第4回 研修生の質(その3)「継続力」と「実践力」
●E「継続力」 研修生のタイプには、(@)みんなが見ているところで力を発揮するタイプと(A)誰も見ていないところでもこつこつと力を発揮するタイプがある。継続力の視点から見ると、断然後者のタイプが継続力に優れる。毎日同じことをこつこつと続けていく工業や農業などのものを作る業では、同じことの繰り返しによって価値を生んでいる。継続力のあるタイプが現場を支えている。
●F「実践力」 実践力は、現場の疲弊とマンネリズムに対する特効薬である。優れたものづくりの現場では、同じことの繰り返しの中で、常に改善点を見つけ、やるべきことを決めて実践することが不可欠である。
●農業生産の現場では、小さなグループで行動した方が効率的であり、その中で、リーダーとフォロワーの役割分担が確立されていれば、生産性のみならず、労働者の人生の質までも向上させることができる。リーダーとフォロワーの関係は決して上下関係ではなく、お互いの持ち味を活かし合い、相乗効果を生み出す、比較優位の関係にあるべきである。農業生産の現場では、実践力のある「リーダー」と継続力のある「フォロワー」の組み合わせが理想であり、そのような形を自然発生的に生み出す仕組みを作りたいと思う。