●「カラス」、農業にとってやっかいな位置づけにある野生動物である。お米の苗を引き抜いたり、植え付けたばかりのキャベツにいたずらしたり、掘ったさつまいもを突っついてみたり、、、
●しかし、よく観察してみると、他の野生動物とは明らかに違う。「カラス」の悪事の動機は、そのほとんどが、興味本位からくるものなのだ、生きるために穀物を食い荒らすネズミなどとは明らかに動機が異なる。
●最近、別の「カラス」がちょくちょくジャグロンズの農場にやってくる。カラスブックスの「西屋さん」だhttp://www.kalasbook.com/index.html。雑誌の取材ということで、おつきあいが始まったが、その視点が面白い。「人間に飼い慣らされないカラスの鋭い視点で、地域の魅力や日々の暮らしを観察する。」それが雑誌「カラス」のポリシーという。生きるための活動というよりも、好奇心を満たすための活動として雑誌編集の仕事に取りくんでいるのだ。それは、全く野生のカラスと一緒である。西屋さん、今は、電動型半自動多条移植機に興味があるようだ。今日はこれから写真を取りにくるとのこと。
●世の中にはいろんな人がいる。生活のために一生懸命な人。自分のエゴを満たすために一生懸命な人。人の幸せを自身の幸せに置き換えて感じる人。本当にいろんな人がいる。20年前、予備校の特別講義で地球物理学者の竹内均先生の講演で聴いたフレーズを思い出した。「好きなことをやって、食べてゆけて、そして、人に喜ばれる。この三つが同時に満たせたらそれは幸せなことである」
●「カラス」の「動機」、それは、知的好奇心を満たす文化的なものであり、ジャグロンズの活動とも共通する部分が多い。竹内先生のいう、三つの要点を満たすのには、時間がかかる。継続が大切であると考えている。