考えるからだ。」そしてその通りに指導された。自分で考えるのは最初は大変だった。しかし、その後の仕事ぶりは自分でも想像を超える範囲であったと思う。考えてみると、まさに吉岡さんの指導は「自律」させるための指導であった。
●現在、農学系大学院および学部卒の3名のスタッフを指導する立場で「農」の現場で仕事をしているが、それぞれの持ち場で「自律」して意義のある良い仕事をしてもらえたらと考えて指導している。
●3名のうち2人は社員として頑張っている。一人は生産現場で頑張る三重大学大学院生物資源学研究科修了の中村友紀、(中村は今年、桃薫いちごの栽培に挑戦し大きな成果を上げた)。そして三重大学生物資源学部卒業の岩田直也(岩田は、大学の4年間、ジャグロンズで研修した後、自分の強みを発揮すべく、卒業後ジャグロンズに本格参加、畑からお客様への架け橋となるべく異才の能力を発揮しようとしている)である。
●そして現在最も伸びしろがあると思われるのは、菊池惇一君である。彼は、今年、近畿大学農学部を卒業、作物学(ダイズ)を専攻した。現在は、研修生(給料は支払われない)として頑張っている。将来ジャグロンズのスタッフ希望で頑張っているが、研修では、的確な「自己分析」と「自己理解」がテーマで、「農」の現場で生産性のある活躍を出来るかどうかが鍵となる。
●藤原の指導は、学校教育のようにお金を払って親切に教えられるものではないので、とにかくトライ&エラーで藤原に怒鳴られることが少なくない。菊池君も大概きついことと思う。しかし、この指導も秋まで。彼が技術を軸に「農」の現場で有用な人材になるためには、次の3つについてよく考えてほしい。1)根拠のない独りよがりの判断でいい加減に仕事を進めないこと。2)無駄な仕事を徹底的に排除し自分の行動に責任を持つこと。3)自分の意見をはっきりと大きな声で相手に伝えること。そして、この3つを踏まえた上で、「農」のフィールドで人と違うことをどんどんやってほしい。他人に認められるくらい徹底的に人と違うことをしてそれを「ジャグロンズのスタンダード」にまで高めてほしい。「熱い思い」と「合理的判断」が出来れば、きっとものに出来るはずである。「ジャグロンズイノベーション魂」を。

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2012年06月20日 22:32に投稿されたエントリーのページです。

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