●マーケティングにおける「ニーズ」と「ウォンツ」の解釈の一つとして次のように説明がなされている。
◆「ニーズ」→顕在化された要求(これが必要、あれが欲しいと感じるモノ)
◆「ウォンツ」→潜在的な要求(ユーザーがまだ気づいていないが、一度サービスが提供され、体験すると要求が顕在化し、ニーズに変化するモノ)
●ジャグロンズの益荒男ほうれん草は、当初、一般的なほうれん草の市場では、全く「ニーズ」が無く、ビジネスになり得なかった。私たちは、この事実を真摯に受け入れながらも、「ウォンツ」が存在することを信じつつ、レストランのシェフをはじめとする食のプロの評価を得ることに腐心した。その甲斐あって、首都圏のデパ地下等で好評を得ることが出来、安定的なニーズを生み出すことに成功した。
●ビジネスでは、世の中に必要とされないものは生き残れない。また、自分の得意な土俵で相撲を取らないと生き残ることは難しい。しかし、既存のニーズにばかりとらわれても、そこには、農業ベンチャーとしての私たちジャグロンズの土俵は無い。自分の土俵は、自分で作る。それがベンチャーのベンチャーたるゆえんである。
●「離乳食にぴったりの益荒男ほうれん草」、「お供え物や贈り物に、畑の宝石ピンクタイガー」、「夢見る夜の嗜好品、月兎豆」、「秘密の食材、浄土寺いも」。いずれの生産物も、お客様の生活の1シーンを想像しながら、ジャグロンズが創造した「独自ブランド野菜たち」である。
●私たちは、「農」の現場で科学技術と文化の調和を目指すとのスローガンのもと、自分のやりたい好きなことをし、その結果生まれた創造物が「ウォンツ」であることを確信して、「ウォンツ」を「ニーズ」に変える努力を続けている。それが、私たちジャグロンズの土俵であり、マーケティング戦略の一つなのである。